私の最も勉強させて貰っているTV番組「Voice」の文字起こしです。
鎌田泰幸氏 曰く
世界の金融市場は 今 LIBOR不正操作で大きく揺れています。
世界で およそ2京9千兆円という 天文学的な金額の金融取引が
LIBORと呼ばれる ロンドン銀行間取引金利を基準にして値決めされています。
身近なところでは 住宅ローンの基準金利にもなっています。
イギリスの大手銀行バークレイズが LIBORを不正に操作していたとして
およそ360億円という巨額の課徴金を命じられ
ダイアモンドCEO等 幹部数人が 引責辞任しました。
欧米の大手銀行やイギリスの中央銀行も 今日のこの不正操作に
関係していたのではないかとの疑惑が 世界に広がっています。
更に ニューヨーク連邦準備銀行は 2007年にLIBORの性格性に
問題があると認識していたと発表しました。
当時 総裁だったガイトナー財務長官は 改善策を書き綴った
書簡を イギリス中央銀行総裁に送ったと述べています。
しかし それ以上の対応措置は取らなかった
ガイトナー財務長官への避難が高まっています。
元ニューヨーク州司法長官 エリオット・スピッツァー氏 発言!
Q LIBOR不正操作問題は 更に 拡大しつつある。
5年前 ガイトナー財務長官は不正に気づいた。
しかし イングランドイングランド銀行に連絡し
制度の改善を提言するだけに留まった。
何があったか 結論づけるのは時期尚早だ。
ただ 入念に操作しなければならない。
07年に 問題を認識し 08年にメモを送った。
その後の行動を まず 把握する必要がある。
LIBORは金融システムの核心である。
操作されているのであれば 調べるべきだ。
Q ガイトナー長官は 当時 ニューヨーク連銀総裁だった。
銀行を監督するうえで 世界で最も重要な立場だ。
メモを送るだけで 問題を片付けようとしたのか?
ニューヨーク連銀は根幹的機能を果たしたのか?
金融危機に至るまで 銀行の健全性と安全性を
確認していたのかを 徹底的に追求するべきだ。
この問題で ニューヨーク連銀の対応は 例外だったのか?
常習的だったのか?まだ 確信的な事は言えない。
以上でした。
鎌田泰幸氏 曰く
Tobacco Moment 90年代 アメリカのタバコ産業は
巨額の賠償金や和解金を支払いました。
裁判で 健康被害の責任を取らされたのです。
その判決が出された瞬間 タバコ会社に莫大な
負担金が生じた事で「Tobacco Moment」と呼ばれています。
今後 同じような事が 今回のLIBOR不正操作問題で
起こる可能性が出てきました。
全米では 既に いくつかの市や郡が今回の不正操作に
関わっていたとして ヨーロッパやアメリカの金融機関を
相手取り 民事訴訟を 検討すると表明しています。
また 証券大手のチャールズシュワブや 有力な
投資信託会社が 利益が減ったとして提訴しています。
今後の動向次第では Tobacco Momentが繰り返されるかもしれません。
金融市場に緊張感が走る中で ガイトナー財務長官は
LIBOR不正操作に関わる書簡について 弁明とも取れる発言をしています。
http://www.nikkei-cnbc.co.jp/program/voice/
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