2022年11月30日水曜日

同性を好きなった時&将来が見えない時に読む本

瑞祥(ずいしょう)の彩雲の出る冬の空
冬めくや無視し続ける能力と
冬の星ソーシャルメディアリテラシー
柿落葉ずっと一人で生きてきた
冴ゆる夜(さゆるよ)やKPIを無視する力

■理想の本棚 同性を好きになった時に読む本
▪「弟の夫」著者 田亀源五郎
家族を失いまた新しい家族になっていく物語。
同性を好きになった家族を日常の積み重ねの中で受け入れてゆく。
日常の積み重ねの中で理解、寛容という形になっていく。

▪「わたしはオオカミ」著者 アビー・ワンバック
女子サッカー界のレジェンドからのメッセージ。
名門女子大バーナードの卒業式祝辞から生まれた本。
古いルールを捨て、悔いなき人生にする
とびきり「クール」で「しなやか」な8つの方法。
自分が自分らしくどう生きるべきなのか
独りではない。狼の群れであれ。
ひとりではなく連帯しようと励ますスピーチ。

▪「カミングアウト・レターズ」編 RYOJI+砂川秀樹
カミングアウトしようとしている人、された人、
両方に読んでほしいノンフィクション。
19通の手紙のやり取りをまとめた本。
まるで俺、人を殺してしまったと言われたように響いた。
一生嘘つくなんて、僕にはできなかったんだ。
あなたのかたちでいい。幸せになりなさい。
いま、家族に知っててもらえてすごく幸せだから。
これからも宜しくね。

■理想の本棚 将来が見えない時に読む本
▪女の一生 著者 伊藤比呂美

森本薫「女の一生」より
誰が選んでくれたものでもない
自分で選んだ道ですもの

モーパッサン「女の一生」
人生は、皆が思うほど
良いものでも悪いものでもない

そこで、伊藤比呂美は
作者は二人とも男だしどうせなら
自分たちの「女の一生」を作りたかった 
キャッチコビーは「あたしはあたし」の潔さ
「あなたはあなた」と考えられるようになると
相手を尊重しつつ受け入れられる
恋愛とは「あなたは私」と勘違いすること。
自分らしく生きていくと良いと思います
正直な回答に説得力がある

▪十皿の料理 著者 斉須政雄
手に取った仕事を自分の理想に近づける
技術者になりたての頃、シェフから仕事をまかされて
ソースやオードブルを作っている人、
お菓子を作っている人たちが、
生まれながらの名人のように思えました。
誰もがそういう力を
兼ね備えているように見えました。
見ている自分のつたなさがつらくて
自分もそうなれるかと羨ましく、不安でした。
たとえ同じになれなくても、
階段を少しずつ上がりながら近づきたいと思いました。
その工程で僕が得た最大の宝物は、
「なにごともやってみなくては分からん」
ということを知ったことです。

▪永遠の詩02 茨木 のり子 著者 茨木のり子
自分の感受性くらい自分で守ればかものよ

モノローグ(独白)よりダイアローグ(対話)を
大切にする人でした。

倚(よ)りかからず
もはや
出来あいの思想には倚りかかりたくない
もはや
できあいの宗教には倚りかかりたくない
もはや
できあいの学問には倚りかかりたくない
もはや
いかなる権威にも倚りかかりたくはない
長く生きて
心底学んだのはそれぐらい
じぶんの耳目
じぶんの二本の足のみで立っていて
なに不都合のことやある
倚りかかるとすれば
それは
椅子の背もたれだけ

自分の感受性くらい 茨木のり子
ばさばさに乾いてゆく心を
ひとのせいにはするな
みずから水やりを怠っておいて
気難しくなってきたのを
友人のせいにはするな
しなやかさを失ったのはどちらなのか
苛立つのを
近親のせいにはするな
なにもかも下手だったのはわたくし
初心消えかかるのを
暮らしのせいにはするな
そもそもがひよわな志にすぎなかった
駄目なことの一切を
時代のせいにはするな
わずかに光る尊厳の放棄
自分の感受性くらい
自分で守れ
ばかものよ

自分を鼓舞する力が記されていた。
Yの箱(Yとは30年前に亡くなった茨木の夫・安信のイニシャル)
彼女の未発表の作品が入れられていた。
その箱に入っていたのは夫への恋慕の作品だった。
他人には強く生きろと言っていた彼女の本心が記されていた。
あなたの元に早く行きたいという…。茨木…。
茨木のり子の強い部分と弱い部分が記されることで
一人の詩人としての魅力が増しています。

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