2022年11月7日月曜日

兼題「鯛焼」

浮寝鳥冬陽を浴びてゆらりゆら
冬めくや間近と彼方行き来せん
冬の風見知らぬ人のまなざしよ
社会とは表裏一体冬浅し
ゆとりなき時間を生きる冬の月

■NHK俳句 兼題「鯛焼」
選者 髙柳克弘 ゲスト May‘n(メイン) 司会 武井壮

▪冒頭の俳句
取り落としたる鯛焼きを一叩(はた)き   高柳克弘

▪俳句と映像
動画を観ながら俳句を楽しむ

鯛焼のあんこの足らぬ御所の前   大木あまり
たい焼きをはんぶんこした君がいや   めいん(たい焼き親善鯛使)

▪入選九句 兼題「鯛焼」
株価より今は鯛焼に集中   野口真砂輝
職場家職場鯛焼家職場   きみどり
こゝろ足冷えて鯛焼依存症   深澤洋子
鯛焼に海を見せたる観覧車   山田知明
鯛焼のあとなにを言ふ妻の口   湯口正彦
再開の握手のぬくみ鯛焼は   松本健
鯛焼に風を欲しがる口の中   覚正一徳(かくしょういっとく)
💮鯛焼も加(くわ)へ避難所夜のまどゐ   村松正敏
(まどゐとは集まりのこと。)
成長痛のズックの囲む鯛焼きや   新井知世

▪お題の動画で一句
鯛焼を売る一坪もなき処   武井壮
しくじりの鯛焼かんらかんらかな   高柳克弘
(かんらかんら とは 大らかな笑い。)

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