2024年1月16日火曜日

題「あこがれ」

冬の景気力体力衰えり
健やかな知性育み春を待つ
冬暖か師の手ほどきまたひとつ
寒き夜出来る範囲でする手入れ
月氷る老いに抗う努力かな

■NHK短歌 題「あこがれ」
選者 山崎聡子 ゲスト YOU 司会 ヒコロヒー
年間テーマ「伝えられなかった思い」
「あこがれ」を通して心の内に秘めている気持ちをみていきたい

先(さき)つ世の夢聞くごとく思はるるperfumeurとふ職あることを
菅原百合絵
Perfumeurとはフランス語で調香師のこと

▪つぶやきを短歌に
手を取って違うかたちの魂を踊ったことを忘れないでね
山崎聡子

▪てれび歌会
入選九首 テーマ「あこがれ」
噴き上がるガラスの中の間欠泉サイフォンで淹れる父のコーヒー
小川美貴
パパママと呼ばない家で白鳥のシュークリームは絵本の中に
工藤さえ
そういえばこんな世の中に憧れて生まれてきたんだ鳥ひかる海
古関聰(あきら)
あんなにも憧れていた制服を着崩すまでが憧れだった
檜澤(ひさわ)さくら
 思い出は背中ばかりだひたすらにピアノに向かう白髪の伯母の
水川怜
三席 恋焦がれ憧れ溢れ心揺れ壊れ息切れ黄昏日暮れ
酒井重治
二席 憧れの人の街にも立っていて風と親しいのが電波塔
久保哲也
一席 春の夜の成分表に(憧れ)とあり薄青い街をさ迷う
風鈴
翠玉の指輪をいつか譲られる火を持つ女の末裔として
毛糸(翠玉とはエメラルドのこと)

▪YOUさんの「あこがれ」
標(しるべ)なき旅に集いて歩を進め天命尽くすただその日まで
YOU(古風だけれど普遍的な人生観が詠み取れる。)

▪ことばのバトン
幕上がり扇子を置けば別世界   桂蝶の治

我らは創る夢の架け橋
内堀克利(俳優 殺陣師)

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