2023年9月11日月曜日

兼題「間引菜」

秋の声騙されて知るその手口
子へ還すあるべき姿星月夜
準備万端受け止めまっせ秋高し
有り余る才能持ちて流れ星
渡り鳥仲間集いて気ぜわしく

■NHK俳句 兼題「間引菜」
選者 山田佳乃 ゲスト グッチ裕三 
レギュラー 家藤正人 中西アルノ 司会 柴田英嗣
年間テーマ「俳句とエコロジー」
季語に込められた昔ながらの知恵を通して
無理のないエコロジーな暮らしを再発見していく

間引菜には若いころに摘み取られた悔しさが味にある
グッチ裕三

三日月や影ほのかなる抜菜汁   河合曾良(そら)
松尾芭蕉の『奥の細道』における奥州・北陸の旅に同行した弟子。

▪名句de穴埋め
振るやうに間引菜の土落とす   津川絵理子

▪特選六句発表 兼題「間引菜」
幼子の間引菜大き方を抜く   中澤草子(そうし)
菜園の小菜(こな)に始まる恵みかな   太田野風(やふう)
間引菜や残りしものに慈雨来たる   田中由紀子
間引菜に滲(し)み出す水のありにけり   内藤羊皐(ようこう)
 間引菜の光はらはら水を編む   徳照代
間引菜の息のくぐもる袋かな   市ノ瀬翔子(しょうし)
(くぐもる とは くもるという意味)

特選三句発表
三席 一手間をかけて手渡す抜菜かな   佐藤勝亮(かつあき)
二席 間引菜や肥前に残る使ひ川   堀田福朗
一席 間引菜に海風ほどの塩を振る   水須ゆき子

昔、料理番組では量を表す言葉として
「よきほどに」「つねのごとく」が使われていた グッチ裕三

▪夏井家伝授!家藤正人&中西アルノ
0から俳句
「切れ字」を0から俳句!

切れ字「かな」
狼の声も聞こゆる夜寒かな   正岡子規
「夜寒」冬の季語ではなく秋の季語
0から俳句POINT
「狼」=冬の季語
「夜寒」=秋の季語
違う季語が2つ重なっている「季重なり」

切れ字「かな」を付ける効果の一つとして
作者の意図をはっきりさせる
省略の効果が強い
「かな」は句を省略し読者に他の五感を立ち上がらせたり
感動を伝える効果がある
余韻が生まれる

切れ字「けり」
ラヂオつと消され秋風残りけり   星野立子
「けり」というのは元々そこにあったけど
気づいてなかった それに気づいたという効果
0から俳句POINT
「けり」の効果 詠嘆

次回「切れ字」を作句!

▪グッチ裕三が兼題「間引菜」で一句披露!
間引菜と違いわからぬスプラウト   グッチ裕三
添削
スプラウトなどと渡せる抜菜かな

▪柴田の歩み
「ごちそうさま」

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