NHK俳句 増刊号
「ひとり~瀬戸内寂聴の俳句と人生~」後
「柚子湯して 逝きたるひとの みなやさし」
「はるさめか なみだか あてなにじみをり」
「鳥渡る 幸い手紙を 読みさして」
「神の留守 森羅万象 透きとほり」
「火葬炉の 鉄扉の奥に 虎落笛(もがりぶえ)」
俳句との出会いは黒田杏子(ももこ)女史だったそうです。
東京女子大学の同窓生で16歳年下だとか・・・。
昭和60年寂庵のお堂で「あんず句会」が始まり
宗匠を黒田杏子女史が勤められたそうです。
永六輔氏と瀬戸内寂聴女史ふたりが応援したのだとか・・・。
その時瀬戸内寂聴女史の言った言葉は
「餌付けされた人間には本物は書けない。」だったとか・・・。
この世に抗って生きてきた女の生き様が詠まれています。
一句一句が絵巻!人生の絵巻!ですと
黒田杏子女史は「ひとり」を賛美しておられました。
句集を出版する事で自分を励ますという
オリジナルな考えをもとに作成されているとも・・・。
黒田杏子女史から見た瀬戸内寂聴女史は
「律義で真面目で働き者!そして無頼」だとか・・・。
「紅葉燃ゆ 旅立つ朝の 空(くう)と寂」
「御山(おんやま)の ひとりに深き 花の闇」
今は辞世の句を考えているそうです。
これに関しては誰にも負けないと思っているので
まだまだ死ねないと、黒田杏子女史!
96年生きてきて自分のために
初めて書いたのがこの句集だそうです。
今は、人生の最後に素晴らしいおもちゃを
いただいたと思っているそうです。
死ぬまでにもう一冊句集を出したいのだとか・・・。
「たどりきて 終の栖家(すむか) 嵯峨の春」
私も、ずっと踊り続けてきて
思うように踊れなくなってきた時
俳句との出会いがありました。
今は詠む事が何よりも好きです。
少ない経験・語彙力の中で日々奮闘しています。
感受性は誰にも負けないみたいなので
これを携え詠んでいこうと思っています。
それにしても瀬戸内寂聴女史の
経験と語彙力は羨ましい限りです。
本当に素晴らしい俳句だと思いました。
私の一番お気に入りとなった俳句は
「紅葉燃ゆ 旅立つ朝の 空と寂」
でした・・・。
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