2022年5月8日日曜日

種田山頭火の句と「魚島」

夏の朝ぽつんと感に支配され
迫りくる気持ち抑えん薄暑かな
怒りのスピード感深山翡翠(みやましょうびん)
海霧(じり)深む貯蓄の敵はインフレぞ
満天星(どうだん)の花こぼれけり染めゆかん

■夏井いつき俳句チャンネル より
【ベンチで山頭火】句集『草木塔』から名句を100句選びます

松はみな枝(えだ)垂れて南無観世音   種田山頭火 
松風に明け暮れの鐘撞いて   種田山頭火
ひさしぶりに掃く垣根の花が咲いてゐる   種田山頭火
💮分け入っても分け入っても青い山   種田山頭火
しとどに濡れてこれは道しるべの石   種田山頭火

■一分季語ウンチク 魚島(うおじま)
晩春 動物

魚が産卵のためなどに群がったり、外敵から襲われて
ひと所に逃げ惑ってワーっと集まってきたり
そういった魚が集まることによって
海面が盛り上がった状態になる。
この事を「魚島」というのだそうです。
なぜ季語なのだというと
春、瀬戸内海で産卵の盛りになっている鯛が
「魚島」を形成すると言ったことや
イカナゴたちが鳥や他の大型魚に襲われることによって
ひと所に集まって盛り上がるということがあるからです。
集まっている様子が遠目にも分かる瞬間って
心が惹かれる瞬間かもしれません。

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