2025年2月26日水曜日

令和相聞歌&「バレンタインデー」&尻文字三角パス①&「猫の眼草」&徒然草&俳句

曖昧な記憶辿りてしみ返る
記憶違いか?薄れる記憶春の霜
それぞれの三十年や春の風
陽炎(かげろう)や悲喜交々の三十年
被災地の希望ではなく吾の春

■ギュッと四国!
今年の「令和相聞歌」
最優秀賞
 助手席の位置を戻して夏終わる   高須賀眞美子

第6回(令和6年度)結果発表⇩
https://www.reiwasoumonka.com/result_smp.asp?ContestYY=2024

▪家藤正人の俳句道場
兼題「バレンタインデー」(春の季語)
季語としては「バレンタインデー」「バレンタインの日」。
傍題には「愛の日」に加え、「バレンタイン」も今回は許容して選句。

・ギュッと!特選
心臓にN゚5(5番)を聖バレンタイン   かいみきまる

・放送された俳句
佳作 道具箱下駄箱バレンタインデー   うどん道
初恋やママ手助けのチョコ贈る   近藤きてね
「居ない歴」更新のバレンタインデー   瀬戸姫
佳作 慣れつこやバレンタインの日の蹉跌   満月
(「蹉跌(さてつ)」とは物事がうまく進まず、しくじること。
バレンタイン父には失敗作のチョコ   ごまき
秀作 愛の日の引き返せないキャラメリゼ   七瀬ゆきこ
(キャラメリゼとは、砂糖などを火で炙ってカラメル状にすること。)
まずカカオ育てよバレンタインデー   藤井春
佳作 売場白しきのふはバレンタインデー   らん丸
DMとカミングアウトバレンタインデー   まっちゃこ良々
(DMとは、「糖尿病(diabetes mellitus)の略称のこと。」
佳作 づかづかと来て友達にバレンタイン   高橋寅次
秀作 バレンタインデーファラオに偉大なる虫歯   長谷川水素
(一説によれば古代エジプトを治めたファラオは虫歯だった可能性があることから…。)
秀作 プロミスの綴り調べるバレンタイン   菜々乃あや

・正人のもったいない
(ポイント)語順を大切に
バレンタインデー妻からはボンボン   よっちゃん
添削
妻からはボンボンバレンタインデー

電柱の影から突撃愛の日よ   うにか
添削
電柱の影いま愛の日突撃す

次回は「萵苣(ちしゃ)」春の季語
食べ物はおいしそうに詠むのが基本

参照:https://www.nhk.jp/p/gyuttoshikoku/ts/7MXVZZ52K3/blog/bl/pKyjJXApJB/

■夏井いつき俳句チャンネル
【第10回尻二字三角パス①】次のお題になるのはどの句?【「かな」】
四天王寺に吾子を抱く春着かな   ローゼン千津
金網の冷たし練習機轟々   北里有季
哀しみの穀として畳む紙風船   広島じょーかーず
仮名草子春は安易な恋もしき   夜汽車
かなんなあもひとつバナナ付けたるわ   みづちみわ
金盥(たらい)がごんままこのしりぬぐい   川越羽流
かなかなに母は睡りて子は覚めて   BABA
カナリアのような伯母なり春日傘   春海凌
かな書きの祖母の日記や万年青の実   アロイジオ
かなしいのはあなたのほうよさくらんぼ   銀紙
金沢の酒はうまいと相撲取   Q&A
かなしみを吸うては吐くに息白し   桂子

■夏井いつきのおウチde俳句
一分季語ウンチク「猫の眼草」

名前の時点で猫好きの人にとっては 
何それ、好き!ってなる人もいるかもしれないですね 
「猫の眼草」というのはユキノシタ科の仲間ぬなるそうです
水が少し流れているようなちょっと湿った所に
群れを作って生えるそうです 「猫の眼草」という
名前からして可愛らしいのかなと思うんですけれど
いざ画像を調べてみると結構地味なお花のようです
薄黄色の花ではあるのですがかなり緑に近いような
色合いになっています 実がなったときにその実の所に
縫い合わせたような線が入っておりまして
それが熟してくるとパカっと裂けてその裂けた状態が
猫の眼のように見えることから「猫の眼草」という名前が
ついたそうです 実際にどんな所に生えているのか
山を歩いて探してみたいところです

■10min.ボックス古文・漢文 徒然草(兼好法師)
つれづれなるままに、日くらし硯にむかひて、
心にうつりゆくよしなし事を、
そこはかとなく書きつくれば、
あやしうこそ ものぐるほしけれ。

よき友三つあり。一つには、物くるる友。
二つには、医師(くすし)。三つには、智恵ある友。

手のわろき人の、はばからず 文書きちらすはよし。
みぐるしとて、人に書かすは うるさし。

「徒然草」が生まれるまで
「人は何として仏には成り候ふやらん」

蟻のごとく集まりて、東西に急ぎ南北に走る。
高きあり、賤しきあり。老いたるあり若きあり。
営む所何事ぞや。生を貪り利を求めてやむ時なし。

孤独と自由が生んだ思索 お気に入り
つれづれわぶる人は、いかなる心ならん。
まぎるるかたなく、ただひとりあるのみこそよけれ。

花はさかりに、月はくまなきをのみ 見るものかは。

咲ぬべきほどの梢、散りしをれたる 庭なぞこそ 見所多けれ。

虚空よく物をいる。
吾等が心に念々の ほしきままに来り浮ぶも、
心といふものの なきにやあらん。

心に主あらましかば、胸のうちに、
若干(そこばく)のことは 入り来らざらまし

つれづれなるままに、日くらし硯にむかひて、
心にうつりゆくよしなし事を、
そこはかとなく書きつくれば、
あやしうこそ ものぐるほしけれ。

■10min.ボックス現代文 俳句
柿くへば鐘が鳴るなり法隆寺   正岡子規
いくたびも雪の深さを尋ねけり   正岡子規

近代俳句の父 文学と位置付けた 正岡子規(1876-1902)
芸術の域に広めたのが松尾芭蕉

古池や蛙飛び込む水のおと   松尾芭蕉

卯の花の散るまで鳴くか子規   正岡子規

あと9年と死期を悟った子規 「俳句分類集」
写生 絵画に持ち入れられていた手法を俳句に取り入れた
見たまま感じたままを言葉にした 新しい表現を生み出そうとした

赤蜻蛉筑波に雲もなかりけり   正岡子規
若鮎の二手になりて上りけり   正岡子規

「ホトトギス」(東京版)第1号
夏目漱石 も文学者として育った

菫ほどな小さき人に生れたし   夏目漱石

糸瓜咲(さい)て痰のつまりし仏かな   正岡子規

子規からつながる人々
高浜虚子 「ホトトギス」を受け継ぐ 季語と定型 花鳥風月を詠んだ
春風や闘志いだきて丘に立つ

川東碧梧桐 新聞の俳句欄を引き継ぐ 定型から次第に離れていく
赤い椿白い椿と落ちにけり   川東碧梧桐
谺(こだま)して山時鳥ほしいまま   杉田久女
分け入っても分け入っても青い山   種田山頭火

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