夏の空無垢の笑いは果てしなく
俳句を描くミロのまなざし夏の風
紫陽花と傘の共演通学路
全力で今を生ききる蝉生(うま)る
存命を喜ぶ人や雨蛙
◆プレバト纏め 2022年6月30日
キッチンカーで一句
■永世名人富美男のお手本
祭果て開くや風の通り道
(「祭」は夏の季語で悪疫退散の意味。
春祭は田の祈願、秋祭は田の実りの感謝。
祭の祈祷が悪疫退散で終わり風の通り道ができ
清々しい清浄な風が動き始める。
季語の本質が詠まれている。)
■永世名人への道
藤本敏史
雲の峰ぱんっと乾いたピザの薪
(「ぱんっ」は読者が追体験するためのスイッチの効果。
読み手の五感を刺激している。
言葉の誘導が巧み。)
■特待生昇格試験
篠田麻里子
万緑や多様性なる人の色
添削(17音に収めるにはテーマが大き過ぎる。
多種多様を絞り込み具体的な映像化した方が良い。
読者を導く仕掛けを作る。)
万緑や百の国旗の色いくつ
■1位 犬山紙子
喪服着てメロンソーダの列に居る
(明暗のイメージと色の対比と
心情の対比がさり気なく表現されていた。)
2位 二階堂高嗣
梅雨曇早朝ロケのカップ麺
添削(季語「梅雨冷」ならカップ麺との温度の対比が出る。
「や」できると「寒い梅雨の朝」の「早朝」が活きる。)
梅雨冷や早朝ロケのカップ麺
3位 小手伸也
梅雨寒しロケの暇(いとま)に鯛の汁
添削(鯛の汁を有難く味わう感じなら「の」とすべき。)
梅雨寒しロケの暇の鯛の汁
4位 小宮浩信
焼きそばを啜る孤独な祭り笛
添削(「祭りの夜」で行事と時間を表現。
孤独感は最後に「一人」と置き
名詞止することで孤独な感じを出す方が良い。)
焼きそばを啜る祭りの夜を一人
次週のお題は「七夕」
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