2025年2月18日火曜日

英雄たちの選択 平賀源内&「放心」

ぬけぬけと的を射抜かれ春寒し
ちゃっかりと漁夫の利取得春動く
しっかりと吾と向き合わん春早し
気持ちよき違和感の中風光る
うららけし本物超えるリアリティ

■英雄たちの選択 江戸を駆けたマルチクリエーター 平賀源内

湯上りや世界の夏の先走り   平賀源内

私儀 甚だ多用にて扨ゝゝ埒明き申さず 
宝暦9年源内「田村淸助宛書簡」

物産やら医書やら取乱し候て一向学問埒明き申さず
宝暦9年頃12月2日平賀源内「田村淸助宛書簡」

新しいか自分にとって楽しいか誰を幸せにするのか
源内は世の中の役に立つかどうかを意識していたんじゃないか

本草学と文学の間に垣根のない時代を彼らは生きていた

御慈悲を以て御暇頂戴仕り候様 仰付け為され下され候はゞ
千万有難き仕合せと存じ奉り候
「禄仕拝辞願」

但し他え仕官の儀は御構遊ばされ候 仕官御構

我が日本は神の国というべき山川は秀麗で
資源は外国と比べても恵まれている
日本は国産の資源を使わず
中国などからの舶来品を当てにしている
日本にはまだ埋もれている産物が多い
それを発見できれば舶来品を持つ必要もなくなるだろう
ぜひとも全国の同志同好諸君の所蔵品を送ってほしい
「東都薬品会引礼」

優秀なプロデューサーは何が優れているかというと
この指止まれのみんなが止まりたくなる指を作るのがうまい

尤も御屋敷へ立入り候儀は只今迄之通り相心得られる可く候

効くか効かぬかの程 私は夢中にて一向存じ申さず候へども
たかが歯を磨くが肝心にて
其の外の効能は効かずとも外にもならず
「飛花落葉」

浪人の心易さは知行(恩給)といふ飯粒が
足の裏にひつ付ず行度所を駆めぐり
一生我体を自由にするがもうけなり

安永8年(1779)11月 源内 投獄される
自分が人を殺傷して最終的に投獄されることは
彼自身も夢にも思っていなかったんじゃないか
ひょっとしたら焦り本当に夢を達成できるのか
色んな意味での焦りがあったんじゃないか
安永8年(1779)12月 平賀源内 死去 52歳だった

杉田玄白は墓に言葉を刻んだ
「ああ、非常の人、非常のことを好み、
行いはこれ非常、何ぞ非常に死するや」

セレンディピティ 思いがけない偶然がもたらす幸運

参照ブログ
気ままに江戸♪ 散歩・味・読書の記録
https://wheatbaku.exblog.jp/30989932/
1・2・3 素晴らしくまとめられていました。

活才 社会が才能を死なさない 活才社会に乾杯! 磯田道史氏

■漢字ふむふむ 「放心」
孟子の言葉
仁とは人のあるべき心
義とは人の道である
ところが今の人々は
道や心から迷子になっている
自分の良心が迷子になっても
探そうともしない

ここで使われている放心とは外物に迷って良心を失ってしまった心

四書とは論語・大学・中庸・孟子
五経とは易経・書経・詩経・礼記・春秋

中国での「放心」を王維は
放心望乾坤。心を放ちて乾坤(けんこん)を望むと記した。

中国に仏教が伝わってきて唐の時代から「禅」が盛んになった
「放心」が解き放たれたあるがままの心「心に心配も何もない」
それが現代中国語の仏教的ないいイメージ

中国では解釈が変化していったが
日本では孟子の考えが言い伝えられた

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