NHK俳句 増刊号
「ひとり~瀬戸内寂聴の俳句と人生~」前
句集ひとりで、星野立子賞を受賞されました。
どんな句を詠まれたのかしらと興味津々で拝見しました。
「春逝くや 鳥もけものも さぶしから」
昭和48年 51歳の時
中尊寺で得度し出家されました。
入院生活を余儀なくされた時、
鬱になりかけたそうです。
鬱回避には好きな事をする事!
一番好きなことは小説を書く事なのだけれど
その気力はなかったそうです。
でも、俳句だったらエネルギーが
続くと思い詠み始められたとか・・・。
「むかしむかし みそかごとあり さくらもち」
密が事(みそがごと)
この句が一番お好きだとか・・・。
ほのかに思う気持ちを「さくらもち」と表現されたとか・・・。
「骨片を 盗みし夢や もがり笛」
今も、好きだった人の骨を
壺に入れ仕事場に置いてあるとか・・・。
「子を捨てし われに母の日 喪のごとく」
許される事ではありませんが認めないといけない事です。と
25歳で4歳の子を捨てた心境を吐露されていました。
思い出さなくてはいけない事としておられるようです。
「二河白道(にがびゃくどう) 駆け抜け往けば 彼岸なり」
二河白道とは阿弥陀浄土に続くに一筋の道
水の川と火の川に挟まれた道は細く
転落すれば水に飲みこまるれか火に焼かれます。
「生(しょう)ぜしも 死するもひとり 柚子湯かな」
生ぜしもひとりなり
死するもひとりなり
されば人と共に住すれども
ひとりなり
添いはつべき人
なきゆえなり 一遍上人
この言葉を俳句にされたそうです。
人のことをあてにする事なく
ひとりである事を認める事で諦められます。
佳き事があれば、
それはお恵みと思い感謝しておられるのかしら・・・?
0 件のコメント:
コメントを投稿