2022年7月31日日曜日

水族館で一句

夏の露宇宙の欠片だったのね
棒を振る雨乞いの舞3年ぶり
西祖谷のほら貝合図に踊りだす
夏の空生態系はごゆるりと
夏の月独りの時間伸びやかに

プレバト纏め 2022年7月28日
水族館で一句

永世名人村上のお手本
村上健志
吠えたけるアシカのミリア夏の雲
(カメラワークが巧み。アシカショーの光景が脳内再生される。
 遠近感・奥行きが表現されている。
 主役の季語「夏の雲」が最後にドンと据えてある。)

特待生昇格試験 名人十段を目指す試験
千賀健永
旱(ひでり)星水槽のグッピー揺れる 
(「旱星」とは7~8月の南の夜空に赤く輝く星。
 「水槽」の熱い、冷たいの対比が見事。
 「旱星」「グッピー」が交信するような光景が想像できる。
 「揺れる」が描写として効いている。)

立川志らく
油照りナポレオンフィッシュの旦那
添削(油照りとは風がなく汗ばむような日和。
   誘導が不親切。後半の表現に俳諧味・滑稽味があった。
   目的とは違う添削となった。)
我が汗の鼻先にナポレオンフィッシュ

1位 河合ゆずる
夏の空シャチの耳骨に響く笛
添削(「耳骨」という目に見えない物から「笛」へと展開。
   空気を伝わって聴こえる音と
   見えない音と見える音が表現されている。)
夏空シャチの耳骨に響く笛

2位 ゆうちゃみ
炎天や最前列のイルカショー

3位 平野ノラ
さらば夏イルカも君も泡と消え
添削(全体がイメージで終わっている。
   「君」と「イルカ」が並列されている。)
さらば夏の恋よイルカよ泡と消ゆ

4位 武田真治
黄金色はずむ岬に秋近し
添削(上五中七の描写がゆるい。何を言いたいのか不明瞭。
   季語が添え物になっている。
   語らいの余韻を表現するとよい。)
秋近し美国黄金岬にて

次回のお題は「金魚すくい」

2022年7月30日土曜日

ホスト万葉集

遂に届きました❣
今日はわくわくな土曜日となりそうです❣
手塚マキ氏に感謝❣



風死すとお役立ち哲学

神山のレンゲショウマが咲きました
夏山や薄紫が埋め尽くす
風を受くレンゲショウマの涼気かな
温度計数字がかすむ暑熱(しょねつ)かな
夏風邪か?低血圧か?頭痛かな

■一分季語ウンチク 風死す

これは天文の季語になります。
夏のとてつもなく暑い時期に
風もぴたりと止んで凪の状態に
突入することがあります。
その状況を「風死す」というわけです。
当然風が吹いていないのだから
それによって動くはずのいろんな物
例えば旗だったり風車などがすべて止まっていて
ただじわじわと気温と静かに過ごす
人や物の姿だけがあると…。
そんな時に使われる季語です。
ただの凪ではなく「死す」という
この象徴的な言葉が使われることからも
この季語はすごく印象深いものとして
扱われるくがあります。
例えば歳時記の例句を見ると
「烏骨鶏駆け抜けし庭風死せり」倉橋羊村
の句などがあります。
力強く駆け抜けていく烏骨鶏
それに対してひたすら広がっている暑さ
なんとも強烈な対比です。

■ロッチと子羊 より
お役立ち哲学

フロム 曰く
「今日のお役立ち哲学
 周囲から愛されるのではなく
 自分自身を愛することから
 始めましょう。」

ウィトゲンシュタイン 曰く
「言語ゲームを理解すれば
 誰とでも話すことが
 できるようになります。」

2022年7月29日金曜日

陶の山 辻村史朗

国宝を囲む回廊夏の空
2022年異常気象が襲う夏
画面越し熱波の被害どこかしこ
炎帝や異常気象の状態化
熱き日やあり得ない事あり得たり

■日曜美術館 陶の山 辻村史朗 より

その山には数十万の焼き物が眠る
男は器を作っては山に「置く」
山にきて五十年
二百トンの土を器に変えてきた

工程を大事にする人がいるみたいですけど
私の場合、結果が大事であって
電子レンジで焼いてそれが魅力的なものであれば
それはそれで良いと言う概念なんです
私は私のやり方でやっています
電気釜で志野茶碗を焼いても結果が良ければそれで良い
という考えでやっています

国宝卯の花墻(かき)を真似ようという気はないのですが
それに匹敵するような魅力のあるものができればよいなと
何千個も創っているのかもしれません

大井戸茶碗 山伏 
それはむしろ茶盌(わん)というより
人間と相対しているような状態(略)
人の手で作られたものが作った人の手をはなれ(略)
時代をとわず変わることのない
その内なる流れをそっくり一つの器に
含み込んで表現し得るということに
おのずと、私がいったい何をどうしようとしているのか
なぜこのように生きているのか(略)
質問の答えを見い出せるようにおもうのです
「器と心」より

時折、土ではなくキャンバスに向かう

普通、志野では一回しか焼かないんですが
もう一度同じ温度で焼いたら
こんな紅を射したような赤ができたんです
理屈じゃない執念のような
できてしもおたという感じなのでしょうか

作り手と使い手の呼吸が合った時に
ええなぁと思うんじゃないでしょうか

撫でまわしていたい
欠点があっても愛おしい
この感覚は誰にも表現できないと思う
数十万と作っているけどいまだに作りたいという気持ちがある
自分の寿命の終る時まで手が動く限りやっていると思う

■私感 
茶碗への愛をひしひし感じました。

2022年7月28日木曜日

村山斉氏❣

注意せりカモシカ親子夏の山
書は心墨のにじみは夏天へ
ボタリングのんびり漕がん椿町
雨降るも鉢の菊芋うなだれん
夏の雨ネオソバージュへくるっくる

■物凄い番組否物凄い人物を知ってしまいました!
言葉では表現できません。
この感情を数式ではどのように記せるのでしょうか?
興奮治まりません。

NHKアカデミア 第3回<宇宙物理学者・村山斉>①
https://www.nhk.jp/p/ts/XW1RWRY45R/blog/bl/pEGA4e5nv7/bp/pL88bkklNL/
https://www2.nhk.or.jp/learning/academia/video/?das_id=D0024300103_00000

村山斉
https://ja.wikipedia.org/wiki/村山斉

これまでに私をときめかせてくれた人 列伝
森毅氏
https://ja.wikipedia.org/wiki/森毅
https://meigen-univ.com/person/78283/

荒又宏氏
https://ja.wikipedia.org/wiki/荒俣宏
https://earth-quote.org/archives/7055

山田五郎氏
https://ja.wikipedia.org/wiki/山田五郎
https://www.shiruporuto.jp/public/document/container/kataru/033_goro_yamada.html

■名言
ジョン・レノン 曰く
「好きに生きたらいいんだよ。
 だって、君の人生なんだから。」

2022年7月27日水曜日

ショック❣

ショック❣

友人が先日私が購入したウェーブシェイカーが欲しいと言うので検索して吃驚。 同じ商品なのにこの価格⇩2,880円だなんて…。 vhogt.onymgo.xyz/index.php?main
詐欺に遭った気分です。 ストレッチバンドは別売りでした。 それは朽ちていて使い物にならない商品でした。 お気を付け下さい。





言葉にできない、そんな夜。「キュンとした瞬間の気持ち」

眉山上空響く爆音花火の香
炎熱や作らるる声聞き取れぬ
暑熱順化や引っ張りだこの救急車
菊芋やどれだけ水を飲むのやら
桑の木や水遣りだけの夏の朝

言葉にできない、そんな夜。 より
司会 小沢一敬 ゲスト 木村カエラ 佐久間由衣 板垣李光人 金原ひとみ

■この気持ちなんて言う?
□キュンとした瞬間の気持ち
秋元康
静電気みたいにほんの一瞬で
ビリビリしたよ
日当坂46「キュン」 

どこか何か違うのよ
胸がキュンとしちゃったの
塾で隣の席に座る
私のハートは土俵際
渡り廊下走り隊「猫だまし」

□気になっている人に急に話しかけられキュンとした瞬間
僕の心臓は跳ねまくった。
肋骨を折りかねない勢いだ。
三浦しをん「神去なあなあ日常」

□主人公の女性の手に好意を寄せている女性の手が触れてきた時の瞬間
胸の中では心臓が、
まるで木の橋を
走り抜ける狂った馬の
ひづめみたいに
大きな音を立てていた。
村上春樹「スプートニクの恋人」

ぼんやりしてた昼下がり、
突として開いた鳩時計。
木村カエラ

木村カエラの創った体言止めの言葉
不機嫌なピエロ
脱げないスリッパ
金原ひとみ女史のお気に入りだとか…。
鳩時計には決まった人が来ましたよ!的な定めを感じる。
と小沢一敬氏は解釈。

□味覚が大人になったと気づいたときの気持ち
私たち似た者同士ね。   木村カエラ
味蕾(みらい)が紅葉していくような感覚   板垣李光人
(味蕾とは舌などにある味覚を感じる器官)
もしかしたら…これ…何かを失っているのかもしれない   佐久間由衣
我々は常に中途にあり取捨選択し続ける事によってのみ生存可能となる   金原ひとみ
味覚認食物UMA   小沢一敬

□最後の試合に負けた時の気持ち
敗者の苦味。
今、海藤の選手たちが
味わっているだろう、
あの舌先の
焦げるような感覚を、
おれもまた知っている。
あさのあつこ「敗者たちの季節」 

□再起をかけて王座決定戦に挑むが完敗
その様子を語り手が見つめた時の気持ち
巻けて良かったのかもしれない。
いや、よかったのだ。
いまは、
そう思うべきなのだ…。
沢木耕太郎「一瞬の夏」

これまでの全てが
走馬灯のように思い出され、
この先への絶望と不安が
霧となって立ち込める。
この洗車機から出たら、
どんな景色が見えるのだろう。
いっそこの嵐の中で
消えてしまえば綺麗なのに。
金原ひとみ

2022年7月26日火曜日

題「虫」

色付いた蕃茄(ばんか)頬張る夏の井戸
萍(うきくさ)や自由気ままに生きる日々
忖度もせず思いのままに夏を生く
夏空へ棚に整列かぼちゃの実
次々と大輪咲かす遠花火

NHK短歌 題「虫」
選者 佐佐木定綱 ゲスト 手塚マキ  
レギュラー カン・ハンナ 司会 星野真里

冒頭の短歌
親鳥の不在のあいだに辞書の切れ端から虫の名を覚えだす
佐佐木定綱

この屑は五秒前まで偉そうにパン・ド・カンパーニュと呼ばれてたっけ
手塚マキ(6月12日放送のNHK短歌で一席に選ばれていました。)

■入選九句 題「虫」
描きかけの天気図に乗るチョウバエは風力6の町でも生きる
阿部蓮南
草色のシャツに精霊蝗虫(しょうりょうばった)きてわたしは広い草原となる
加藤マスミ
蟷螂(とうろう)に堂の座布団ゆずられてほんのしばらく風に吹かるる
富田清人
夜中じゅう電気は消せぬ守衛室朝掃き捨てる窓際の虫
斉藤繁志
巡業のようにミツバチつれてゆくリンゴ畑へ80万匹
まつむらりつこ
夏、蟻が死んだやもりを精巧な切り絵に変えてゆく三日間
睦月雪花
ゆっくりと脚を開いて死んでゆく蠅(はえ)を挟んで進む昼食(ちゅうじき)
有村鹿乃子
夏の日の蟻のゆく手に飴を置き蟻が絡まるまでのしずけさ
西藤智
暁に蛍石のごと眠りおり子はわずかなる亀裂をかかえ
水鳥

■佐佐木先生の短歌というドラマ
歌に秘められたドラマをひも解き深く味わう

もの思えば沢のほたるもわが身よりあくがれ出づるたまかとぞ見る
和泉式部「後拾遺和歌集」

詞書(ことばがき)
「男に忘れられ貴船神社の御手洗川(みたらしがわ)の蛍を見て詠んだ」
と言うことで情念がにじみ出ている歌と、佐佐木定綱先生
手塚マキ氏はCoolに恋を楽しんでいるのではないかと鑑賞しておられました。

蛍のごと君がひっそり光るなら小瓶に詰めて持ち帰るのに
手塚マキ

■佐佐木定綱先生からの宿題
題「虫」で「恋い焦がれる歌」を詠んでください

もののふの八十黒蝶(やそくろちょう)ら羽を閉じネオンは朝に吞み込まれゆく
手塚マキ

小さな他者として「虫」を見たとき
歌を詠む人がどういう反応を示しているのか
表現の仕方によって時代性・社会性が見えてくる
佐佐木定綱

今回の歌を深く味わうためのポイント
短歌に詠まれた「虫」は時代の鏡である

手塚マキ氏!最高のゲストでした。
選者にして欲しいと真剣に思いました。
あの人生経験、短歌のセンス!申し分ございません。
あのように素晴らしい人財は希少ではないでしょうか?
次回のご出演が楽しみでなりません。

□手塚マキ氏からTwitterへコメントを賜りました。
手塚マキ@smappatekka
返信先: @Firosofiaさん, @nhkpb_tankaさん
「ありがとうございます!!
タレントさんがゲストの時との違いを意識して真剣に短歌と虫に向き合いました!!笑いはない回ですが、自分なりに頑張りました!」

■短歌武者修行 元髙克樹 矢花黎 カン・ハンナ
「本物の海でいつかは泳ぐんだ」天井にらむマゼランペンギン
矢花黎 添削
「本物の海でいつかは泳ぐんだ」天井の下マゼランペンギン

ミズクラゲ胃袋四つ蓄えて「はち切れるまで食べさせてくれ」
元髙克樹 添削
ミズクラゲ胃袋四つじゃまだ足りぬ「はち切れるまで食べさせてくれ」

2022年7月25日月曜日

テーマ「故郷」

老鶯の無駄に元気な夏の朝
息弾む五感生き生き夏の風
へしゃぐ顔また皺増えん夏夕べ
夏の朝蝉と烏の大合唱
菊芋にしがみつき鳴く朝蝉よ

NHK俳句 テーマ「故郷」
選者 堀本祐樹 ゲスト はな 司会 武井壮

冒頭の俳句
ふるさとよ空蝉握りつぶしたる   堀本祐樹

■あなたのエピソード、俳句にします
テーマ「故郷」
故郷やあだ名で呼ぶ友宵祭り   小圃(しょうほ)
添削(主観でなく客観で詠む)
故郷やあだ名飛び交ふ宵祭り

君とゆく車窓に大き虹かかる   みのむし
添削(エピソードの肝を端的に表す)
君とゆく君の故郷へ大き虹

転勤族故郷もたぬ夏燕   こけし
添削(明るいことは明るく詠む)
転勤の地はみな故郷夏つばめ

■入選六句 テーマ「故郷」
タクシーの訛(なまり)親しき帰省かな   植野史理
Uターンの起業家集ひ青葉風   高橋康子
出稼ぎの父に見せたきこの   伊奈川富真乃
レット・イット・ビー弾く帰省子(きせいし)の黙(もだ)   神鳥文子
故郷に振り廻す其奴(そいつ)ゐる   三泊みなと
何もなき故郷涼し何もせず   倉田田々

■ゲストのエピソード、俳句にします
テーマ「故郷」
花火つぎつぎ祖母の家の窓かたかたと   堀本祐樹
(音として響き合わせた一句)

2022年7月24日日曜日

名言

老鶯の鳴き声響く夏の空
夏の朝忙しく烏泣き叫び
傘さして鉢の水やり戻り梅雨
存命の悲しみ抱き雲の峰
夏の水繰りされる問答よ

■名言
ダライ・ラマ14世 曰く
「誰もが生まれつきの敵であったり、
 友であったわけではありません
 敵も友も
 自分が人々とどう接するかで
 生まれるのです。」

ラ・フォンテーヌ 曰く
「世間のだれをも満足させようなんて
 狂気の沙汰だ。これからは、
 どんなに非難されようがほめられようが、
 人があれこれ言おうが言うまいが、
 俺は俺の考えに従う。」

トマス・ペイン 曰く
「私は困難な中で笑える者、
 苦しみを通して強くなる者、
 非難されて勇気を出す者を愛する。」

2022年7月23日土曜日

炎帝戦 メールで一句

夏の夜や指にくちなわ携えて
夏のあかつき哀れにも又おかし
ぽつねんと松風を聞く夏の暮
アイスキューブを無駄に回さん夏の月
阿波踊り蹴出し見事な足捌き

プレバト纏め 2022年7月21日
夏のタイトル戦「炎帝戦」
メールで一句

1位 中田喜子
産声送信ドバイは大夕焼
(鑑賞にショックを受けました。
 現在若年層頭脳集団がドバイやシンガポールへ移住しています。
 日本の税制に辟易したのです。
 日本での子育てや老後の生活に見切りをつけたのです。
 その問題提起をしてくださったとばかり思ったのに、
 残念でなりません。)

2位 犬山紙子
恋を終わらせ平日の海月(くらげ)見る
(俳句で「見る」は不要。
 この句に関しては自分の心を見ているので必要。)

3位 森口瑤子
メールぴこんぴこんシャワー中だってば

4位 東国原英夫
羽蟻わく今宵ロマンス詐欺メール

5位 藤本敏史
アルパカを返す手配り雲の峰
(「アルパカ」「雲の峰」の取り合わせにはオリジナリティーがない。)

6位 安藤和津
白雨受くネットショップの段ボール
(私は「受く」に惹かれました。)

7位 千賀健永
緋ダリアや「メール不達」のメール来る
添削
ダリアは緋「メール不達」のメール来る

8位 久代萌美
社食から花火原稿音読す
添削
原稿を下読み社食から花火

9位 梅沢富美男
月見草文箱の底に出さぬ文
(月見草とは朝になるとしぼむ花の季語。
 季語と組み合わせはオリジナリティーで損をしている。)

10位 勝村政信
夏の雲逝くな逝くなと文字叩く
添削(入道雲と人の生死を取り合わせる発想はよくある。
   切迫感が句全体にあり、強いリアリティがこの作品の魅力。)
夏雲や逝くな逝くなと文字叩く

TVerより
11位 かたせ梨乃
夕涼の竹富未読メール百 

12位 横尾渉
晩涼のRe:Re:Re:セットリストの見せ場

13位 千原ジュニア
故人との弾みしメール夜の秋

14位 ミッツ・マングローブ
真夏来てサブスクのtrf 

15位 村上健志
風鈴鳴る千の躊躇を弔って

2022年7月22日金曜日

言葉にできない、そんな夜。「面白いときの気持ち」

青嵐不定(ふじょう)という真実
夏の石時間を超えた存在感
夏の星遠き記憶を想起せん
夏の小屋鎮座する火成岩
夏の空庭に独座の赤玉石

言葉にできない、そんな夜。より
テーマ「とてつもなく面白いときの気持ち」

■「超ウケる」に代わる表現
最高潮! 腹筋崩壊!
涙が出るくらい 笑い疲れちゃうんだ
なにしよか? なにをしましょうか?
しりとり レッツゴー! わお!
ななななななな
ヒャダイン「ヒャダインのじょーじょーゆーじょー」

一同が今度も、
笑ったのは、いうまでもない。
それが言わせたさに、
わざわざ念押した当の利仁に至っては、
前よりも一層可笑しそうに
広い肩をゆすって、哄笑(こうしょう)した。
芥川龍之介「芋粥」
(哄笑とは大口をあけて笑う。どっと大声で笑うこと。)

●新しい言葉を作ってみよう
怒笑(どしょう) 墳笑(ふんしょう) 月笑(げっしょう)
噛笑(ごうしょう、ぎょうしょう)

みんながものすごく笑っている。
みんながものすごく笑うたびに
僕だけが笑えなくなっていく。
面白くないんじゃない。
面白すぎるのだ。
笑ってる場合じゃないと思うのだ。
それでも僕はそんな笑えなくなるものを
もっと体験したいとも思うのだ。
小沢一敬

■おごってもらえると思ったら割り勘だった
ですよね!   シシド・カフカ
自分へのあまえ   桐山照史
あたりまえって奴はたまにそっぽを向く   石崎ひゅーい
(おごる側おごられる側どっちの目線でも言える)
一人前に扱われた証、と思っても、
財布も胸の裡(うち)も帰り道はやけに涼しいのだった。   村山由佳
自腹八分目   小沢一敬

■寝落ちする直前の気持ち
眠りに落ちるときの気持ちって、
へんなものだ。鮒か、うなぎか、
ぐいぐい釣り糸を引っ張るように、
なんだか重い、鉛みたいな力が、
糸でもって私の頭を、ぐっとひいて、
私がとろとろ眠りかけると、
また、ちょっと糸をゆるめる。
太宰治「女生徒」

■寝落ちする直前の気持ち

ベッドのうえで
眠りに落ちる瞬間の抵抗、
ものうくここちよい寝返りの刹那に
私たちをおそう、
あの透明ではげしい拡張感に
かえられるものがあるだろうか。
開高健「留亡記」

有給の理由を探る部長の脇汗、
十年前に死んだ実家のエース、
いつまで自分が地球を
守ればいいんだと
電車内に響き渡る悲鳴、
ボトルを咥えた
推しのワイシャツを濡らす
給料の半分するシャンパン。
走馬灯みたいだけど、
たぶん明日はくる。
金原ひとみ

2022年7月21日木曜日

職家心得之事と水機関(からくり)

現実と虚構のはざま揺らぐ夏
夏の夜音楽嫌い?人嫌い?
あるがまま自然と生きる夏の月
亡き人が飾る七月米表紙
何回か裏切られをり夏夕立

■金剛家「職家心得之事」
儒仏神三教の考えをよく考えよ
主人の好みに従え
修行に励め
出すぎたことをするな
大酒は慎め
身分に過ぎたことはするな
人を敬い、言葉に気をつけよ
憐れみの心をかけろ
争ってはならない
人を軽んじ威張ってはならない
誰にでも丁寧に接しなさい
差別をせず丁寧に対応せよ
私心なく正直に対応せよ
入札は正直な見積書を提出せよ
家名を大切に相続せよ
先祖の命日は怠るな
参照 https://www.ccis-toyama.or.jp/toyama/magazine/h21_m/1001tks_2.html

■一分季語ウンチク 水機関(みずからくり)
中七に入れたらよい感じなんでしょうか。
「水機関」とは水を入れた水槽を高い所の置いて
細い管から水を落としてその水圧で水車を回したり
球を転がしたり人形を動かしたりする
そういう見世物なのだそうです。
かつて大阪道頓堀などで行われたそうです。
この歳時記の解説を読む限り結構規模の
大きいものなのかなぁと思います。
実際にインターネットで検索したところ
鹿児島にしかないという
水を動力としたからくり人形なんていう
ホームページも出てきました。
「花咲か爺さん」なんていう演目が
「水機関」としてやっているそうです。
見てみたいですね。

2022年7月20日水曜日

名言とお役立ち哲学

杉本博司氏へ
(江の島測候所)風薫る五千年後の竣工日
モノクロームの無限の世界夏の海
夏の庭石を愛して愛されて
夏の暁エネルギーは意図と意志
夏の雨護王神社の石室へ

■ロッチと子羊 より
今日のお役立ち哲学

アドルノ 曰く
「全部という発想を捨てなさい
 物事はひとつひとつしかないのですから」

パスカル 曰く
「人によって繊細さは大切です
 でも幾何学の精神を併せ持つことで
 より良い判断を下せるのです」

■名言
エルバート・ハバード 曰く
「良い記憶力は素晴らしいが
 忘れる能力は、更に偉大だ。」

石橋湛山 曰く
「ばい菌が病気ではない。
 その繁殖を許す体が病気だと知るべきだ。」

日野原重明 曰く
「自分の為にでなく人の為に生きようとする時、
 その人は、もはや孤独ではない。」

2022年7月19日火曜日

テーマ「デート」

木の雫落ちる声聞く夏の雲
夏の夕表情豊か島の風
夏の陽や生き物のごと煌めかん
光への感謝抱きて夏の井戸
(岩崎)弥太郎と(杉本)博司の愛は苔た石

NHK短歌 テーマ「恋をしたなら」題「デート」
選者 江戸雪 ゲスト ゆうちゃみ 司会 星野真里
レギュラー カン・ハンナ 元髙克樹 矢花黎

冒頭の短歌
名を呼べばきみの背後の青がまた深くなりゆく水平線よ
江戸雪

■恋のフレーズ短歌
キラキラと光がそそぐ夏が来てドライブデートヒールをはいて

■入選九首 テーマ「デート」
妻とただ近所を歩くデーとなり月もないのに綺麗でしたよ
大阪府枚方市 久保哲也
昇つても森しか見えない観覧車からお互いの森を見てゐる
京都府京都市 いわこし
マーメイドスカート揺らし水族館魚ばっかり見ている君と
滋賀県大津市 近江菫花
君の横は落ち着くねって言ったから私は落ち着かなくなりました
愛知県名古屋市 宮前美緑
冬やのにあほちゃうのって言いあった展望台のソフトクリーム
神奈川県横浜市 久藤さえ
待ちきれず丸を付けたり輝きを放つアラビア数字の羅列
東京都世田谷区 長井めも
単線の電車は運ぶうらうらと君の座りし跡の日だまり
群馬県桐生市 村松正敏
さっきまで笑ってたのに地下鉄の窓はさびしい顔を映して
群馬県前橋市 ナカムラロボ
恋の花を一目見たくて訪れた美幌峠に黒百合の咲く
茨城県那珂市 小野瀬 壽

■選者のはなし 恋をしたなら
かたたんとスタッカートのヒール靴ふとあやうくて君に会いたい
野口あや子

■恋バナ短歌
ギャルメイク右の顔だけ薄くなる真夏の君を助手席から見る
カン・ハンナ 添削
ギャルメイク右の顔だけ薄くなる真夏の君を見てる助手席

助手席のドアが重くて開かないと言い訳をするデートの終わり
星野真里 添削
助手席のドアが重くて開かないと言ってみたってデートの終わり

いま君の、いや僕たちのさびしさは月を指さしながらかさなる
江戸雪

■短歌侍 武者修行!
ポイント 投影
自分に似ている部分を具体的に入れる

2022年7月18日月曜日

兼題「虹」

昔人の見た海景や夏の夕
茄子の花熱き思いと魯山人
夏の雨光の粒の零れ落つ
熱き日やあなたに適う審美眼
滴りや耳を澄ませて石の声

□NHK俳句 兼題「虹」
選者 星野高士 ゲスト 上西星来 司会 武井壮

冒頭の俳句
虹消えてすでに無けれどある如く   森田愛子

■会いたい俳人 森田愛子
虹のような青春を生きた俳人 森田愛子の生涯
(高浜虚子と虹の句でやり取りをした人)

化粧して病みこもりをり春の雪   森田愛子
啄木鳥や山門までの杉襖(すぎぶすま)   森田愛子

伊藤柏翠俳句記念館に森田愛子の遺品が納められています。
高浜虚子は三国町を三度も訪れています。
森田愛子は「私の阿弥陀様は虚子先生です」と言っていたそうです。

虹立ちて忽(たちま)ち君のある如し
虹消えて忽ち君の無き如し   高浜虚子

虹消えてすでに無けれどある如く   森田愛子

この句を送った3日後 昭和22年(1947年)4月1日 永眠(享年29)
鎌倉県鎌倉市寿福寺に虚子の墓があります。
その傍らに森田愛子の墓も…。
今も愛子は虚子を見つめています。

■入選九句 兼題「虹」
朝虹の立ちて満員電車かな   山内彩月
人は人に癒されてをり虹二重   西田尚子
イグアスの水音ゆたか二重虹   橘雅子
束の間の夕虹立ちぬ無人駅   平川米夫
少年の勇気のやうに虹立てり   上田和代
💮朝虹や泣かぬと決めたはずなのに   松田翔
(心象と写生を上手く組み合わせた俳句)
夕虹や離島に若き医師来る   矢作輝
虹二重恋とも違ふ二人なる   青野早苗
夕虹や水の匂ひのアスファルト   田中孝子

ああそうかそうだとしたら虹なのか   上西星来

2022年7月17日日曜日

あまひやな一句

たばこ屋の留守番犬の昼寝かな
京の夏いぶし銀の瓦かな
虚と実の混在ゆるりハンモック
芭蕉布の糸を紡ぎて夏の風
刈り取られたる麦の一生夏の空

夏井いつき俳句チャンネル
【あまひやな一句】キシリクリスタル俳句コンテスト入賞句を紹介

すべて脱ぐようにマスクを取る彼女   トミー
ホットレモン手に部室一番乗り   真宮マミ
遠足の飴を風呂場で舐めており   貝ヶ森
カトレアの校長室に待つ処分   小泉野魚
毎日の余白に飴を梅開く   ナンサン
冷し飴飲んでこかほんで付き合おか   彼方ひらく
頼りない俺じゃダメすか月天心   朝月沙都子
駆け落ちの叔母も卒婚冬の菊   くうみん
プール開き君はタトゥーにテーピング   菅原知子
レモンティあなたのきらいなところ百   澤村DAZZA
啄木鳥やズボンに指輪入れたはず   石井一草

入賞句⇨https://xylicrystal.kasugai.co.jp/

特選
二人占めの星空狭き寝袋も   ペトロア
優秀句
駆け落ちの叔母も卒婚冬の菊   くうみん
花ぐもりグミはたましひなるかたさ   さとけん
給食にジェラート私立百合学園   山本先生
レモンティあなたのきらいなところ百   澤村DAZZA
夏風邪のおでこに指輪ポンと置く   銀紙

私のお気に入り
駆け落ちの叔母も卒婚冬の菊   くうみん
レモンティあなたのきらいなところ百   澤村DAZZA
愛されている自信なぞしゃぼん玉   ニコラ蛍
クリスマス花のみつを見つけてのむ   山口潤之助
カトレアの校長室に待つ処分   小泉野魚
つきあかりあててやらかくしといたよ   大紀直家

2022年7月16日土曜日

アイス売り場で一句

(2022年)
海霧(じり)深く内需と外需総崩れ
夏濤(なつなみ)やCPIの駆け巡る
ピークを過ぎたるインフレ雲の峰
鍵握る中小企業風薫る
企業の規制緩和虹の帯

プレバト纏め 2022年7月14日
アイス売り場で一句

そう言えば安倍晋三元首相は
ナポリのアイスクリーム「PUPU」がお好きでしたよね❓

永世名人 村上のお手本
村上健志
ディッシャーを持って無敵な素足の子 
添削(場所が解り辛い。
季語「素足」と「無敵」のバランスが取れていない。)
ディッシャーを手に無敵なる日焼の子

特待生昇格試験
皆藤愛子
座席五度倒しアイスの蓋剥がす 
(季語「アイス」の雑さと「剥がす」の乱暴さのバランスが良い。
臨場感が伝わってくる。)

千賀健永
青い氷菓を海に翳(かざ)す放課後
(七六四の韻律は沈んだ暗い切ない憂鬱な調べ。
句の内容とバランスが取れている。
「翳す」と暗いイメージが重なっている。)

1位 IKKO
髪結待つ客へ氷菓を出す母よ
添削(季語を映像として見せていたので1位とした。)
氷菓出す母よ髪結待つ客へ

2位 伊集院光
在りし夏選ばなかったフレイバー
添削(「在りし」が文語、中七が口語。
   書かないで想像させる俳句の骨法を押さえた句。)
あの夏の選ばなかったフレイバー

3位 酒井藍
稽古後のピノは星形星涼し
添削(二つの「星」は離したほうが良い。季語は主役に立てる。)
星形のピノ稽古後の星涼し

4位 高城れに
風呂上がり火照るばあばとアイスの実
添削(風呂上がりに「火照る」は要らない。並列を用いる。)
風呂上がりばあばと私とアイスの実
風呂上がりばあばとれにとアイスの実

次回は夏のタイトル戦「炎帝戦2022」
お題は「メール」

2022年7月15日金曜日

Requiem 安倍晋三元首相へ

(2022年)
夏怒涛20年ぶりパリティに
糸瓜の花ドル全面高となる
夏嵐輸入インフレ押し上げん
暑き日や日銀のジレンマ続く
夏の潮米経済の際立つ強さ

■2022年7月12日増上寺にて葬儀が営まれました。
昭恵さんは喪主の挨拶
「まだ夢見ているようです。
主人のおかげで経験できないいろいろなことを経験できた。
すごく感謝しています。
いつも私のことを守ってくれました。
10歳には10歳の春夏秋冬があり、
20歳には20歳の春夏秋冬、
50歳には50歳の春夏秋冬があります。
父・晋太郎さんは総理目前に倒れたが、
67歳の春夏秋冬があったと思う。
主人も政治家としてやり残したことはたくさんあったと思うが、
本人なりの春夏秋冬を過ごして、
最後冬を迎えた。
種をいっぱいまいているので、
それが芽吹くことでしょう。」

■7月13日 
自由民主党徳島県支部連合会へ献花に行って来ました。
こんなに寂しい気持ちに襲われるとは思ってもいませんでした。
心より感謝申し上げます…。合掌…。



2022年7月14日木曜日

江之浦測候所奇譚 杉本博司

色褪せる新たな記憶走馬灯
雲の峰白旗揚げんスリランカ
新興国崩壊間近夏の潮
夏のニューヨーク山羊の仕事は食べること
鮮やかに紫極む茄子(なすび)かな

杉本博司 江之浦測候所奇譚(きたん)
夢の世界に生きて毎晩夢を見る
夢が作品になる
古代の記憶
古代人と現代人が同じ風景を見ることができるか
五千年後に遺跡としていかに美しく残るか
古代人の精神が発想の源泉
古代の自分が目覚めていく
個性が消えて崇高な作品になる

杉本博司氏の言葉
悠久の昔、
古代人が意識を持ってまずした事は、
天空のうちのある
自身の場を確認する作業であった。
そしてそれがアートの起源でもあった。

私は石に取り憑かれている。
または私が石に
取り憑いているのだろうか。

私にとって、
本当に美しいと思えるものは、
時間に耐えてあるものである。
時間、
その容赦なく押し寄せてくる腐食の力、
すべてを土に返そうとする意志。
それに耐えて生き残った形と色。

私はこの杜に神霊を
招請しなければならないと思った。
神社を作らなければならないのだ。

2022年7月13日水曜日

悶悶スペシャル

油照(あぶらでり)止むに止まれずのめり込み
夏の雨無垢なる石の佇まい
そびえ立つ波打つ石よ夏の空
菊芋にしがみつく蝉力尽く
夏の虫日に日に若芽食べて肥ゆ

言葉にできない、そんな夜。
今夜のテーマは悶悶スペシャル

学生時代を振りかえったときの気持ち
「キャーッ」と叫んで
ひっくり返りたくなるような
恥ずかしいこと、というのは
どんな人にもある。
私など女学生時代の
想い出と言えば、
思いだすだけで
ひっくり返りたくなるような
事で満ちている。
佐藤愛子「キャッと叫んでひっくり返る話」

若いということは、とっても
恥ずかしいことである。
十年もたってから
その時のことを思い出すと
うひいーッと叫んで
死にたくなるようなことを、
平気でしてしまう。
原田宗典「生まれて初めてのデート」

主人公が
一方的に別れた女性の様子を
友人から聞かされた時の気持ち
友人を鳥にたとえて描いている

忘れかけると、
怪鳥(けちょう)が羽ばたいてやって来て、
記憶の傷口を
その嘴(くちばし)で破ります。
たちまち過去の恥と罪の記憶が、
ありありと眼前に展開せられ、
わあっと叫びたいほどの恐怖で
座っておられなくなるのです。
太宰治「人間失格」

今さらどれだけ悔やんでも、
時は巻き戻せない。
あんなにも彼女を傷つけた奴を、
二度と立てないくらい
殴りつけてやりたいのに、
それが自分だというのが
いっそ笑える。
息をするたび、
血の中を無数の針が流れる。
心臓が、ゆっくりと
する潰されてゆく。
村山由佳

もうなにをやってもあかんわ
もうなにをやってもな
もう実際問題あかんと思った時点で
もうあかんわ
もうなにをやってもあかんわ
もうなにをやってもな
もう一体全体なんなんだ
もういっそ一生寝たろかな
岡崎体育「なにをやってもあかんわ」

突然、身も心も萎えるような、
暗い、みじめな虚脱感におそわれ、
俯向けに寝返ると、
両手で敷き寝具を掴み、
呻(うめ)き声を抑えるために、
顔を寝具へ押し付けた。
山本周五郎「ながい坂」

快速の窓に映る不甲斐ない顔、
お決まりのシーン。
SF映画の主人公みたいに
よれたバンT、
イヤファンからギターソロ、
チューニングは狂ってる。
でもさ、そんな時ほど、
夜空ってやつは
異常に綺麗なんだ。
俺らは出来損ないの宇宙人、
ダメなら星に帰ればいい。
石崎ひゅーい

2022年7月12日火曜日

テーマ「肉料理」

夏の空甌穴(おうけつ)に見る昔日よ
喜雨到る向上心を刺激せん
雲辺寺揺れる紫陽花3万株
紫陽花や夏の陽射しと客迎え
陽のシャワー浴びてきらきら七変化

□NHK短歌 テーマ「肉料理」
選者 笹公彦 ゲスト 井戸田潤 
レギュラー出演 カン・ハンナ 司会 星野真里

■冒頭の短歌
憧れは999(スリーナイン)の食堂で銀河を見つつ食べるビフテキ
笹公彦

■入選九首 テーマ「肉料理」
この朝にわれを突きし雄(おん)鶏は夕餉(げ)の膳に客をもてなす
市川登美栄
手品師のようにナイフを操れるステーキショップのシェフの恍惚
片山一行
ステーキの焼き加減にはうるさくてじっと聴いている音の変化を
栗本悦子
肉汁の焦げ付く網を取り換えて祝勝会の第二ラウンド
三浦豊司
大男のわらじのようなステーキがドンと出てきたカナダの食堂
浦上紀子
とんかつ屋の看板くぐる食べられてゐるのに機嫌よく笑う豚
村田一広
胸を病む母のためにと飼い慣れし鶏殺めた十歳の夏
山森幸夫
正直に全部話せと父さんが机の上にカツ丼を置く
嶋村純
もう少し太れば売られる子牛を連れて草を食みおり
大竹幾久子

■選者の話「歌人のグルメ」
ハンバーグあらぬ店より子どもらが降り來て赤き地獄へゆけり
水原紫苑

■短歌ボナペティ
乾杯と後輩よりも声張った紙のコップは決して割れない
カン・ハンナ
ベーコンに巻かれメイン〈maindish〉と胸をはるレタスのような若手芸人
星野真里
酩酊前太マジックで名前書き紙コップで飲むスパーリング
井戸田潤

■短歌武者修行 元髙克樹 矢花黎
カン・ハンナのアドバイス
生き物に自分を投影する

2022年7月11日月曜日

兼題「夜店」

次々と記憶辿りて夏夕焼け
夏の雨山低ければ谷浅し
時超えて開く一輪大賀ハス
夏の三野新居探さんこうのとり
菊芋や今年も花は咲きもせず

□NHK俳句 兼題「夜店」
選者 井上弘美 ゲスト 桃沢健輔 司会 武井壮

■冒頭の俳句
カチューシャの桃色とほき日の夜店
井上弘美

■俳句ナビ 兼題「夜店」
闇に浮かび上がる色
夏の季語
夜店・かき氷・ニッキ水・甘酒・
夏帽子・サングラス・サンダル・うちわ・浴衣

透明の雨よけくすむ夜店かな   桃沢健輔
添削
透明な雨よけの中夜店の灯

■入選九句 兼題「夜店」
銃身の歪む夜店の射的かな   中島紀生
少年ら夜店の裏へ零れゆく   山海和紀
すくうたび少年になる夜店かな   中川浩
干見世(ほしみせ)に探る若き日ソノシート   徳照代
(干見世とは夜店の傍題)
夜店の灯硬貨を握る手の記憶   村井野草
ヨーヨーの渦の重心夜店の灯   岸来夢
裸灯(はだかび)へひよこ片寄る夜店かな   池田桐人
夜店立つ紅き鶏冠(とさか)の飴細工   吉村喜子
君がいた綿飴射的夜店の灯   湊正気

■俳句ナビ 添削コーナー
ナビゲーションポイント 対句

ヨーヨーを見る子狙う子夜店の灯
添削
ヨーヨーを釣る子触る子夜店の灯

影丸に月光仮面夜店かな
添削
影丸月光仮面夜店の灯

夜店灯や昭和はひばり裕次郎
添削
裕次郎ひばり昭和の夜店かな

りんご飴赤い宝石煌々と
添削
煌々と並ぶ夜店のりんご飴

2022年7月10日日曜日

山頭火の言葉と名言

甌穴(おうけつ)へ流るる時間夏の庭 
スナゴケへ呟きかけん朝涼し
雨だれに打たれた時間夏の夜
虹の帯山低ければ谷浅し
夏の灯や言葉捕まえ遊ぶ夜

種田山頭火の言葉
「無理をするな、素直であれ。
 すべてがこの語句に尽きる、
 この心構えさえ失わなければ、
 人は人として十分に生きてゆける。」

「捨てきれない荷物のおもさまへうしろ。」

「おこるな しゃべるな むさぼるな
 ゆっくりあるけ しっかりあるけ。」

「また見ることもない山が遠ざかる。」

「大正十五年四月、
 解くすべもない惑ひを背負うて、
 行乞流転の旅に出た。」

「ああ酒、酒、酒、酒ゆえに生きても来たが、
 こんなものになった。
 酒は悪魔か仏か、毒か薬か。」

「どうしようもない私が歩いている。」

「人生は奇跡ではない、軌跡である。」

■名言
山下清 曰く
「おにぎりが
 もらえるまで歩くから、
 もらえないってことはないんだな。」

2022年7月9日土曜日

Requiem 七夕で一句

夏の庭誘ふ飛び石ぴょんぴょんと
景石に見る色と形と夏の雲
(清澄庭園)弥太郎の愛の結晶夏の石
夏の庭滴るみどり磯わたり
苔茂る健気に生きて見守りて

プレバト纏め 2022年7月7日
七夕で一句
名人10段を目指すお試験

特待生昇格試験
森口瑤子
屑かごにある七夕竹の死骸 
添削(比喩のバランスの問題。大か❓小か❓技術的な問題。)
屑かごにある七夕かざり乾きをり

中田喜子
またござれ七夕さんの人の和よ
添削(「またござれ」は仙台の方言。
   「和」が読み手の楽しみを取ってしまっている。)
またござれ七夕さんのこの町へ
またござれ七夕さんのみちのくへ

千原ジュニア
病室の七夕竹に一礼す
(言葉の選択が素晴らしい。書かない勇気を持った一句。)

次回のお題は「アイス売り場」

2022年安倍晋三元首相が亡くなられました。
心から信頼していた政治家の死は言葉では言い表せません。
「いのたに」から出てこられた笑顔が忘れられません。
謹んでご冥福をお祈り申し上げます。
今頃やしきたかじん氏、勝谷誠彦氏とお話しされているのでしょうか❓

2022年7月8日金曜日

山頭火の俳句と「祇園会」

門くぐる庭屋一如(ていおくいちにょ)夏風と
淡々と流るる水やいと涼し
円安の幅を広げて草茂る
荒々し伊豆磯石や夏の空
夏風や伊豆磯石のお出迎え

■一分季語ウンチク 祇園会

祇園祭というと聞き覚えのある方も
多いのではないでしょうか?
日本三大祭りの一つです。
平安時代初期の疫病退散のために
行ったものが起源とされています。
京都市八坂神社の祭りです。
この「祇園会」は7月1日から7月31日までが
会期となっていて非常に長期間に渡って
開催される祭りです。
歳時記に収録されている傍題を見ると
この「祇園会」の中で行われる様々な場面を
細かく切り取って傍題としても成立しているという
非常に愛されている季語だなぁ
ということが見えてきます。
「祇園囃子」「鉾の稚児」とかそれぞれの
表情を細かく描写している傍題も
味わい深いものです。

■種田山頭火の俳句
「けふもいちにち誰も来なかつたほうたる。」
「あるがまま雑草として芽をふく。」
「一杯やりたい夕焼けの空。」

2022年7月7日木曜日

九鬼周造の言葉と名言

夏の那賀町ツキノワグマの逃げ隠れ
夏の山ツキノワグマと鉢合わせ
レンズ越しツキノワグマと雲の峰
ポーズとるツキノワグマや那賀の夏
眼つけてツキノワグマは失踪す

■ロッチと子羊 より
今日のお役立ち哲学
九鬼周造 曰く
「いい関係を続けるには一心同体を
 目指す必要はありません。
 絆を深めるには『いき』が大切なのです。」

いきの3つの要素
媚態 惹きつけ
意気地 瘦せ我慢
諦め 執着しない
(相手を思うことで諦めによってより深い良い関係になる。
 しょうがないなぁ~という言葉を付け加える。)

■名言
フリードリヒ・フォン・シラー 曰く
「青春の夢に忠実であれ。」

ウエイン・W・ダイアー 曰く
「人間の一生で
 もっとも無益な感情が二つある。
 すんでしまったことに対する自責の念と、
 これから行なうことへの不安。」

エラ・ウィーラー・ウィルコックス 曰く
「吹いている風がまったく同じでも、
 ある船は東へ行き、ある船は西へ行く。
 進路を決めるのは風ではない、
 帆の向きである。
 人生の航海でその行く末を決めるのは、
 なぎでもなければ、嵐でもない、
 心の持ち方である。」

2022年7月6日水曜日

言葉にできない、そんな夜。「感謝の気持ち」

壊された笑いの中に縮図あり(無季句)
夏の山自然と破壊調和せり
川沿いのアガパンサスや涼し気に
羽化を見んオオムラサキの雄と雌
手を合わす茅の輪くぐりへ人の列

言葉にできない、そんな夜。より
感謝の気持ち

何もなかった空にぽつんと輝いていた
「ありがとう」に代わる言葉ずっと探していたんだ
石崎ひゅーい

「ありがとう」でも
「ごめんなさい」でもない
今の自分に嘘一つない
言葉を見つけたい
シシド・カフカ「我が儘」

恩人としての顔を
君は見せたためしはなかったが、
喜びにつけ悲しみにつけ、
君の徳が僕を霑(うるお)すのを
ひそかに感じた。
(中略)
僕は君と生きた縁を幸とする。
横光利一への弔辞 川端康成

だから寂しくなんかないよ
バイバイなんかじゃないよ
鍵をあけておくから
いつだっていつだって
第三惑星交響曲 石崎ひゅーい

できそこないの私を
世界で一番愛してくれた。
だから私は、残された今生を
精いっぱい生きなくてはならない。
彼女がここまで大切に
守ってくれた以上、
私は私を大切にするしかないのだ。
「猫がいなけりゃ息もできない」 村山由佳

悲しみのそばに喜びがあるということ
戸惑いの向こうに幸せがあるということ
あなたと出会わなければ知る由もなかったこと
人は何度でも生まれ変われるということ
今、あなたに伝えたい気持ちが溢れ出して、
それは一向にやみそうもないということ。
石崎ひゅーい

ピンク色に染まった岩山は、
圧倒的な美しさだった。
たとえばここでどんな愚痴や
泣き言をこぼしても、
この景色が
その太い腕で抱きしめて
くれるんだろうなと思えた。
「泣きたくなるような青空」吉田修一

一瞬、まわりの雪面が
オーロラの光を受け、
昼間のような明るさになった。
美しさを通りこして
恐怖感に襲われた。
逃げだしたいような気持ち。
「アラスカ 光と風」星野道夫

2022年7月5日火曜日

テーマ「誕生日」

人はみな稀元素なりと夏の夜
夏風や頂上石にお辞儀せん
夏の雲描き重ねたプロセスよ
人間の創りし自然風の香
夏の夕アンバランスの笑いあり

NHK短歌 短歌侍への道 テーマ「誕生日」
選者 栗木京子 レギュラー 本髙克樹 矢花黎 司会 小沢一敬

冒頭の短歌
まだ名前なき数日が秋の朝生まれしわれにありてさやさや
栗木京子

題「誕生日」

■Lesson1 誕生日の短歌
ポイント 会話を入れる 的確に状況を伝える
失敗例
おめでとう食べづらいなこのミルフィーユはえーまたお色を直すんですか
井戸田潤 
良い例
入園の紅白まんじゅうを胸に抱き「おめでとうってたんじょうびみたい」
樋口智子

■Lesson2 視聴者のエピソードを短歌に
ポイント 会話を入れる
「おめでとう」幼い笑顔の教え子を今年も懐(おも)い頬張るケーキ
矢花黎 添削
「サプライズ!」はしゃぐ幼い教え子を今年も懐い頬張るケーキ

放課後の廊下に響くリハーサル「先生ハッピー バースデイ」って
本髙克樹

「dear 先生」二年生の子の歌声が特別な日に響く教室
小沢一敬 添削
「dear 先生」二年生の子の歌声が突然響く朝の教室

■入選六首
急いでるときの向かい風だとかすべてを大事にする誕生日
京都府京都市 藤澤あお
誕生日をふたつスマホに追加する婿さんふたりの二月と四月
神奈川県川崎市 西崎恭司
おめでとう級友の声に飛び起きた修学旅行二日目の朝
東京都小金井市 森田みのり
六つ差の生まれ日同じ姉妹なり陰陽のごとき我らの歩み
埼玉県さいたま市 山口月子
カモメ鳴き味噌汁の香と天気予報きのうの続きの誕生日かな
青森県青森市 芋田智恵子
💮今日もまた十二位だった占いで始まる誕生日いってきます
三重県鈴鹿市 一色凛夏

■Lesson3 出演者のエピソードを短歌に 
ポイント つぶやきや独り言を入れる
購買で友が買ってきたお菓子食べ自分で自分に「HAPPY BIRTHDAY」
小沢一敬 添削
購買で友が選んだお菓子食べ孤高の自分に「HAPPY BIRTHDAY」

「わるくない」友からの菓子食べながら宿題をする誕生日でも
本髙克樹 添削
「わるくない」友からの菓子食べながら一人で学ぶ僕流バースデー

誕生日いつも通りに課題して「格好いいな優秀な俺」
矢花黎 添削
誕生日今日も課題に取り組んで「格好いいな優秀な俺」

■短歌対決 ポイント 会話やつぶやきを入れる
夏休み心で友に物申す「忘れてるよね?僕の誕生日…」
矢花黎 添削
夏休み友の電話を待っている「誕生日でしょ?ご飯行かない?」

「YOUたちは7MENだ」と告げられた日から生まれる侍の鼓動
本髙克樹 添削
「YOUたちは7MENだ」と告げられた日に生まれ出た侍の鼓動

「おめでとう」ローソクの火はマスク越し吹いても吹いても消えずに残る
小沢一敬 添削
「おめでとう」ローソクの火はマスク越し吹いても吹いてもケーキを照らす

■復習侍
小沢さんの短歌には世相や共感、
ユーモアといくつもの意味が重なり合っている。
と、分析。

2022年7月4日月曜日

兼題「雷」

夏柳気持ち良さげに風任せ
仕組債デリバティブをや梅雨寒し
蝸牛(かたつむり)ヨネとイサムの和解とす
(スライドマントラ)夏の大地の魂の響きあい
梔子の花良心は羅針盤

NHK俳句 
選者 髙柳克弘 ゲスト 武藤十夢 司会 武井壮

■冒頭の俳句
雷鳴やすでにはげしき草の雨   髙柳克弘

俳句と映像 7月の題「雷」
昇降機しづかに雷(らい)の夜を昇る   西東三鬼

■入選九句 兼題「雷」
雷雲迫る橋脚打音検査かな   早川たから
雷の終わり参考書にライン   梅鶏
雷轟(らいごう)に伏すや這松(はいまつ)より低く   木村裕子
遠雷や母の腕(かいな)を拠(よりどころ)   籾田(もみた)あやの
雷神を躱(かわ)し紀国(きのくに)一回り   平田あい
雷や獣医の腕に傷あまた   橋口賢一郎
遠雷や野良犬のゐた通学路   円道実花
阿の胸筋吽の腹筋雷迸(はし)る   岡一夏
その時の雷語る身振りかな   手島百合子

■お題動画で一句
五里四方凡(すべ)ての音の雷となり   武井壮
絶巓(ぜってん)に落ちてしずかや雷の塔   髙柳克弘
(絶巓とは山野絶頂 いただき)

2022年7月3日日曜日

あとから来るもののために 坂村真民

永遠へ今を継続椿挿す
刻々と過ぎ去りし日々五月闇
夏の樹々能ある菌は爪隠す
鶏鳴(けいめい)を待つ人無情夏灯(ともし)
宗祇水(そうぎすい)飲んだことすら走馬灯

夏井いつき俳句チャンネル より
【いい詩と出会いました】『あとから来る者のために』

あとから来るもののために
坂村真民

あとから来るもののために
田畑を耕し
種を用意しておくのだ
山を川を海を
きれいにしておくのだ
ああ
あとから来るもののために
苦労をし我慢をし
みなそれぞれの力を傾けるのだ
あとからあとから続いてくる
あの可愛い者たちのために
みなそれぞれ自分にできる
なにかをしてゆくのだ

いつき組の理念と一致!
裾野を広げれば山は大きくなっていく。
百年後、二百年後のために今種を蒔いておくべき。
俳句を使って言葉を育てる!
言葉が育つと心も育つ!
これは生きていくうえでも
大切な人間関係ではないでしょうか❓
自分のためではなくあとから来るもののため…。
「文化を生業にしている人間は
決して文化を食い物にしてはならない。」
と、言う最後の纏めの言葉に感銘を受けました。
しかし、俳句甲子園で毎年繰り返されている
ディベートはいかがなものかと…。
私には汚点にしか見えないのですが…。

2022年7月2日土曜日

キッチンカーで一句

夏の空無垢の笑いは果てしなく
俳句を描くミロのまなざし夏の風
紫陽花と傘の共演通学路
全力で今を生ききる蝉生(うま)る
存命を喜ぶ人や雨蛙

◆プレバト纏め 2022年6月30日
キッチンカーで一句

■永世名人富美男のお手本
祭果て開くや風の通り道
(「祭」は夏の季語で悪疫退散の意味。
 春祭は田の祈願、秋祭は田の実りの感謝。
 祭の祈祷が悪疫退散で終わり風の通り道ができ
 清々しい清浄な風が動き始める。
 季語の本質が詠まれている。)

■永世名人への道
藤本敏史
雲の峰ぱんっと乾いたピザの薪
(「ぱんっ」は読者が追体験するためのスイッチの効果。
 読み手の五感を刺激している。 
 言葉の誘導が巧み。)

■特待生昇格試験
篠田麻里子
万緑や多様性なる人の色
添削(17音に収めるにはテーマが大き過ぎる。
   多種多様を絞り込み具体的な映像化した方が良い。
   読者を導く仕掛けを作る。)
万緑や百の国旗の色いくつ

■1位 犬山紙子
喪服着てメロンソーダの列に居る
(明暗のイメージと色の対比と
 心情の対比がさり気なく表現されていた。)

2位 二階堂高嗣
梅雨曇早朝ロケのカップ麺
添削(季語「梅雨冷」ならカップ麺との温度の対比が出る。
   「や」できると「寒い梅雨の朝」の「早朝」が活きる。)
梅雨冷や早朝ロケのカップ麺

3位 小手伸也
梅雨寒しロケの暇(いとま)に鯛の汁
添削(鯛の汁を有難く味わう感じなら「の」とすべき。)
梅雨寒しロケ暇の鯛の汁

4位 小宮浩信
焼きそばを啜る孤独な祭り笛
添削(「祭りの夜」で行事と時間を表現。
   孤独感は最後に「一人」と置き
   名詞止することで孤独な感じを出す方が良い。)
焼きそばを啜る祭りの夜を一人

次週のお題は「七夕」

2022年7月1日金曜日

You-Tubeの快適操作と名言

夏の月不穏なうごめき抱きをり
万緑や独自の世界糧として
瀧口(脩造)とミロの縁(えにし)や風薫る
精神の自由を求め草いきれ
抱き合う沈黙の中夏の帯

■You-Tubeを快適に使う方法
K orスペースキー 一時停止
J 10秒巻き戻し
L 10秒早送り
Shiftを押しながらドットを押すと再生速度を速められる
Shiftを押しながらコンマを押すと再生速度を遅められる
数字の1を押すと10%飛べる
数字の4を押すと40%飛べる
数字の8を押すと80%飛べる
0を押すと元に戻る

■名言
勝海舟 曰く
「何でも大胆に
 かからねばならぬ。
 難しかろうが、易しかろうが、
 そんな事は考えずに、
 いわゆる無我の境に入って
 断行するに限る。」

瀬戸内寂聴 曰く
「私は多く傷つき、
 多く苦しんだ人が好きです。
 挫折感の深い人は、
 その分、愛の深い人になります。」

北大路魯山人 曰く
「三度炊く
 飯さえ硬し軟らかし
 思うままには
 ならぬ世の中。」