蚊の浮かぶ初夏のバスタブ温めかな
月涼し変化嫌う大阪人
潮風に体任せた筆草よ(弘法麦)
コウノトリ巣を踏みしめてホバリング
初夏の朝田に降り立ったコウノトリ
■言葉にできない、そんな夜。28
ゲスト シシド・カフカ 桐山照史 増子直純 町田そのこ
司会 小沢一敬
▪テーマ 酒を飲んではしゃぎすぎたことを思い出したときの気持ち
ビールだ ビールだ もっとビール
100年分 忘れてしまおう
泣いて 笑って 騒いで 今夜
聞かせて 生きてゆく言い訳
シシド・カフカ「100年ビール」
玄関先でナンデ? 目覚めちゃってんのオレ
半分ケツ出てるし 片方のクツねェし
携帯ドコにいった? 記憶もドコにいった?
怒髪天「悪心13」
昨夜、
人としての尊厳と引き換えに
何かに優勝したような気もする…
増子直純
みんな一種の淋しさ、幻滅を抱いて
帰ったのではなかろうかと、
そんな心配が頭をもたげ、
とみるみるその心配が
夕立雲の如く全身にひろがり、
やはり床の中で、
いても立っても
居られぬ転輾(てんてん)がはじまった。
太宰治「酒ぎらい」
小沢メモ 転輾とは転がること 転がるように移ること
平常素面(しらふ)の意識では出来ないことが、
所謂酒の力を借りて出来るところに、
飲んだくれ共のロマンチックな飛翔がある。
(中略)
酒を飲んで失敗するのは、
始めからその冒険の中に意味を持っている。
夢とロマンスの人生を知らないものは、
酒盃に手を触れない方が好いのである。
萩原朔太郎「酒に就いて」
▪この気持ち、なんて言う?
セットしたのに髪型が崩れたとき
…はい。 シシド・カフカ
自己満だよ!自己満だけどさ?自己満だからさ… 桐山照史
怪人!風見鶏男 増子直純
セーブ機能が人生にあれば 町田そのこ
風と言えども空気は読まない 小沢一敬
▪テーマ 大丈夫じゃないのに大丈夫と言ってしまったときの気持ち
大丈夫な人は
大丈夫って言わないもん
大丈夫は二回言ったら
大丈夫じゃないってことだよ
根拠のない大丈夫は
優しさで出来てます
坂元裕二「いつかこの恋を思い出してきっと泣いてしまう」
「なんでもない」
なんでもなくはないのが伝わって来る口調。
いつもの手だ。
ほんとは、何があったのか、大丈夫なのか、
と親身にたずねてほしいからこそ、
なんでもない、と意味ありげに言うのだ。
黙って放っておけば、
嫌でも自分から話し出すくせに。
沼田まほかる「彼女がその名を知らない鳥たち」
やれますと言った時、無意識に喜んでいた。
期待という輝きに目が眩(くら)んだのだ。
でも、力不足だった。
最高の報告ではなく、
最善の謝罪を探している。
そんな私を、輝きは「失望」に
姿を変えるべく、じっと窺(うかが)っている。
町田そのこ
お酒がすすむ、そんな夜。
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