2023年6月30日金曜日

松方幸次郎氏の言葉&エミンユルマズ氏の言葉&木漏れ日で一句

夏の雲形変われど存在す(ナフタリン)
今ここに生を受く薄翅蜉蝣(うすばかげろう)
見えずともそこに在る時の記念日
椿挿す共に暮らさん半日蔭
五月山機知とユーモアあふれ出て

■アートミステリー 国立西洋美術館誕生秘話~モネを救え~
松方幸次郎氏の言葉

日本に何千人の油画描きがいながら、
その人たちはみんな
本物のお手本を見ることもできずに、
油画を一生懸命に描いて
展覧会に出している。
私はそれが気の毒なので、
ひとつわしがヨーロッパの
油画の本物を集めて、
日本に送って、
見せてやろうと思っている。
「藝術のパトロン」矢代幸雄(中央公論新社)より

日本人のために美術館を作る

絵が好きでないのに
何故絵を蒐集(しゅうしゅう)するかというのですね、
それは自分の楽しみとして買うのではなく
人様のためにしたいという
希望からだと云えば伝わりましょう、
実際私は自分の力に余るほどたくさんの絵を買いました。
これで身代(しんだい)限りをした処で恨む処はない、
国家の為なら戦死する人がある、
身代を失っても命に故障はない、又やり直すという事もある、
万一そういった場合に立った時
世人(せじん)がサッポートして呉れなかったならば
折角嵬(あつ)めて来た美術品が散逸する恐れがある、
私はそれを恐れる、
そういう不幸に陥らぬようにしたい、
そうして又幾分でも
日本の文化に貢献することができれば幸福です。
「東京朝日新聞」1921年10月16日より

ペンすべるサイフォンゆらぐ夏のカフェ   松方幸次郎

■Emin Yurumazu (エミンユルマズ)@yurumazu より

インボイス制度の問題は手続きがめんどくさくなることではない。
そこに論点を持って行くと国民に同情されない。
取れるところから搾り取ってやろうという財務省の姿勢が問題です。
クリエイターを締め付けて得る財源は大したことないのに
失われる活力と想像力は計り知れない。

あれもこれも納税者が自覚を持って政治に関心を持たないからです。
源泉徴収というのは悪魔の制度かもしれない。
国民全員が確定申告したらどれだけ搾取されているのか分かるけど、
現状ではほとんど人が自分が納税者という自覚がない。

「例えば税金、年金保険制度、給与システム、
みんな頭の良いやつがわざとわかりにくくして、
ろくに調べもしない頭の悪いやつから多くとろうとする仕組みにしている。
賢いやつは騙されずに得して勝つ。
バカは損して負け続ける。これが今の世の中の仕組みだ」by ドラゴン桜

「だからお前ら、騙されたくなかったら、
損して負けたくなかったら、お前ら勉強しろ。」by 桜木弁護士

トルコリラと日本円は弱さでいい勝負していますね。
財政破綻している独裁国家と世界3位の経済圏の通貨を
同じレベルに落としている日銀と日本政府は恥を知りなさい!

Emin Yurumazu氏のご指摘の通りです。
素晴らしい呟きに感謝申し上げます。

■プレバト纏め 2023年6月29日
木漏れ日で一句(凡人発想になりやすい写真)
(木漏れ日は英語の訳することが難しい 情緒的な表現)
名人・特待生昇格試験
特待生昇格試験
森迫永依
居残りの数学補習晩夏光
添削(「居残り」と「補習」が重複。
    木漏れ日は枝・幹が見えてキラキラする。
    晩夏光は光の種類が木漏れ日とは違う。)
数学補習晩夏光の机
数学補習晩夏光の廊下

森口瑤子
木洩れ日に晒され 空蝉のしずか
(「晒され」は風雨・恥に晒されるなど負の印象を持っている。
 良い意味での違和感が詩的リアリティを生んだ。
 風の音はするが静かな光。空蝉の静かな存在。
 「しずか」の余韻が「木洩れ日」を味わい直させている。)

永世名人 村上のお手本
村上健志
木漏れ日を動かして鳴るラムネ玉
(言い切ることで詩を生み出している。
 木漏れ日とラムネ玉は無関係に存在。
 関係ありと言い切り詩を発生させている技。
 種類の違う光、木漏れ日の光・ラムネ玉の光・瓶の光を混ぜてある。)

次回のお題は「冷やし中華」

2023年6月29日木曜日

ロッチと子羊

北枝忌(ほくしき)や役割熟し日が暮れて
夏点前消え行くものの持った価値
七変化フィボナッチ数列と会う
芸術にコンセプトあり時計草
Positiveへ変える言葉やハンモック

■ロッチと子羊 より
▪足立和平氏
自尊心とは
魂を贖(あがな)える唯一の通貨だ
ホッファーの言葉

贖えるとはBUY 手に入れられる
魂を贖えるとは魂に火をつける
(自尊心はあればあるほど
 魂に火をつける唯一のものだ)
自尊心とプライドは違う

自尊心は
自身の潜在能力と
業績から引き出される
ホッファーの言葉

自尊心とは
一生懸命やると自分の内から生まれるもの
プライドとは
自分に何もないから
外の力を借りてつくる

足立和平氏の言葉
誰かにとっての一番になりたい 
(内側から湧いてきた自尊心
 どうすればそれが伝わるか?見つけた瞬間すっと開けていく)
ここで中途半端なことをしたら過去の自分がいたたまれない
しんどい思いをしなければ生み出せないものがある
「自分もしんどいしんどいと言いながら
 こういう気持ちで描いている人
 他にあまりいないでしょ」

ホッファーの言葉
しんどい自分に酔う 
「私が満足するのに必要なものはごくわずかだ
 一日2回の美味し食事 タバコ 私の関心をひく本
 少々の著述 これが私の生活すべてだ」

苦しいのは変わらない
苦しさを(自分に酔うことで)喜びに変えられる

▪たま虫あっとに氏
これが自分の性質に向いている事で
あれば時間に囚(とら)われることもなく
良い結果を出せるはずです
ベーコン哲学の要約

性質 nature もともと持っているもの

人間の性質とは
やらなければいけないことは時間を決めてやると良い
自分の性質に向いていることは時間を決める必要はない
なぜなら放っておいてもやってしまうから

哲学プラクティス
時間割ではなく性質割に変える!
好きな時間にやりたいことをやる
(赴くままに)なるがままにやっていく たま虫あっとに氏

2023年6月28日水曜日

言葉にできない、そんな夜。30

ナフタリン型失わん暑き夜
明易し変わり変わりて存在す
固体から気体へ消ゆる白い靴
夏未明なくなるものを具現化す
深き海霧(じり)変わるものだと知りました

■言葉にできない。そんな夜。30
ゲスト シシド・カフカ 桐山照史 増子直純 町田そのこ
司会 小沢一敬

▪今夜のテーマ 叱られたときの気持ち
何か言い返せ自分。
わたしは何も悪くない。
心に力を入れろ。
涙を絶対流すな。
根元宗子「今、出来る、精一杯。」

「本当にウチと取引する気、あるんですか」
まさにそれは田村からの
―帝国重工からの挑戦であった。
津野からの感情の欠片がすべり落ちていく。
池井戸潤「下町ロケット」

「そんなことより
先に言うべきことがあるだろう」
音のない静かな空間では、
人間の苛立ちが降り積もる音すら
聴こえてしまう。
朝井リョウ「武道館」

喜びは湧き上がる
悲しみはあふれる
苛立ちは降り積もる(高まっていく 激しくなっていく)
町田そのこ

物わかりの悪い子どもを
諭(さと)すような口ぶりが
鋭い刃となって
わたしの心が刻まれていく。
町田そのこ「ぎょらん」

マウント取ってからの攻撃 桐山照史

ミスキャスト
そもそも円く空いた穴を
三角形の俺で埋められる道理がないのだ。
お互いに残念でした!
増子直純

自分の形を見誤るな 増子直純

▪リュックが開いている人を見た

開いてますよ!! シシド・カフカ
私もかもしれない 町田そのこ
言え!!ブーメランになるぞ 桐山照史
声かけ事案おじさん 増子直純
緊着(緊張状態が膠着) 小沢一敬

▪雨が降っているときのあの感じ、なんて言う?
青臭い匂いが鼻の中にくぐもる。 町田そのこ

白い葱をちぎって放るような雨。
林芙美子「うず潮」
(あたり一面激しく降る雨として描かれている。)

雨は夜空が溶け落ちるように、
凄まじい響を立てている。
芥川龍之介「好色」

人の心を他界に誘うように
ザッとさびしく降って通る
田山花袋「田舎教師」

小雨が忍びやかに、
怪しげに、
私語するように
パラパラと降ッて通ッた。
二葉亭四迷訳「あいびき」
イワン・ツルゲーネフ作

夜の街を歩く人たちは無言で、
雨の中傘の大きさだけ
自分を守るように見えた。
雨は一定のリズムで
電灯の光の範囲を主張した。
大前粟生「おもろい以外いらんねん」
(境界線のなかったものが可視化される)

五月の雨は塩っぱい涙、
あの娘の真似をして泣くのか都市よ
作詞・増子直純「五月の雨」

目の前に、雨の紗幕(しゃまく)がかかってる。
町田そのこ「52ヘルツのクジラたち」
(世界と自分の間に雨のカーテン
 雨が自分を守ってくれる)

雨をPositiveに表現する町田そのこ女史と
シシド・カフカ女史が印象に残りました。

2023年6月27日火曜日

兼題「サングラス」&名言

毛を染めて自然保護とは梅雨曇
梅雨の空中途半端な珊瑚保護
赤毛泳ぎて守る沖縄梅雨出水
まれびと(客人)の言われるままに五月闇
梅雨寒し自然と会話できぬ人

■NHK俳句 兼題「サングラス」
選者 高野ムツオ ゲスト ハリー杉山 
レギュラー 中西アルノ 斉藤志歩 黒岩徳将 司会 柴田英嗣

第四週の年間テーマは「語ろう!俳句」
兼題「サングラス」

▪句合わせ ディベート一回戦
夕日残る車に父のサングラス   青山ネモフィラ

号砲に飛び出す万のサングラス ハリー杉山

▪句合わせ ディベート二回戦
さつきのより似合ふよ丸いサングラス   斉藤志歩

切通し抜けてきし皆サングラス   黒岩徳将

▪特選三席発表 兼題「サングラス」
三席 不機嫌な彼女と雨とサングラス   のらとど
二席 サングラス彼女なまへで呼ぶ勇気   斉藤数行
一席 クフ王の見た太陽へサングラス   沖野充

▪特選六句 兼題「サングラス」
海神の見えるサングラスを下さい   高橋淳子
おやぢから機長へ変はりサングラス   小澤俊彦
口紅は母に拝借サングラス   林直子
サングラス反抗期対更年期   丹羽口憲夫
サングラスとれば小五の孫娘   今井一秀
無敵ってこんな感じかサングラス   原田智美

NHK俳句 高野ムツオ特選句発表
https://www.nhk.jp/p/ts/6Q6J1ZGX37/blog/bl/pLvva3ZRZL/bp/p8RBd59gQ8/

■名言
柳田邦男 曰く
「学問は興味から、
 もしくは好奇心からはいったものが
 もっとも根強い。」

後藤高志 曰く
「怯んだり、怖くなったりするのは、
 余計な推測をするからです。
 慎重になればなるほど、
 『やらない理由』『できない理由』が積み重なって、
 前に進むことができなくなります。
 だから、後先を考えないほうがいい。」

八尋俊邦 曰く
「疲れたら休め。やがて休むことに飽きてくる。」

2023年6月26日月曜日

題「予約」

色の無い人生を行く梅雨の山
Passionとスクラム組まん梅雨の月
時として変わる心や菖蒲酒
十薬や雨に向かわん白き花
蘭奢待(らんじゃたい)憧れられて切り取られ(無季句)

■NHK短歌 題「予約」
選者 岡野大嗣 ゲスト 山本一成 司会 尾崎世界観

第4週の年間テーマは「グッとくる瞬間」

いきのびるSinger/Songwriterのニュアンスで朝/夜を迎えて
岡野大嗣

▪岡野大嗣の❝グッときた九首❞テーマ「予約」
北へゆく特急券で予約する硬いアイスを溶かす時間も
藤原はるか
会議室を予約した頃まだ俺がみえてなかった沼がひろがる
西鎮(しゃあちん)
空高く育つマンションそれぞれの部屋に成約する人が居て
八号坂唯一(はちごうざかただひと)
ご予約はいただいてますかと受付がにっこり笑う、いいえと答える
野上卓(たかし)
三席 連休は砂糖みたいに溶けてゆく予約した映画で外に出る
早月くら
子供向け心療内科の「ご予約」が二ヶ月先までいっぱいなこと
北清水麻衣子
二席 私「じゃあ俺は歯医者の予約があるから」とオールバックにまとめて君は
小野愛加(まなか)
一席 はる君はいちごショートに唾つけるこれはぼくのだよ、さんじにたべる
本那榮子
「いえ、ただの倉松です」と訂正す上客と間違いたる店に
倉松こずえ

▪表現者の原点
山本一成氏
私の人生最初の表現はプログラマーだった
「プログラムは誰が書いても同じ」というイメージがあると思うが
実は違う
(プログラム)人間が出る
真面目な人は真面目なプログラム
私は気が抜けた感じで
「力を抜くこと」を一生懸命がんばっている
短くスッとした感じで(プログラム)書きたい
ポリシーが出てくる
「私とか無視して自分で賢くなってね」
というプログラムを書く
親の介入を減らす方向自分の知識を押し付けない
私の将棋の知識を入れて
私が理解できるプログラムは強い?
アマチュア五段と同等くらい…
自分を超えてほしいなら
自分が理解できるものではだめ
本当に良い創作物は
作った人と使い手が分かれる
作った人の理想を超えなければ
素晴らしいプロダクトではない

▪それぞれの「予約」それぞれの「表現」
自動運転ハンドル捌き(さばき)穏やかに心ざわめく歯医者の予約
山本一成

短歌のたね
短歌を詠む動機となった心の動きが大事
対比がわかりやすく書かれているので
AIも感想を言いやすかったのかも

テクノロジー(機械)に対して山本さんが抱いている思いとは?
機械の良いところ=いつも全力
あの子たちはかわいいんですよ
本当に頭が固い
でもいう事はちゃんと聞いてくれる
こんな素直な人間はいない
こわい部分止まらないとかそういう部分に
フォーカスしてしまいがちだが
しっかり言っていることをやっているということ

たましいをやすめて車を走らせる抜歯を終えて蛻(もぬけ)の帰路に
岡野大嗣
この歌を作るときに(「たね」とともに)着想のもとになった歌がある
抜歯して埋めようのない喪失感歯はたましいの一部ならねど
杉崎恒夫「パン屋のパンセ」

人の気持ちをどう入れるかが
短歌のひとつのキーワード 山本一成

技術を使うのは人
最初自動運転の機能だけを歌に書いていたら
全然面白くなかった
そこにある風景を書くと良い短歌になる

▪ことばのバトン
苦しくても今ぼくらは始まる   高山邦男

区役所で出生届型破り FUNI(郭正勲)
郭言葉サーナ

2023年6月25日日曜日

宮沢賢治の詩「眼にて云ふ」&名言

夏空や幸せ色を暮らしけり
雲の峰記憶の中をいつまでも
今でしか見えぬ真実夏の霧
走馬灯変化し続け寄り添わん
青嵐機知の塊(上岡)龍太郎

■宮沢賢治の詩「眼にて云ふ」
眼にて云ふ
だめでせう
とまりませんな
がぶがぶ湧いてゐるですからな
ゆふべからねむらず血も出つづけなもんですから
そこらは青くしんしんとして
どうも間もなく死にさうです
けれどもなんといゝ風でせう
もう清明(せいめい)が近いので
あんなに青ぞらからもりあがって湧くやうに
きれいな風が来るですな
もみぢの嫩芽(わかめ)と毛のやうな花に
秋草のやうな波をたて
焼痕のある藺草(いぐさ)のむしろも青いです
あなたは医学会のお帰りか何かは知りませんが
黒いフロックコートを召して
こんなに本気にいろいろ手あてもしていたゞけば
これで死んでもまづは文句もありません
血がでてゐるにかゝはらず
こんなにのんきで苦しくないのは
魂魄(こんぱく)なかばからだをはなれたのですかな
たゞどうも血のために
それを云へないがひどいです
あなたの方からみたらずゐぶんさんたんたるけしきでせうが
わたくしから見えるのは
やっぱりきれいな青ぞらと
すきとほった風ばかりです。

又吉直樹氏がお薦めの詩なのですが…。
読解力のない私には理解が…。
無念…。

■名言
トリーチェ 曰く
「幸せとは欲しいものを得たり、
 なりたいものになったり、
 したいことをしたりするところから来るものではなく、
 今得ているもの、今していることを、
 好きになるところから生まれる。」

デール・カーネギー 曰く
「人を動かす唯一の方法は、
 その人の好むものを問題にし、
 それを手に入れる方法を教えてやることだ。」

パブロ・ピカソ 曰く
「1.必ずできると信じろ 
 2.限界を越えろ
 3.「その時」を待つな
 4.行動しろ
 5.正しく問え
 6.ジャッジせず、隠された美を見ろ
 7.遅すぎることなんてない」

2023年6月24日土曜日

アンリ・マティス

麦穂(ばくすい)や真っ直ぐ夏を育ちをり
他人は他人自分は自分夏の水
東福寺さつき開花の報せ来し
神領の小麦収穫梅雨の空
千株の鷺草移植梅雨の山

■アンリ・マティスの言葉
日曜美術館 より
私が夢見るのは
すべての人の心を癒す
よい肘掛け椅子のような
芸術である

絵の具箱を手にした瞬間
これが人生だとわかった

芸術家の役目は
見たものをそのまま
描きとることではなく
対象がもたらした衝撃を
最初の新鮮な感動と共に
表現することなのだ

生き延びて
私は自分流にやれるようになりました
私の作品からは
一層よろこびがあふれるように
見えるかもしれません

■新美の巨人たち アンリ・マティス「ロザリオ礼拝堂」

▪精神科医 和田秀樹の言葉
日本人は肩書を求めるから
そこで進化が止まってしまう人が多い。
昨日より今日今日より明日の方が賢くなる
自分から見て納得できる自分になる
そっちを目指さないと…。
老後20年に何を目指すかで全然違ってきます。
マティスと言う人はそういう意味では
すごく見本になるような方だと思います

マティスの生き方ってすごいなと思うのは
「出来なくなってきたら出来ることは何だろう」と考えて
手が動かなくなった分だけ
頭で考えたことを実現していくには
出来ることを伸ばす
何もかも出来なくなるってことはないわけで
「お喋りだけはできる」だとか「指だけは動く」だとか
いろんなことが出来ているはずなので
そこを使って何ができるかを
一生懸命考えるということが大事

▪マティスの生き方は医学的にも脳に良い影響を与えると言います
これまでの作風を歳をとって変えられるってことは
マティスと言う人が極めて前頭葉の老化がなかった人ではないか

人間のやる気や発想をつかさどる前頭葉
それを日々活性化させることが大切

予想外と言う経験を何回もしていくと前頭葉の活性化につながる
80歳からの新たなチャレンジをしたマティス
ロザリオ礼拝堂 完成から3年後 1954年死去(享年84)

▪アンリ・マティスの言葉
この礼拝堂は
私の人生を賭けた仕事の到達点だ
いまも続く探求の果てに
私が選んだのではなく
運命によって選ばれた仕事である

この礼拝堂は私にとって
画家としての人生
全ての結果であり
真摯で困難で絶大な努力が
実を結んだものである



2023年6月23日金曜日

格助詞「に」①②③&「風薫る」&名言

芽取り皮むき大蒜の移り香の
ぎくしゃくな夫婦の会話ついり雲
義母掌(て)を合わせ回向(えこう)重ねた夏の夜
遺体そば蛆(虫)の光りて夏を生く
生くるもの全て輝き風薫る

■夏井いつき俳句チャンネル
格助詞「に」を掘り下げる①【時/場所・範囲/目標・対象】
① 時を指定する
② 場所・範囲を指定
③ 目標・対象を指定
④ 帰着点や動作の及ぶ方向を表す
⑤ 動作・作用の起こる原因やきっかけを表す
⑥ 比較・割合の基準を表す
⑦ 動作・作用の起こるみなもとを表す
⑧ ある資格を持つという意を表す
⑨ 変化する結果を表す
⑩ 動作状態の行われ方あり方を表す
⑪ 尊敬すべき主語を表すのに用いる
⑫ 条件付きの許諾の意
⑬ 程度のはなはだしいことを表しその動詞の意を強める
⑭ 動作が行われる手段方法を表す
⑮ 状態を認定するのに用いる

① 時を指定する
五時に起きる うららかや五時に起きると約束す
合間に読む 通院の合間にたんぽぽを吹いて

② 場所・範囲を指定
アパートに住む 夕焼のくろぐろとして海に死す
空に星がまたたく 三月に机にカギを忘れけり

③ 目標・対象を指定
本に熱中する さえづりや歌に生きたる半世紀
釣りに行く 花冷えて映画にばかり行きやがる
君に見せる 

■夏井いつきのおウチde俳句
一分季語ウンチク「風薫る」
夏の風を表す言葉なんですが
非常に明るくて気持ちのいい季語ですねぇ
夏の旺盛に萌えでてくる
緑の匂いをのせてくるそんな風です。
しかし実はこの「風薫る」という季語
成立を色々深掘りしていくと
面白い季語のようです
元々最初に出てきた時代は
「新古今集」などでも
使われているようなのですが
元々は春の季感を表す言葉として
使われていたようです
用例の多くが春の歌であったと
歳時記には解説があります
それが時代を下ってくることによって
徐々に夏の季語として
定着していったそうです
かつてはこんな書物にも
用例が見られるなど
歳時記を見ていくことで
得られる学びありますよ

■名言
ジャック・ニクラウス 曰く
「私より妻のバーバラの方が力は強い。
 私が開けられないジャム瓶の栓なども簡単に開けてしまう。
 しかし、私ほどボールは遠くへ飛ばない。」

トリイ・ヘイデン 曰く
「そうよ、大変よ
 それを叶えるのは物凄く大変だわ。
 だけど『大変』というのは
 『不可能』というのとは違うのよ。」

バーナード・ショウ 曰く
「自由は責任を意味する。
 だから、たいていの人間は自由を恐れる。」

2023年6月22日木曜日

言の葉 映像ファイル ~あの人からのメッセージ~

梅の雨稲に砂糖肥料とす
鳴くや鳴く八面六臂牛蛙
(フェルナンド・ボテロ氏)夏の空森羅万象ふくよかに
風薫る天地創造鉄にあり
溜め置きた謝罪ストック苔茂る

■言の葉 映像ファイル ~あの人からのメッセージ~
研究員 満島真之介

▪心が折れそうになったときに聞きたい言葉
古賀稔彦
いっぱい努力しても勝てないときってある
一生懸命やってもなかなか結果が出ないときがある
今まで柔道をいっぱいやってきて感じるんだけど
強くなるときって負けたあと

樹木希林
それでもズーンと落ち込みことがある
笑うの笑うの笑うの
ちょっと自分の頭をなでるの
笑っているうちに井戸じゃないけど
だんだん水が込み上げてくるみたい

篠田桃紅
自分の思い通りにいかないということ
面白いというのは
いつも私は裏切られているから自分自身に
ああこんなはずじゃなかったと私を裏切る
ここまでやればいいとそういうことがない
だから続けられているんです

私の裏側みたいなものをしょっちゅう見せられる
自分の意図していないところで出る線の方が
本当に私らしいってことがとっても多い
❝かげろう❞みたいなものだから
捕まえることができない

愛川欽也
人間ってどんな時でも道を歩いている人生って
一本道だとつい思うから落ち込んじゃう
どっかで行き詰まったらもう一回戻るんですよ
戻るとそこは四つ角なんですよ
今度は左の方へ行ってみようと歩きはじめると道がある
またそこまで行って挫折したら
もう一回戻ったっていいじゃない

森英恵
自分はこうなんだということをつかんでいれば
そんなに自分に合わない時代でも自分の道は見つかる

男のために服を着ていましたよね
(シャネルの作る服)女が作る服だと思いました。
マダム森はフランスのデザイナーより
フランス的な服を作る
「何のためにあなたはここにいるの」と問われた
感じさせるっていう日本の感性
相当洗練された感覚だと思います
私のものを作る表現の中に絶対入れたい

私だってもがきますよ
けれでもそこでしっかりと自分を見つめる
社会を見つめて自分が合わないことに焦るよりも
自分はこうなんだということをつかんでいれば
そんなに自分に合わない時代でも自分の道は見つかる

▪愛するってどういうこと?
瀬戸内寂聴
恋愛というのは雷が落ちてくるみたいなもの
防ぎようがないんですよ
家を出る名目として
どうして出るのかといわれたとき
男にほれて出ますではみっともないから
小説を書きたいと言っちゃったんです

愛するというのは喜びと同時に苦しみが始まる
それでもやっぱり人間は愛したほうがいい
愛するために我々は生きている
文学というものはそれを書くもの

つかこうへい
どの役にしてもどういうセリフを言わせれば
一番こいつが魅力的なのかな

人を愛したり信じたりすることは
今一番惨めな勇気を必要としている時代
やがて裏げられるしね
それでも人を愛したり
愛おしく思ったりしなきゃいけない

宇野千代(尾崎士郎 東郷青児 北原武夫 等と結婚)
真の愛情とはちょっと違う

向こうは追いかけられるのが嫌だとわかると
私は追いかけるのをやめるの
未練もあるしもっと追いかけたくても
追いかけるのをやめるの
それが恋愛の武士道だな

稲森和夫
愚直にいいことはいい悪いことは悪い
都合が悪いからと変えたのでは
人生を踏みあやまる
真面目な生き方をする人は
一度つぶれても必ずよみがえる
自然はそういうすばらしい人を
放っておきはしません

会社というのは社員従業員の
生活を守っていくためにあるのかな

全従業員の物心両面の幸福を追求する
人類、社会の進歩発展に貢献すること

理念に反してはならんのです
会社はつぶれるんです
理念を曲げてまで生き延びても意味がない

2023年6月21日水曜日

名言&ロッチと子羊&兼題「トマト」

高開の空(から)石積みや雲の峰
夏の空笑顔の祠ひっそりと
天空へ石垣そびえ夏畑
熱いDanceやAHD旱(ひでり)
炎天や森羅万象友として

■ロッチと子羊
迷える子羊 近藤隆史(漫画家真鍋昌平のアシスタント)
人をうまく動かす方法を考える

人を動かすのに言葉は必要ありません
ヒジでこづいたり沼を用意すればよいのです
サンスティーン哲学の要約

行動経済学+法+思想
私たちが行う認識や判断は
共通のクセや傾向があって
タイミングよく正しく使えば
人は自分から進んで
合理的な行動を選ぶようになる

これがナッジ(nudge)と呼ばれるものです
ナッジ(nudge)=ヒジでこづく=人を誘導する方法
行動したいと思わせる

人間って基本的には自由にしたい
楽にしたい生き物です
自由過ぎる人間のことを
リバタリアン(自由市場主義者)と言います
パターナリズム(父権主義)
リバタリアン・パターナリズムを提唱しました
これがナッジのベースになっている考えなのです

スラッジ(sludge)=泥沼・ヘドロ=行動させない仕掛け

哲学プラクティス
ナッジ
真鍋さんが自然に状況をパッと伝えてしまう
仕組みを考えるのがナッジです
近藤さんに対して敬意を持っている
逆に言ってもらった方がいい
毎回この番組で扱って欲しいぐらいだよね

スラッジ
逆ギレはやめて
我慢させているんだなぁっていうのを画で見せる

■ギュッと!四国 夏井いつきの俳句道場
兼題「トマト」傍題 蕃茄(ばんか)・赤茄子

秀作
蕃茄(とまと)捥(も)ぐ恋は頑張ることですか   一港

佳作
捥ぎたてのトマトはひそと脈を打つ   ぬくみ
二日酔い食めばトマトに励まされ   南側
プチトマトプチプチ歌ふ頬の中   ファイトこうにゃん

秀作への道 「佳作」「秀作」の差からレベルUP!
佳作 
マラソンの接待のトマト齧(かぶ)り付き   舛田順一
秀作
完走やかぶりつきたる塩トマト   深山ほぼ犬

「佳作」と「秀作」の差は
具体的で効率の良い表現を工夫しましょう

ギュッと特選!
トマト食ぶ大股に来る医師若し   岩田かよ
選句のポイント
「トマト」らしい健康的な取り合わせ

次回の兼題「蛸(たこ)」夏の季語

■名言
ソロー 曰く
「一人で行く人は
 今すぐにでも出発できるが、
 他人と一緒に旅する人は
 他人が準備するまで待たなければならない。」

東アフリカの諺 曰く
「道に迷うことこそ、道を知ることだ。」

キーラ・ナイトレイ 曰く
「忙しすぎて
 恋する時間もないなんて
 誰かが言っても、
 それは嘘。
 どんなに忙しくても、
 恋する時間は必ずあるわ。」

スティーブ・ジョブズ 曰く
「その瞬間、
 人生で最もすばらしい体験を
 放棄しているかもしれない。」

2023年6月20日火曜日

題「峠」

白鷺や目指す水縹(みはなだ)悠々と
通し鴨お尻ふりふり子を連れて
梅雨曇り思いのたけを揮毫(きごう)せり
梅雨の星化学反応続けをり
梅雨晴間日常こそがマーベラス

■NHK短歌 題「峠」
選者 吉川宏志 ゲスト 伊藤比呂美 司会 尾崎世界観

「実感的 表現力アップ」をめざす第3週 
 今月のテーマは「地名を活かす‐固有名詞‐」(引用)

▪夜泣峠超えて来たりぬ谷に散る紅葉は谷を出ることのなし
吉川宏志

▪入選九首 題「峠」
霧深きオロフレ峠の記念写真たしか真ん中が私のはず
後藤明美
💮アカシアの香る笹谷(ささや)の峠へと蜂は光の直線をひく
鈴木仁
峠では凶器となりぬ濡れ落ち葉バイクをおりて踏めば柔らか
小鳥遊湖々(たかなしここ)
校歌にある峠はどこか知らぬまま窓につらなる山を見ていた
久藤さえ
飛騨を知らぬひとを乗せゆく連休の安房(あぼう)峠にひと群の雪
ともえ夕夏
支える手振り払いつつ吾子はゆく滑り台とう高き峠を
小松百合華
私も核なくせぬ人類のひとりだ峠三吉を読む
小林孝恵
学級復帰支援員として吾(われ)幾度愛発(あらち)の峠下り行きしか
藤田桂子
今際(わ)なる母の元へと急ぎゆく峠を走る「豆太」になれず
東真理子

▪入選あと一歩
月面の峠にかつて居た地球(ほし)の影見る桜蘂ふるらんを
玄兔(くろうさぎ)
添削(短歌はポイントを絞る)
月面の峠にのぼりかつて居た地球見ている桜の頃か

▪表現の最前線
真夜中の俱知安驛(えき)に下りゆきし女の鬢(びん)の古き痍(きず)あと
石川啄木
(森鴎外の翻訳した詩人リルケの「白」に似ている。)

▪伊藤比呂美 表現の最前線
どこに行くにも坂をのぼる。
どの坂もお城に向かう。
小学校の南側の、バスの通う幅広の坂が新坂。
新坂の途中から真っすぐに上がる中坂。
中坂の途中から右に折れる春木坂。
新坂に平行して、裁判所の南側に出る坂が観音坂。
春木坂から牛縊(くびり)坂。
河原端から一気に上がる瀬戸坂。
瀬戸坂の途中から三年坂。
どの坂も、上がり切った先は旧三号線である。
上がり切ると、後は下りの雁木(がんぎ)坂、榎(えのき)坂、
西方寺坂、龍迫谷(りゅうさこだに)坂、向台寺(こうだいじ)坂、
釈将寺(くしょうじ)坂、小さい坂の群れを飲み込んで、
新坂が上(かみ)熊本の交差点に向かって一気に下る。
「切腹考」より
お城からどうやって坂が下りていくか
坂からどうやってお城に登っていくか
その熊本の描写
文化や言葉と同じ
この文章の拘ったところは❓坂の連呼。
シャーマンのように連呼して向こうに持っていく。
短歌には連呼する字数がない
短歌は五七五七七でリズムを作っている

地名を自分が生きることによって
歌として立ち上がってくる   吉川宏志

▪ことばのバトン
ブランコをこいで足から陽を受ける 上本彩加

苦しくても今ぼくらは始まる 高山邦男
(わが仕事この酔いし人を安全に送り届けて忘れられること)

2023年6月19日月曜日

兼題「五月闇(さつきやみ)」

梅雨の晴マティスの赤とゴッホの黄
夏の雲離合集散繰り返し
鯉狙う猫を襖へ描く芦雪 
満月を背に同業二人梅雨晴る
台風一過袖なし白衣泥まみれ

■NHK俳句 兼題「五月闇(さつきやみ)」
選者 村上鞆彦 ゲスト アンジェリーナ1/3 司会 柴田英嗣
レギュラー出演 家藤正人 中西アルノ

第三週の年間テーマは「人生を詠う」 第3回は「青年期」
揺れやすきところより花咲きそめし   山上樹実雄
ニ十歳つよき凍星(いてぼし)のみ愛す   矢口晃

その時の感情でなくては詠めない句がある
若い頃にしか詠めない句がある
若さへの憧れみたいな気持ちがある
心身の成熟過程にある「心の軌跡」として
作者にとってその後の人生で大事なものになる

沖群青外套の胸開けて立つ   村上鞆彦

▪特選六句発表
兼題「五月闇」梅雨の厚い雲におおわれた暗さのことを言う

木偶の目のうつすら啓(ひら)く五月闇   植村嘉之
五月闇劇薬の闇別にあり   風姿(ふうし)
粘菌(ねんきん)の押し寄せてくる五月闇   天野信敏
母の眼の虚(うつろ)に会いに五月闇   一澤千鶴子
信号の赤見つめをる五月闇   菱田淡海
見ぬテレビつけて一人の五月闇   永江久美子

▪夏井家伝来 0から俳句 家藤正人&中西アルノ
夏旺(さか)ん枯らした声のアンコール   青山ネモフィラ
季語 夏真っ盛り 梅雨が明けて最も厳しい暑さのこと

休日のヒッチコック夏の雨   青山ネモフィラ

▪今日マチ子、今日の一句
天心に弥生の心白風船   アンジェリーナ1/3
天心とは月や空をイメージする言葉
そこに「白風船」が気に引っかかっている
3月の学生が心境の変化だったり
未来に対する希望と不安を詠んだ
風船は自由を表している
しかし風には逆らえない
急に割れたり繊細な部分がある
旅立とうとしているんだけれど引っかかって
3月の自分の心の変化にシンクロした様子を詠んだ

卒業の日の風のなき夜明けかな   村上鞆彦
風船がまっすぐに伸びている
風のない状態なのかな
背景のブルーは夜明けのブルーで
今から卒業式に行く感じかな
風船が春の季語なので
そこから卒業というイメージで詠みました

▪特選三席発表 兼題「五月闇」
三席 エレベーター落ちゆく街の五月闇   山口いく葉(よう)
二席 放課後の机に座る五月闇   花紋
一席 五月闇ひだるき猫の声過(よぎ)る   加藤草児(そうじ)
(ひだるき=空腹)

▪柴田の歩み
俳句は自分の心をうつすぞ!
(その時にしか書けない句がある)

2023年6月18日日曜日

言葉にできない、そんな夜。29

ユトリロの物悲しさが夏の宵
夏の街人を描けぬユトリロよ
魂の叫び描きて露涼し
幸知らぬ人生でした夏の月
依存した人生でした夏の星

■言葉にできない、そんな夜。29
ゲスト シシド・カフカ 桐山照史 増子直純 町田そのこ
司会 小沢一敬

▪テーマ 親しいだけじゃ言い表せられない友達との関係
あなたにとって親友とは❓

ボクの親友を馬鹿にすることは
どんな高級な料理の最後のひと口を
横取りされることより
デブってバカにされることより
許せない!!
岸本斉史「NARUTO」

小沢メモ
NARUTOは小沢と同じ誕生日です。10月10日で~す。

物事や他人や自分の、
正義とか未来とか評価とか良し悪しとか、
そんなちゃんとしたことはさて置いて、
「とにかく好き」とか、「なんか嫌い」とか、
だれかにとってはなんだっていいことを、
ふたりでしゃべっていたい人
生方美久

余計な感情を交えない存在 町田そのこ

「友達になるときって…
 その子とずーっと一緒にいたいから、
 だから、友達になるんじゃないの?
 そういう子のことを
 友だちっていうんじゃないの?
 それが親友なんじゃないの?」
 (中略)
「わたしは、一緒にいなくても
 寂しくない相手のこと、
 友だちって思うけど」
重松清「きみの友だち」

密に共有してなくてもどこかつながっている シシドカフカ
存在があるだけで自分一人で立っていられる 町田そのこ

「環菜が男の子たちと
 付き合い始めるまで
 私が一番そばにいたんです」
 その言い回しには
 同性特有の複雑な愛情が感じられた。
 思春期の女子の親密さと言うのは、
 どちらかといえば疑似恋愛に近い。
島本理生「ファーストラヴ」

「呆れたりしない。
 どこまでも向き合う、
 ううん、向き合わせてほしい。
 そういう仲になりたい」
町田そのこ「コンビニ兄弟2」

悪いところや罪を受け入れるのが友人 町田そのこ
一緒に闘う姿勢 町田そのこ

▪ふと我に返った時の気持ち、なんて言う?
…よし。それはそれ。 シシドカフカ
そう思った時は他人を幸せに出来た証拠 桐山照史
あまりにも突然すぎやしない❓ 町田そのこ
公園で犬に話しかける 増子直純
オフ悔 小沢一敬

▪テーマ 何かを諦めたときの気持ち
悔しいとか痛いとかじゃなくて、
だるい感じ。
俺、最近、けっこうガス欠かもしれない。
へぼいプレイしてもチクショウーって
腹が立つんじゃなくて、
なんかシューッと気が抜ける。
頭も身体もぼうっとしてる。
佐藤多佳子「一瞬の風になれ」

「スポーツ推薦で、
 どの種目も県内の精鋭が集まってきてるのに、
 そこに交ざっていける根性なんてないよ」
入学前から、必死で自分自身に
言い聞かせていたことを、
他人の前で口にしてみると、事故に遭う前から
そう思っていたような気分になれた。
同時に、自分がどうしようもなくつまらない
生き物のように思えてきて、
魂が蒸発していくのをぼんやり眺めるように、
ガラス越しの空を見上げた。
湊かなえ「ブロードキャスト」

魂=夢 増子直純

きっと星に手が届く。
そう信じて積み上げ続けた石段を降りると決めたのは、自分自身だ。
けれど、振り返ってしまう。
あと十六段、いや九段で届いたんじゃないか、と。
遠くなった星は、ひときわ美しく輝いている。
町田そのこ

夢を憧れ続けていたい 町田そのこ

目指していたものは美しい 小沢一敬

2023年6月17日土曜日

夏の夕で一句

梅雨晴間ブルーベリーの立つ酸味
愛でながら関山桜塩漬けへ
里桜色濃き花弁五十枚
草の丈一気に伸ばす夏の雨
跪(ひざまず)き茗荷収穫梅雨湿り

■プレバト纏め 2023年6月15日
夏の夕で一句

特別永世名人 梅沢富美男の締めの一句
せせらぎの1/F(Fぶんのいち)夕蛍
添削(「1/F」は五感を通して心地よさを与える不思議なゆらぎ
   最近、1/Fの句が多くみられる。誰でも作れるような作り方が悪い。)
1/Fせせらぎも蛍も

特待生昇格試験
春風亭昇吉
夕焼やつくばいのある美術館   
添削(「つくばい(蹲)」は日本庭園に置いてある背の低い手水鉢。
   「のある」報告的表現が邪魔している。)
作品名「つくばい夕焼美術館
(この添削は三段切れでは❓)

立川志らく
夏至の古色蒼然行商老婆   
添削(四字熟語に頼りすぎ。一番長い日中の逆光に立つ老婆を映像化。
   「に」を入れることで時候の季語「夏至」が認識される。)
行商老婆夏至の逆光に

1位 中川翔子
暮れなずむ愛猫色の夏の空
添削(「空」は光景が広すぎるため「雲」に絞る。
   愛猫色の比喩の勝利。語順に工夫を…。)
暮れなずむ夏愛猫色の

2位 レイザーラモンRG
玄関に恐れ入りますががんぼです
添削(ガガンボは夏の季語で蚊を大きくしたような昆虫。)
玄関の隅にががんぼ夕間暮れ

3位 山口もえ
夕暮れて公園ベンチも涼しげだ
添削(上五下五は季語「夕涼(ゆうすず)」で表現できる。
   残った五音で色々やれる。)
夕涼や公園ベンチ一人きり
夕涼や公園ベンチ一人じめ

4位 徳光和夫
八十路夏蛍照らせし初デート
添削(「夏」と「蛍」の季重なり。蛍は「照らす」ものです。)
君とゐて椿山荘の初

次回のお題は「木漏れ日」

2023年6月16日金曜日

一筆啓上賞【日本一短い手紙】

行く人の浴衣の花が咲きて夏
梅雨寒し想いの重さ違いすぎ
梅雨闇や記憶の香りありありと
山間の美郷の蛍今見ごろ
強き雨源氏蛍を隠しけり

■夏井いつき俳句チャンネル
【挑戦してみませんか?】一筆啓上賞【日本一短い手紙】

佐藤剛志
自閉症の兄ちゃんへ 
これから二人になっても大丈夫かな。
俺は大丈夫 お兄ちゃん好きだからあ。
兄ちゃんは❓

ひがしやあやか
すやませんせいへ
ちゃれんじってなんですか。
ぷーるにもおもいきって
かおをつけたこともちゃれんじですか

田淵祥子
2歳の息子へ
一人で履こうと挑戦する君。
「ママ手伝わないで」と言うけど、
それTシャツよ❓

太田瑛大
お母さんへ
おかあさんのしらがをいっぱいぬいて、
おばあちゃんになるのをとめてみせるよ。

しみずほまれ
ママへ
ダイエットしてください。
写真の中の細くてきれいなママが
動く姿をみてみたい。

前田清一
ちょうせんへ
ちょうせんとは
たたかいをいどむことだよね。
ぼくは、あらそいはきらいなんだ。

日本一短い手紙 第31回 一筆啓上賞
テーマ「時」
https://maruoka-fumi.jp/ippitsu.html
応募締切:2023年10月20日(金)当日消印有効

2023年6月15日木曜日

追悼特別番組 さようなら 上岡龍太郎さん

生きる意味知ったところで夏霞
風青し生くることに意味はなし
夏日陰命の時間決める人
稲光山下白雨(さんかはくう)を生きた人
飛ぶ姿宝石のごとしようびん(かわせみ)

■追悼特別番組 さようなら 上岡龍太郎さん
▪1983年の上岡龍太郎氏のコピー
「芸は一流 人気は二流 ギャラは三流
 恵まれない天才 上岡龍太郎です。」

▪「ラブアタック」には
同志社大学4回生の百田尚樹氏も出演。
「闘いは虚しい
 人はなぜ争わなければならないのか
 人を蹴落としてまで勝ちたいか」と力説。
後の「探偵ナイトスクープ」
構成作家を務めることになりました。

▪桂南光氏が持参した 
上岡龍太郎著「引退」に記したご自身の言葉
「露の世は露の世ながらさりながら」
小林一茶の言葉だったそうです。
(俳人・小林一茶が命とは露のようにはかないものである
 娘を失くした時の悲しみを詠んだ句)

▪探偵!ナイトスクープの依頼に応えることは
「愛と感動と涙とロマン」なんだ。By上岡龍太郎

▪横山ノック氏への弔辞
「あなたは私の太陽でした
 あなたはみんなの太陽でした
 あなたが現れるだけで
 その場がパッと明るくなりました
 あなたが笑顔を見せるだけで
 みんな心が癒されました
 あなたは大きな太陽でした
 初めて買ったブルーバード・ファンシーDXが盗まれ
 セドリックから
 アルファロメオ ジュリアスプリントベローチェ
 運転手付きの
 ダッチ・ダートに乗りかえたノックさん
 漫才師から参議院議員
 大阪府知事から
 最後は被告人までなったノックさん
 略
 奥さまは生涯変えなかったノックさん
 どんな時も僕の味方をしてくれたノックさん
 略
 ノックさん本当にありがとうございました
 ノックさん本当にお疲れさまでした
 ノックさん本当にさようなら
 略
 芸人を送るのに涙は似つかわしくありません
 どうか不世出の大呆け横山ノックを
 精いっぱいの笑顔と拍手で天国に
 送ってやってください」

これを見て桂南光師匠は上岡龍太郎師匠ひとつの芸の集大成。
感動させて泣かしてしんみりさして笑わして
全てが弔辞に入っています。と…。

2023年6月14日水曜日

稚児俳句&丹羽裕子&一千万円の価値

命の力受くる若冲葡萄より
梅雨晴る水の流れと鶴の群れ(鈴木其一すずききいつ)
滴る岩を伸びあがる虎勇壮に(長澤芦雪)
雪の夜兔と烏遊びたく(葛蛇玉かつじゃぎょく)
情報持ちて知識なき人氷河かな

■日経ニュース プラス9
1000万円が40年後 
インフレ率によるお金の価値です。
1% 668万円
2% 445万円
3% 295万円
4% 195万円
5% 128万円

■ワルイコあつまれ 
▪稚語俳句
季語と稚語(子どもが好んで使う言葉)を入れて詠む
ゲストの俳人 辻内京子 髙柳克弘 松尾葉翔

「バーリア」
イヤなものに対して近づかないようにする意思表示

俳句を詠むポイント
何に対して「バーリア」をしているのか
「バーリア」の対象を具体的に出すのか
対象を省略してなんとなく感じさせるのか
等の計算力が要求される

場面が浮かんでこないと句が鑑賞できない

バーリアのこえ麦秋にはるかまで   髙柳克弘
麦秋は夏の季語 初夏の時期のこと
麦の穂が実り黄金色になった麦畑のこと

もふもふの毛虫バーリア炸裂す   辻内京子
毛虫が夏の季語
*子どもたちが「バーリア」している相手は「毛虫」

子バーリアしてるとスイカ食べちゃうよ   松尾葉翔
(十二月二十四日だ子よっしゃあ   松尾葉翔)
句の情景 
スイカに「バーリア」している?
別のものに「バーリア」している?
親が子どもに「スイカ食べちゃうよ」と呼んでいる?
情景がつかみづらい
ポイント
句からうかぶ映像はひとつに定めたい
スイカは夏の季語ではない秋の季語である

添削
バーリアはやめよと冷やしスイカ出す   髙柳克弘
夏の季語に戻すには スイカ割り 冷やしスイカ とする

おやつよりバーリア遊び薄暑光   辻内京子
薄暑とは初夏の少し暑く感じられる気候を表す夏の季語
薄暑光とは初夏の日差しを表す夏の季語

纏めの句
子バーリアスイカを食べてまた子バーリア   松尾葉翔

▪「好きの取調室」のゲストは
フィットネスインストラクター丹羽裕子(ひろこ)さんでした。
現在69歳。
日本ボディビル・フィットネス連盟(JBBF)主催の
「オールジャパンフィットネスチャンピオンシップス」。
ミスフィットネスオーバーオールで68歳で優勝。
番組最後の「大人のダンス教室」ワルイコソーラン 最高でした。
素晴らしく素敵な女性でした。

2023年6月13日火曜日

題「悔やんでいること」

焼きましょか❓簗(やな)にかかった鮎と蟹
神からの試練は続く夏の空(くう)
色のある人生であれ夏の海
夏の日や落つる卵捉へたり(上田薫)
夏の霧愛知らぬまま生き続け

■NHK短歌 題「悔やんでいること」
選者 山崎聡子 ゲスト 犬山紙子 司会 ヒコロヒー

第2週の年間テーマは「伝えられなかった思い」

月がひかってる月がひかっているチャンスを棒に振るように生きて
谷川由里子
(少し少し言葉をずらすことで韻律に変化をもたらすことができる)

▪つぶやきを短歌に
あなた自身が贈り物でもあったのに解(ほど)けたりボンを床に拾って
山崎聡子
(映像を自分の中に立ち上げてそれを歌にしていく)

▪テレビ歌会
入選九首 テーマ「悔やんでいること」
積もらない雪でよかった恋人がいると最初に知れてよかった
佐藤研哉
生ぬるいサラダのような体温で手を握られて繋いでしまう
小林麻衣
③夢でだけ行ける商店街のことなんで話してしまったんだろう
品川佳織
糊しろをはみ出す糊を手で拭(ぬぐ)う母に小さな嘘をついた日
永井駿
お茶だけは飲んできたけど残された大福二つ思う帰路の夜
新美喜代男(きよお)
②いつの間に失くしている傘みずいろの時間をくるり畳んであった
北入はるか
💮悔いはないと言い切る友が飲む紅茶レモンに匙を押しつけながら
甲斐直子
もう少しこうして欲しいと言えなくて鏡の中のこけしを見てる
みさきゆう
「危ない」と縫い針までもうばわれて祖母は鳴らないレコードになる
小野小乃々

▪犬山紙子さんの「悔やんでいること」
眠れずにリビング降りて聞きに行くカニューレから濡れる母の音
犬山紙子
(母の音 母自身の存在を抱きとめているような感覚 山崎聡子
歌にすることでちょっとずつそこに
向き合えているような気がしました 犬山紙子)

▪ことばのバトン
「希望」と名付けた木の根元へと   小坂井大輔

ブランコをこいで足から陽を受ける   上本彩加
集団的自衛権持つ女子高生核爆弾の支えが欲しい
上本彩加 高校生の時に詠んだ短歌

2023年6月12日月曜日

兼題「簾(すだれ)」

象の背に二羽の烏の怯えをり(長澤芦雪 無季句)
夏の庭牛の傍ら犬の笑み
足もとに寄り添う子犬手に団扇
蜂見上げ体掻く猿熱き日よ(伊藤若冲)
飛び跳ねん兔と子犬夏の雨

■NHK俳句 兼題「簾(すだれ)」
選者 山田佳乃 ゲスト 田村亮 司会 柴田英嗣
レギュラー 家藤正人 中西アルノ

年間のテーマ「俳句とエコロジー」
季語に込められた昔しながらの知恵を通して
無理のないエコロジーな暮らしを再発見していく

「簾」元々中国で生まれて
韓国や日本に伝わったと言われている
日本では万葉集に簾を使った歌が残されている
部屋の間仕切りや目隠しにも使われ
細く割った竹を材料とした
葦(よし)の茎を使った「葦簀(よしず)」も使われていた。

▪名句de穴埋めクイズ
木屋町の簾隠(すごも)りに寝る灯(ともし)かな   石橋秀野
簾隠りとはあまり表に出てこない 
簾の向こうに暮らしている人物
簾の向こう側に人の暮らしの奥行きも感じさせる

▪特選六句発表 兼題「簾」
絵すだれの彩(いろ)の隙間を海の青   久藤悠久
駄菓子屋の糸引き飴や青簾   陽光
表裏替へて通りへ古簾   川本泰助(ひろすけ)
くぐもれる簾越しなる返事かな   坂口蜂子(ほうし)
西向きの下宿三畳古簾   山本敏男
七色のひと色透ける青簾   乾北星(ほくせい)
(一瞬の視覚的・錯覚的な世界が描かれている)

▪夏井家伝授!
家藤正人&中西アルノ 0から俳句
選ぶ季語によって俳句の印象が変わる

       

            噴水

 梅雨寒し 六月 新緑 風薫る 

    熱帯夜

       

▪田村亮が「簾」で一句披露!
汗かいて一家総出の簾掛け   田村亮
(京町屋に住んでいらっしゃった実体験が生きた句)
添削(汗と簾の季重なり)
京町屋一家総出の簾掛け

▪特選三席の発表
三席 人待ちに三度(みたび)上げたる簾かな   犬山裕之
二席 明るさの内外(うちそと)替わる夕簾   上木三(みつ)子
一席 糸雨(いとさめ)の雨の一行青簾   吉田貴蘭(きらん)

▪柴田の歩み
素敵な言葉使ってみよう

2023年6月11日日曜日

ロッチと子羊 真鍋昌平氏

心象をスケッチの日々梅雨の山
魂の因果交流電燈や(無季句) 
深き海霧(じり)刹那(せつな)の怪へ背を向けて
夏椿生滅(しょうめつ)の終わりとす
思考強要すること勿れ夏の潮

■ロッチと子羊
おまえの良心は何を告げるのか
「おまえは、おまえの
 在るところのものと成れ」
ニーチェ哲学

自分の良心=ありのままの自分
率直であればいい

何を基準にして価値観を決めているか?

2つの評価様式
僧侶的評価様式
 キリスト教の道徳 キリスト教に合わせた価値基準
 世間の正しさに合わせた価値基準
 合わせられない人をルサンチマンと呼んだ
 意味がないという人のことをニヒリズムと呼んだ
 価値基準を世間に会わせてはダメ!
貴族的評価様式
 高貴な精神を自分の中に持つことが大事
 価値基準を他人に委ねず自分で価値を決める
 高貴な精神とは自分への率直さを意味するのです

ニーチェのいう率直さとはどこから来るのか?
「生」とニーチェは言った
生まれた瞬間から率直さを持っている
どんな環境で育てられようとも
視覚、聴覚、触覚、味覚、臭覚で感じる事ができる
五感で感じられるのは自分の生の中に率直さがあるから
率直に感じたものに基づいて判断すれば
これが芯と呼べるものだとニーチェは考えたのです。
芯は元々ないと決めつけていたが実はあった。

「自分の魂を救うために」漫画を描く真鍋昌平氏
日々作り上げるものが価値観

「良くない状況とか考える時間って
 すごい本気で考える
 それを作品に昇華してく
 そうやって生きているから慣れてる」真鍋昌平氏

これこそがニーチェの言った「永遠回帰」
そのつど苦しみから抜け出せるが
新しい悩みが来る
これこそが人生ではないか?と、小川仁志先生

2023年6月10日土曜日

水族館で一句&小田貴月さん

神山を神領百合のひっそりと
どうでもいいの?知りたくないの?夏の風
コウノトリ残る一羽も巣立ちせり
美郷より蛍見頃の報せあり
妖怪集い過疎の三好を練り歩く(無季句)

■小田貴月さん 曰く
「高倉健氏の最期の言葉
 『あわてるな、あわてるな、』」

■プレバト纏め 2023年6月8日
水族館で一句

特別永世名人 梅沢富美男の締めの一句
夏のほかペンギンの飛ぶ大水槽
(季語「夏のほか」は夏の暑さを一瞬忘れること
 「涼し」の傍題で「夏のよそ」も含まれている。)

永世名人 藤本敏史のお手本
ゴンドウ鳴く水族館を出て白夜
(季語は白夜 北極や南極に近い場所で夏に太陽が沈まない現象
 季語「白夜」が主役に立っている。)

特待生昇格試験
永世名人への道 中田喜子
鯱(しゃち)戯(おど)け尾ひれかみかみ南風(みなみかぜ) 
添削(誤読されないようにすると良い。
   最後の「シャチ」で余韻を残す。)
南風(なんぷう)やシャチの尾ひれを噛むシャチも

1位 山西惇(あつし)
熱帯魚アクリル越しのオーディション

2位 紺野まひる
夏空や石鯛掲(かか)ぐ父の遺影
添削(「夏空」と「石鯛」季重なり。強弱がつけられている。
   下五は五音でまとめた方がよい。)
石鯛を掲げる遺影夏の空

3位 橋本良亮
夏日影水槽の下掻(か)い潜(くぐ)る
添削(「夏の太陽」が季語。「潜る」と詠めば「下」は不要。)
巨大水槽潜(くぐ)れば夏のひかり降る

4位 イワクラ
夏の昼ペンギンの様に手を引かれ
添削(中七の字余りは解消すべき。「様に」を「ごと」に。)
ペンギンのごと手を引かれ吾子の夏

次回のお題は「夏の夕」

2023年6月9日金曜日

言葉にできない、そんな夜。28

蚊の浮かぶ初夏のバスタブ温めかな
月涼し変化嫌う大阪人
潮風に体任せた筆草よ(弘法麦)
コウノトリ巣を踏みしめてホバリング
初夏の朝田に降り立ったコウノトリ

■言葉にできない、そんな夜。28
ゲスト シシド・カフカ 桐山照史 増子直純 町田そのこ
司会 小沢一敬

▪テーマ 酒を飲んではしゃぎすぎたことを思い出したときの気持ち
ビールだ ビールだ もっとビール
100年分 忘れてしまおう
泣いて 笑って 騒いで 今夜
聞かせて 生きてゆく言い訳
シシド・カフカ「100年ビール」

玄関先でナンデ? 目覚めちゃってんのオレ
半分ケツ出てるし 片方のクツねェし
携帯ドコにいった? 記憶もドコにいった?
怒髪天「悪心13」

昨夜、
人としての尊厳と引き換えに
何かに優勝したような気もする…
増子直純

みんな一種の淋しさ、幻滅を抱いて
帰ったのではなかろうかと、
そんな心配が頭をもたげ、
とみるみるその心配が
夕立雲の如く全身にひろがり、
やはり床の中で、
いても立っても
居られぬ転輾(てんてん)がはじまった。
太宰治「酒ぎらい」

小沢メモ 転輾とは転がること 転がるように移ること

平常素面(しらふ)の意識では出来ないことが、
所謂酒の力を借りて出来るところに、
飲んだくれ共のロマンチックな飛翔がある。
(中略)
酒を飲んで失敗するのは、
始めからその冒険の中に意味を持っている。
夢とロマンスの人生を知らないものは、
酒盃に手を触れない方が好いのである。
萩原朔太郎「酒に就いて」

▪この気持ち、なんて言う?
セットしたのに髪型が崩れたとき 
…はい。 シシド・カフカ
自己満だよ!自己満だけどさ?自己満だからさ… 桐山照史
怪人!風見鶏男 増子直純
セーブ機能が人生にあれば 町田そのこ
風と言えども空気は読まない 小沢一敬

▪テーマ 大丈夫じゃないのに大丈夫と言ってしまったときの気持ち
大丈夫な人は
大丈夫って言わないもん
大丈夫は二回言ったら
大丈夫じゃないってことだよ
根拠のない大丈夫は
優しさで出来てます
坂元裕二「いつかこの恋を思い出してきっと泣いてしまう」

「なんでもない」
なんでもなくはないのが伝わって来る口調。
いつもの手だ。
ほんとは、何があったのか、大丈夫なのか、
と親身にたずねてほしいからこそ、
なんでもない、と意味ありげに言うのだ。
黙って放っておけば、
嫌でも自分から話し出すくせに。
沼田まほかる「彼女がその名を知らない鳥たち」

やれますと言った時、無意識に喜んでいた。
期待という輝きに目が眩(くら)んだのだ。
でも、力不足だった。
最高の報告ではなく、
最善の謝罪を探している。
そんな私を、輝きは「失望」に
姿を変えるべく、じっと窺(うかが)っている。
町田そのこ

お酒がすすむ、そんな夜。

2023年6月8日木曜日

名言&「蚊喰鳥(かくいどり)」

自然の驚異崇高なる美暑し
脅威を美にできる余裕や夏の星
青岬帆船のごと進み行く
もやい癖いついずこから走馬灯
負け犬の遠吠え激し夏の月

■名言
パスカル 曰く
「時は苦しみや争いを癒す。
 というのは、人が変わるからである。
 人はもはや同一人ではない。」

サー・ウィンストン・チャーチル 曰く
「自分のほうへ傾きかけている壁のそばは通るな。
 自分から離れようとしている人にキスしようとするな。
 そして、自分より詳しいグループにその話をするな。」

エピクテトス 曰く
「与えられたるものを受けよ
 与えられたるものを活かせ。」

J・P・モルガン 曰く
「どこかにたどり着きたいと欲するならば、
 今いるところには留まらないことを決心しなければならない。」

チャールズ・W・エリオット 曰く
「未来の幸福を確保する最上の方法は、
 今日できうるかぎり幸福であろうとすることだ。」

スザンナ・タマーロ 曰く
「物事を理解するには
 沈黙がかかせない。
 若いころはそれを知らなかった。」

■夏井いつきのおウチde俳句
一分季語ウンチク「蚊喰鳥(かくいどり)」

読んで字の如く「鳥」と入っているから
何かの「鳥」かなと思いがちなのですが
実はこの季語は鳥類ではなく哺乳類なのです
「蝙蝠(こうもり)」のことです
夏の夕方になると空を飛び回りながら
色んな飛んでいる虫を食べることから
「蚊喰鳥」という名があるようです
「蝙蝠」というと4音だけど
「蚊喰鳥」というと5音として使いやすい
そんな場面もあるかもしれません
しかし「蝙蝠」と言った時と「蚊喰鳥」と言った時
大分言葉のニュアンスも変わってきますよね
「蝙蝠」ではなくて「蚊喰鳥」という傍題を
使ったならではのどんな風に読み換える
やり方があるのかなと少しファイティングな
気持ちにもなってきます

2023年6月7日水曜日

俵万智女史の短歌&「五月晴れ」

夏の風奇界遺産へじりじりと
黙に伏すMICROCOSM夏の空
海浜をシロツメクサの白と蝶
ターナーを真似したモネの夏の海
短夜や光は色彩科学せり

■Twitterで記されていた俵万智女史の短歌
母と娘のあやとり続くを見ておりぬ「川」から「川」へめぐるやさしさ

二階から見る母の傘ぽっと赤いわさきちひろの絵になっている

東京へ発つ朝母は老けて見ゆこれから会わぬ年月のぶん

母の字で書かれた我の名を載せて届いておりぬ宅急便は

手伝ってくれる息子がいることの幸せ包む餃子の時間

「短所」見て長所と思う「長所」見て長所と思う母というもの

生き生きと息子は短歌詠んでおりたとえおかんが俵万智でも

子のために願うことなかれ願うとは何かを期待することだから

君の愛あきらめているはつなつの麻のスカート、アイスコーヒー

通り雨のような口づけもっとちゃんと恋をしてからすればよかった

その青い花の名長し水無月にあなたがくれた花と覚える

さみどりの葉をはがしゆくはつなつのキャベツのしんのしんまでひとり

■夏井いつきのおウチde俳句 より
一分季語ウンチク 五月晴

「五月晴」というと、元々は誤用という話がありまして
「さみだれ」とか「五月晴」といった時には
本来、陰暦5月 つまり現在でいう所の6月
梅雨の頃の晴れ間のことを言うというのが
本来の「五月晴」の意味なのだそうです
ですが、現在の暦と照らし合わせていく中で
5月の気持ちいい晴れた空という
誤用が定着しつつある季語なのだそうです
俳句、元々季語の世界は陰暦として
使われていたことが多いことから
そういう齟齬が生まれてきています
両方の意味を知った上で使いこなす
そういう意識を持ちたいものです

2023年6月6日火曜日

題「傘」

挾土(あさど)秀平氏へ
夏の日や地球の膿を芸術へ
恋焦がれ夏を採掘硫黄島
夏の空地球の脈動あちらこち
夏の夜自然に勝る芸術へ
夏の島硫黄溶岩との出会い
向き合わん荒ぶる自然夏の夕
風薫る自然異なる奇跡へと

■NHK短歌 題「傘」
選者 川野里子 レギュラー 内藤秀一郎 深尾あむ 司会 ヒロコヒー

▪三十一文字の物語
映像の中の「物」に注目!

捨てられし傘透明に拾はれし傘透明にすれちがふ街
川野里子

思い出せるかぎりのことを思い出しただ一度だけ日傘をたたむ
笹井宏之(1982-2009)

入選六首 題「傘」
透明はみんな同じと思われてあなたがくれた傘が消えてる
ひびの祈り
ヘイト2件の報告終えて傘開き霾(つちふ)るまひるをまた歩きゆく
宮原千晶(霾つちふる つちぐもり 黄砂)
一席 生か死か傘でつつつき確かめる学校帰り蟇(ひき)は動かず
早瀬孝弘(蟇ひきがえる)
ビル風に耐えきった傘を褒める夜あなたはすごいしわたしもすごい
早坂つぐみ
骨の多い傘をさしつつ少しだけ世界の悪から守られている
北清水麻衣子
学校に行くと決心した夜に傘にえがいた春の星座よ
佐々木泰三

▪秀一郎あむ ココカラ短歌
落したるフォークぎいんとひびくとき誰か鋭くわれを憎まん
小島ゆかり

するだろうぼくをすてたるものがたりマシュマロくちにほおばりながら
村木道彦

選ばれた「物」の質感 色 形 重さ 軽さが全体の心を左右する

傘ささず歩きたいのにゆるされない息苦しさにはぁーと息出る
深尾あむ 添削
傘ささず歩きたいのにゆるされない息苦しさに駆けてゆく街

服決めて髪も整えさあ行ける最後の難所靴が合わない
内藤秀一郎 添削
心決め髪も整えさあ行ける最後の難所靴が合わない

詩は心の中のことを扱う言葉

▪ことばのバトン
初句を詠まれた岡野大嗣氏の総評でした。

つなぐときバトンはしっぽだったから
つかみそこねて仰ぐ青空
神様の盃にぬる燗注ぎ足して
会議との通信を切る
ひび割れたメガネで明日をのぞいてる
春夏秋冬咲け山桜
あの歌も羽根もいっしょに埋めました
「希望」と名付けた木の根元へと

2023年6月5日月曜日

兼題「蝸牛(かたつむり)」

長生町(ながいけちょう)へアサギマダラの飛来せり
コロッケの値上げ目立った5月かな(34.7%)
サーキュラー(エコノミー)宿る思いや夏の宙
答えなき悩みの揺れる夏の海
なぜ生くる答え求めて雲の峰

■NHK俳句 兼題「蝸牛(かたつむり)」
選者 夏井いつき レギュラー 家藤正人 中西アルノ 司会 柴田英嗣
年間テーマ 凡人からの脱出
凡人パーツは「家」と「背負う」

ボン
蝸牛家を背負ひて生まれけり   山下文麿
蝸牛生まれながらに家を背負う   荒武朋子
生まれつき家を背負いて蝸牛   加藤あき
一生の棲家を背負う蝸牛   長野あつこ
一生涯家を背負ひて蝸牛   和礼ダリア
家背負い重くはないか蝸牛   眠睡花
蝸牛家を背負ひて重たかろ   大洞綾子

半ボン
爪よりも小(ち)さきででむし家背負ふ   荒井みゆき
(蝸牛という季語の傍題に「ででむし」は入っている)
半壊の家を背負ふや蝸牛   奥山公子
螺旋の家背負い活き活き蝸牛   木山満

脱ボン 今回は無し
理由1
詩の鉱脈がない
理由2
比喩と擬人化をダブルで使うのは難しい

▪脱ボン実験!
蝸牛家を背負ひて生まれけり 
  比喩擬人化
2つの鉱脈を使いながら新しい詩の鉱脈を掘り出す
殻=家と例えた 比喩
背負うは人間の動きとして表現 擬人化
家を別の比喩に変えるだけで新しい化学反応が起こる
家に変わる2音の名詞を考える

家の代わりに「空」を入れる。くうとも読める。
無常を背負って生まれ来たとも詠める。
「海」「時」も素晴らしい解釈ができる。
これが「取り合わせ」という技法
関係ないものを言葉のパズルのように合体させると
言葉と言葉が火花を飛び散らせてそれが詩になる
この「取り合わせ」を上手に使えるようになると
「脱ボン」出来る可能性が広がる
蝸牛の性格や形や意味が2音変えるだけで変わってくる
「取り合わせ」を覚えると脱ボンできる

▪夏井家伝来!家藤正人&中西アルノ
0からの俳句
今回は季語でした。ということで歳時記がプレゼントされました。

▪特選六句発表! 兼題「蝸牛」
濁りたる鼓膜のやうな蝸牛   広木登一
砕かれてみづの肉塊蝸牛   西川由野
子に贈らるるででむしの詰合せ   鈴白菜実
しぼむとき貌(かお)が酸つぱいかたつむり   酒谷百合子
でで虫や標識はみな命令形   蜘蛛野澄香
(やは詠嘆の意味を示す「!」に近い)
ででむしや腐れぬもののさびしかり   ギル

▪柴田の歩み
とりあえず取り合わせよう

2023年6月4日日曜日

俵万智女史の短歌&名言

悲しみのない自由な空へカワラヒワ
揚げ雲雀(ひばり)翼広げて風切って
夏の朝流行病であっけなく
夏の夕無限地獄におちいりて
夏点前ひとり時間のマグカップ

■俵万智女史の短歌
▪白桃と桜の日々 より
40+20=60 母として成人している還暦の朝
ハッピーバースデーあの日あなたを生んだこと、今夜ケーキを分けあえること
ため息で消せぬ強度の炎あり60という数字の上に

▪NHK「プロフェッショナル 仕事の流儀」 より
始まりがあれば終わりがあることのふいうち今日で撮影終わる
ほんとうに寂しいときは寂しいと言えないものだ、タクシーが来る
壁打ちの壁なくなれば青空に吸い込まれゆく言葉のボール
優しさにひとつ気がつく×でなく○で必ず終わる日本語
来る理由なければ人は来なくなる週の半ばは寒波の予報

▪あさイチ より
バンザイの姿勢で眠りいる吾子よそうだバンザイ生まれてバンザイ
万智ちゃんを先生と呼ぶ子らがいて神奈川県立橋本高校
「嫁さんになれよ」だなんてカンチューハイ二本で言ってしまっていいの
「寒いね」と話しかければ「寒いね」と答える人のいるあたたかさ
ひとことで私を夏に変える人白のブラウスほめられている
「オレが今マリオなんだよ」島に来て子はゲーム機に触れなくなりぬ
読みやすく覚えやすく感じよく平凡すぎず非凡すぎぬ名

■名言
アルダス・ハクスリー 曰く
「事実に目をつぶったからといって、
 事実が無くなるわけじゃない。」

アントン・チェーホフ 曰く
「教養ある人間は、他の人格を尊重し、
 したがってつねに寛大で柔和で腰が低いものである。」

カルロス・ゴーン 曰く
「他人からプレッシャーをかけられたときよりも
 自分で自分にプレッシャーをかけて働いている方が
 人は遙かに大きなことをやってのける。」

ジャン・ジャック・ルソー 曰く
「下劣な人間は、
 偉大な人物のあることを
 決して信じない。」

ヴォルテール 曰く
「船が入港するまで待つな。
 船に向かって泳げ。」

E・E・カミングス 曰く
「成長して本当の自分になることは、勇気がいること。」

2023年6月3日土曜日

雨の日のカフェで一句

勝ち衣装かつ死装束五月雨
夏点前盛りを過ぎた女とて
拙(つたな)きを知らば経済雨蛙
夏の夜はかなく消ゆる灯よ
もういない人思えども夏の月

■プレバト纏め 2023年6月1日
雨の日のカフェで一句

特別永世名人 梅沢富美男の締めの一句
濁りゆくソーダフロート減らぬまま
(ソーダフロートが季語。心情が伝わる。
 上五に時間経過。切れのない下五に時間や思いが入っている。)

永世名人 千原ジュニアのお手本
珈琲は冷めて怯者(きょうしゃ)の梅雨の闇
(怯者とは臆病者。季語が生きている。)

名人昇格試験 皆藤愛子
梅雨寒のカフェ腿に愛犬の熱 
添削(皮膚感を出す「寒」「熱」の対比。
   「腿に」の語順を変える事で季語の皮膚感へ戻すことができる。
   余韻を膨らませることで季語が活かせる。)
梅雨寒のカフェ愛犬の熱腿に

1位 早見あかり
パパと子は留守番夕虹のテラス
(人物2人と助詞「は」が重要。)

2位 村山輝星(きらら)
夕立や計算ドリル3回目
添削(この句は三段切れでは❓)
夕立や計算ドリル回目

3位 加納愛子
夕立(ゆうだち)を妬む期日の充電席
添削(「夕立を妬む」にインパクトがある。
   〆切日の意図なら入れるべき。夕立ちの発音を変える。)
夕立(ゆだち)妬む〆切の日の充電席

4位 伊集院光
止まぬならケーキセットじゃ梅雨の陣
添削(はしゃぎ過ぎて自分の掘った穴に落ちた。天文の季語に無理がある。)
梅雨の雨宿りケーキもたのんじゃえ

次回のお題は「水族館」

2023年6月2日金曜日

言葉にできない、そんな夜。27

早朝をエッジ効かさん夏燕
船窪を真っ赤に染めたオンツツジ
稜線を懸命に飛ぶ夏の鳥
夏の川増えるや増えるプラナリア
プラナリア無性有性切り替えて(無季句)

■言葉にできない、そんな夜。27
ゲスト アヴちゃん 桐山照史 髙橋ひかる 松居大悟
司会 小沢一敬

▪テーマ 人と比べて焦りを感じるとき
理香さんと瑞月さんはふたり揃って、
既定のサイズに切り取られたカラー写真の
中からこちらを見つめてくる。
こんな、自分の未来を信じて疑わない目が、
日本全国そこらじゅうにある。それだけで、
きゅっと心臓が小さくなる気がした。
朝井リョウ「何者」

カフェの窓越しに見える、
なんでもない街角の風景の方に心が揺れた。
足早にスーツ姿で行き交う男たちに、
置いていかれ感が募る。あの中に、
日本の未来を変えるような大スクープを
追いかけている人が必ずいて、
明日のベストセラーにつながる原稿を
鞄にぎっしり詰めてる人もいる。
大崎梢「プリティが多すぎる」

結局そうやって酔っているんだろ。
「足りない」「できない」「負けている」
穴が開くほど人よりへこんでいる部分を探して
もう少し膨らます部分がある自分を見つけて
うっとりして、それを誰かに指摘されるまで、
ずっと助走をしている。
松居大悟

▪「タン」「上タン」どちらか迷うとき
そこじゃねーよ。   桐山照史
みえみえのみえっぱり   髙橋ひかる
上中下の見栄 己しか見えずとも…   アヴちゃん
タンか上タンかで迷うぐらい大切な人なんだな   松居大悟
上連客   小沢一敬

▪テーマ カッコつけすぎて恥ずかしいとき
あ゛―――転けた滑った恥ずかしい!
やり過ぎた!言わなきゃよかった!
やらなきゃ、良かった?いや、でもさ!でも!
意識の外から眺めてるわたしが、
絶賛声も無く叫ぶ心を突ついて笑ってる。
「これ引き摺るねー?」
いや、おまえが引き摺れや!
アヴちゃん

「よいところを見せようとしない方がよい」
あのう、しかしですね、
私はそれに反対なのですよ。
失敗を恐れて誰もがよいところを見せようと
しなくなれば世の中暗くなります。
いや、それ以前にまず、本人の進歩がなくなる。
筒井康隆「格好と内容」

カッコつけすぎた夜いつも思う。
カッコつけてるって言われる。
でもカッコつけてない人は、
カッコつけてるって言われないようにカッコつけてる。
カッコ悪いなぁ。
小沢一敬

いや恥ずかしい
でも待てよ
それで良かったよな
よし明日は
この倍カッコつけたろ
桐山照史

2023年6月1日木曜日

英会話フィーリングリッシュ1~30

薄暑光茶碗一つに十二億
蕎麦の花休耕田はまっかっか
古庄の休耕田を染める蕎麦
浜昼顔や月見ヶ丘の風強し
風受けた浜昼顔が告げる初夏

■英会話フィーリングリッシュ
1 I think  I think I’ll get this one.Really?I think he’s funny.
2 I din’t know  I don’t Know Maybe the blue one.I don’t know.I kind of liked it.
3 I know!  I know!Her outfit is cute,too.I know!How about the library?
4 I can’t  I can’t.I have to clean the house.I can’t do this anymore.
5 I’m going to  I’m going to watch a movie.
           I’m gonna practice the cello every day.
6 I have to  I have to say I love your shoes.I have to stop you there.
        We don’t have the money foy that now.
7  be able to  Will you be able to pay the bill this month.
          I wasn‘t able to catch my plane.
8 I thought  I thought Sam was coming,too.I thought so.
9 You can  You can tell me anything.You can make it.
10 You can’t  You can’t go.The party is just starting.You can’t miss it.
11 I said  I sad ,”It’s too noisy in here.”You said you would buy ice cream!
12 of course  Of course Everybody likes pizza.Of course.
13 You have to  You have to press that down.You have to read”I AM a Cat.”
14 There is  Ther was a loud noise just a minute ago.Did you here it?
         There is no way I’m going to that party.
15 Look at  Well,look st that!You’re on time!Look at me.You can do this.
16 more than  It’s more than just a movie.I’d be more than happy to help.
17 you know  He’s…you know…nice?David from my office.You know.
         The guy with the long.red hait.
18 you know  Yeah.I love my job.but I’m just so tired,you know?
         It’s already seven thirty,you know.
19 kind of  Actually,I’m kind of tired.It’s kind of…Long.
20 I mean  I mean,she can play the piano,the guitar,and the drums!
        She’s dating Ken now.I mean Kenta.
21 a bit  A bit That was my favorite sweater.
      I made abit of a mistake.I forgot that I have work dinner.
22 I was like  I was like…”Are you serious?”It was like two o’clock,I think.
23 as well  Should I bring a blanket as well?Might as well.I’m not in a hurry.
24 like that  Yeah.Something like that.Andjust like that.they broke up.
25 up to  It’s up to you.What are you up to?
26 You mean  You mean this Sunday.I know what you mean.
27 I guess  Okay,I guess.She’s going with Steven,I guess.
28 not really  Are you hungry ? Not really. I had a late breakfast.
         He caught a cold. I’m not really surprised. 
         He didn’t look well yesterday.
29 make sure  Okay.Just making sure.I need to make sure it’s not broken.
         Please make sure to water the plants every day.
         I’ll make sure of it.
30 right now  Sorry,I can’t right now.Do you need me right now?

https://www.nhk.jp/p/ts/EVP436RWLJ/list/ より