2025年2月21日金曜日

においで一句&漢文 源氏物語&現代文 短歌

獲物持ち告るヤマセミ春の川 
武相荘蝋梅の待つレストラン
あちこちに頼りなさげに節分草
小さき花散らばり咲かん節分草
不知火(しらぬひ)や甘閉じ込めてへそを天

■プレバト纏め 2025年2月20日
においで一句
永世名人傑作50選 藤本敏史
パエリヤへ搾るライムや春の月
(料理の美味しそうな匂いが想像できる ライムの香りを重ねる
 2つの香りをちゃんと書けている 
 手の感触も含めて匂いに持ってきている)

名人10段永世名人への道 中田喜子
殻はぜて沸騰点の焼栄螺(さざえ)
添削(潮の香りが沸騰することで匂いの方に軸足がくる)
焼栄螺いま潮の香の沸騰

特待生昇格試験 勝村政信
逃げ水でながらスマホで通り過ぎ
添削(季語は逃げ水 
   季語・逃水【晩春】路上や草原で遠くにあるように見える水に
   近づくとまた遠ざかって見える現象 蜃気楼=逃水 
   逃げ水の空気感をパッキング 俳句は筋トレ 休んではいけません)
逃げ水や草の匂いの強くなる
草の香の強し逃げ水走り出す

■10min.ボックス古文・漢文 源氏物語(紫式部)
いづれの御時か、女御、更衣あまたさぶらひたまひける中に
いとやむごとなき際にはあらぬが、すぐれて時めきたまふありけり。
桐壺の更衣と帝との間に生まれたのが光源氏
前の夜にも御契りや深かりけむ、世になくきよらなる
玉の男御子さへ生まれたまひぬ。

帝 
中宮 女御 更衣

許されない恋
藤壺の宮

母御息所も、影だにおぼえたまはぬを、「いとよう似たまへり」
と典侍(ないしんのすけ)の聞こえけるを、若き御心地に
いとあわれと思ひきこえたまひて、常に参らまほしく、
なづさひ見たてまつらばやとおぼえたまふ。

紫式部
紫の上 女三の宮

白き衣(きぬ)、山吹などの萎えたる着て走り来たる女子(おむなご)、
あたま見えつる子どもに似るべうもあらず、
いみじく生(お)ひ先見えてうつくしげなる容貌(かたち)なり。
髪は扇を広げたるやうにゆらゆらとして、顔はいと赤く
すりなして立てり。「雀の子を犬君(いぬき)が逃がしつる、
伏籠(ふせご)の中(うち)籠めたりつるものを」

風うち吹きたる夜のけはひ冷やかにて、ふとも寝入られたまはぬを、
近くさぶらふ人々あやしとや聞かむと、うちも身じろぎたまはぬも、
なほいと苦しげなり。夜深き鶏の声の聞こえたるもののあはれなり。

故院の上も、かく、御心には知ろしめしてや、
知らず顔をつくらせたまひけむ、思へば、この世のことこそは、
いと恐ろしくあるまじき過ちなりけれ、と近き例を思すにぞ、
恋の山路はえもどくまじき御心まじりける。

■10min.ボックス現代文 短歌
月見ればちぢに物こそかなしけれわが身ひとつの秋にはあらねど
大江千里
つれづれのながめにまさる涙川袖のみ濡れて逢ふよしもなし
藤原敏行

新しい短歌の幕開け
歌集「みだれ髪」 鳳晶子 著
その子二十櫛にながるる黒髪のおごりの春のうつくしきかな
春みじかし何に不滅の命ぞとちからある乳(ち)を手にさぐらせぬ
与謝野晶子(一八七八―一九四二)
やは肌のあつき血汐にふれも見でさびしからずや道を説く君

日常を詠む
はたらけどはたらけど猶(なほ)わが生活(くらし)楽にならざりぢつと手を見る
石川啄木
ただひとつ惜しみて置きし白桃のゆたけきを吾(われ)は食ひをはりけり
斎藤茂吉
あの光るのは千曲川ですと、指差した、山高帽の野菜くさい手。
北原白秋
自由律短歌
自然がずんずん体のなかを通過するー山、山、山
前田夕暮
若者たちと短歌
本当の自分の心見つけたい仮面ばかりでうんざりだから
しゅわしゅわととけるブルーのシャーベットそういうふうにあなたは消えた
あの上できみが待ってることにして上着を脱いでペダルを踏むよ

31音に込められた伝えたい思いそれが短歌です

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