2022年5月12日木曜日

葛飾北斎と萩原朔太郎の句と尻文字三角パス

ヘリコプター轟音残し夏の雲
白日傘明石縮(ちぢみ)の凛として
夏の帰路赤い襦袢の見え隠れ
白檀の傷の修復古扇(ふるおうぎ)
噴水やシャツ脱ぎ捨てて肌と肌

夏井いつき俳句チャンネル より
【尻二字三角パス】第4回のゼロ番句候補を発表!

呆れるの北風さんは服ぬいで   兼光

出でよ当たり福引回すガラガラと
胃で生きるピロリ三月のドックに
胃で感ず白湯の形やちゃんちゃんこ
胃で混ぜる脂と塩と秋思かな
胃で溶けて胸にしみこむバレンタイン
胃で足す英気余花よきイエスタディ
井出せんせい食ぶ立春のささみ天
井出らっきょサイン黄ばみしぶりしゃぶ屋
「遺伝子レベルで無理」捨て台詞凍つ
遺伝かな祖母が教科書ストーブへ
異伝あり母に我にも花野径
出でよ龍春の湖面のまろければ
いで潮や月夜の蟹を踏みつくす(蛙)
胆(い)でろんと垂れ土匂う熊の腹
胃で育つ菌糸それから春の闇
胃で混ぜて多分濁酒(だくしゅ)は禍の色
出光が安いか春の夜のラヂヲ

悲(ひ)と魂(たま)でゆくきさん(気散)じや夏の原   葛飾北斎 辞世の句

人間に火星近づく暑さかな   萩原朔太郎

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