下駄の音ぞめき聞こえて秋の風
空より見つむ月下美人の強き香
盆の月思い募りて手を合わせ
秋高し利己主義構え肩で風
盆の月あまねし命愛おしく
(ビゴー)風刺画の無限運動盆波よ
■NHK短歌 題「ガラス」
選者 川野里子 レギュラー 内藤秀一郎 深尾あむ 司会 ヒコロヒー
三十一音の物語 年間テーマ「私に会おう」今回「運命の結句」
ガラス街のあちこちに映りまた消えてわたしが隠して歩む心臓
川野里子 ⇧結句
▪入選六首 題「ガラス(硝子)」
夏空がフロントガラスにへばりつく補助ブレーキを不意に踏まれて
佐藤研哉
硝子戸をわたし全てで押し開ける目には見えないものほど重い
小金森まき
一席 未来から来ました、みたいな顔をしてレトロガラスの茶店に入る
三浦直子
唐突にガラスの破片現れぬあの日の怒り閉じ込められて
西村愛美
前面にガラスを入れて特急に命吹き込む車両工場
井深靖久
窓ガラスに小さな羽毛ゆれていてまだ温かな雀のむくろ
椎名ろざな (むくろ 死体・なきがら)
▪秀一郎あむのココカラ短歌
運命の結句を探そう
ひとつずつ赤ピーマンを切り分ける夏の盛りの検死の手つき
佐藤弓生
心底と言うとき急に深くなるこころに沈めたし観覧車
大森静佳
ガラスってなんだか少し怖いけど今日も最高な笑顔を見せる
内藤秀一郎 添削(景色を見せる)
ガラスに映るってなんだか少し怖いけど今日も最高な笑顔を見せる
窓の外ながめるふりしてこっそりとガラスに映る恋愛ドラマ
深尾あむ 添削(こっそり映るは文法的におかしい)
窓の外ながめるふりしてこっそりとガラスに見ている恋愛ドラマ
▪ことばのバトン
もちもちでつつんだ幸せほおばって 小宮山碧生
⇩
(夕方に明日は和食と紙に書き袋とじして封じ手気分)
盤駒がある生まれたる家 先崎学
0 件のコメント:
コメントを投稿