2021年8月15日日曜日

8月の正岡子規

秋来たる抹茶の香(こう)と雨の香(こう)
亡き人へかける言葉よ秋の色
現実に弄ばれて蚯蚓鳴く
現実を受け入れられず盆の月
琴線に触れた旋律秋夕焼

夏井いつき俳句チャンネル
【8月の子規】
8月の暑さを子規はどう表現したのか
8月は晩夏から初秋へと切り替わっていくタイミング
子規の「暑さ」「暑し」の表現について分析!

痰吐けば血のまじりたる暑哉   正岡子規
俳句は美しいものとか格調高いものだけではない。
病状がどんどん進んでいく頃の句は
非常に生々しくリアリティに富んだものが多い。

猶熱し骨と皮とになりてさへ   正岡子規

暑さは温度というのが基本的な捉え方なのですが
この季語は心情としても使えなくもない。
次の句は病中と言う前書きがついた上で書かれた句です。
病中 ぐるりからいとしがらるる熱さ哉   正岡子規

風生と死の話して涼しさよ   高浜虚子

上記の子規の俳句は明治36年に作られたもの。
下記は不詳の俳句だとか…。
生きてをらんならんといふもあつい事   正岡子規

腹中にのこる暑さや二万巻   正岡子規
上記のエピソードが
秋田の「俳星」と言う俳句誌に掲載されていたそうです。
島田五空宅が焼けた火事見舞いだったとか…。
本好きな人間にとって二万巻が
灰と化すことを想像するだけで
まさに腹中渦巻く残暑だったそうです。

暑さのバリエーションもたくさんありました。
気候の暑さ、実際に感じる肌身の暑さ
それから心理的な暑さなど使い方があります。
子規さんは巧みにこの季語を使っていたようです。

ただ8月も立秋過ぎたら、もう秋になります。
今年の立秋もおさえてください。とのことでした。
2021年は8月7日でした。
もう秋なんですよね…。
梅雨みたいだけど…。

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