理由なき出会いを持ちて夏の空
はたた神理由ありきの別れかな
鶯や歌う直前息止めん
夏山や若苗色の広がらん
雲の峰あなたの年を超えて生く
■あの本、読みました?人生や暮らしを変えるかもしれない1冊~いとうせいこう
いとうせいこう 鈴木保奈美 山本倖千恵
「ボタニカル・ライフー植物生活―」いとうせいこう著/新潮文庫
「想像ラジオ」いとうせいこう著/河出文庫
「国境なき医師団」の活動に同行
世界のリアルな現場を訪ねたルポルタージュ
「国境なき医師団」を見に行く いとうせいこう著/講談社文庫
「国境なき医師団」をもっと見に行く ガザ、西岸地区、アンマン、南スーダン、日本
「国境なき医師団」をそれでも見に行く 戦争とバングラデシュ編
「国境なき医師団」(MSF)
1971年フランスで設立された民間で非営利の医療・人道援助団体
紛争やしぜん災害貧困などにより危機に直面する人々に
中立・公平な立場で緊急医療援助を行っている
活動資金は9割以上が個人をはじめ民間からの寄付
医師団の取材を始めたきっかけは?
大地震の傷跡が残るハイチや難民が100万にを超えたウガンダの
国境地帯など小説家目線で捉えた「世界の今」と「人間の希望」
『「国境なき医師団」を見に行く』の一文 いとうせいこう著/講談社文庫
彼ら一人一人、地上に名前の残らない人間が、俺のそばまで来て黙っている。
彼らは差し伸べる手さえ失っているからだ。
何度も差し伸べて拒絶され、心の中で切断されている。
果たして彼らのために俺が出来ることはなんだろうか。
(中略)
単純なことだった。彼らが俺だと考えることでだった。
ずっとそう書いてきたのになぜ気づかなかったのだろうか。
俺が出来る最善の行為がそれだった。
保奈美の人生を変えたかもしれない一冊 いとうせいこうのルポルタージュ
憧れていた国境なき医師団とは?
『「国境なき医師団」を見に行く』の一文 いとうせいこう著/講談社文庫
・ドイツのエンジニア カール・ブロイアーのインタビュー
「私はエンジニアとして、ドイツの中でたくさんの仕事をしてきました。
あっちの会社、こっちの会社とね」
「あ、お医者さんでなく?」
「そう。技術屋です。それで60歳を超える頃から、
ずっとMSFに参加したかった。そろそろ誰かの役に立つ頃だと
思ったんですよ。そして時が満ちた。私はここにいる」
(中略)
「それにね、セイコー。私はここにいる人たちと知り合えました。
64歳になって、こんな素敵な家族がいっぺんに出来たんです」
現地の取材で大事にしていること
その人のフルネームを書きたい
「医師になってから医師団に入ったんじゃなくて
医師団に入りたいから医師になったんだ」
・ハイチ活動でフランスの看護師マリーン・バーセットさんのインタビュー
「あなたは看護師ですよね?何をきっかけにMSFに参加したんですか?」
と聞いてみた。
今回、会う人ごとに投げかけようと思っていた質問だった。
すると、マリーンは初めて柔和に、そして恥ずかしげに微笑み、
フランス訛りの英語でこう答えた。
「逆よ。MSFに入りたくて看護師になったの」理解に一瞬時間がかかり、
そのあとジーンとシビれてしまった俺をしりめに、マリーンはバッグに
すべてを摘め終え、立ち上がって薄暗い部屋から明るみへ出て行った。
今でもできること
中東を取材中の経験
取材中に反省したこと
「国境なき医師団」をもっと見に行く
ガザ、西岸地区、アンマン、南スーダン、日本 の一文
・中東で取材中 ドリニャ・ハッセン(21歳)と父へのインタビュー
むしろ、どんなに過酷な状況下にある者にでも、将来を聞かなければならない。
少なくとも聞かれた者は、答えはどうであれインタビューは自分に
未来があると考えていると思うからだ。
(中略)
事実、ドリニャはふわりと上げ、うれしそうに答えた。
「勉強をして看護師になりたいと思います。それか…」
ドリニャは背後の父親の方をちらりと見て、照れたように笑って言った。
「ファッションデザイナーになって、お店も持ちたい」
俺たちはみなうなずいた。
国教なき医師団 これからも書き続ける?
●暮らしを変えるきっかけ本
いとうせいこうの植物エッセイ
『植物が〈知性〉をもっている 20の感覚で思考する生命システム』
ステファノ・マンクーゾ著 アレッサンドラ・ヴィオラ著久保耕司訳/NHK出版
これからの植物の時代とは?
植物に増やさせられている
絶滅しかけた銀杏は人間を使って子孫を生き永らえさせた 中国⇨欧州⇨日本
「ボタニカル・ライフー植物生活―」いとうせいこう著/新潮文庫
「自己流園芸ベランダ派」いとうせいこう著/河出文庫
「日日是植物」いとうせいこう著/マガジンハウス
「自己流園芸ベランダ派」の一文 いとうせいこう著/河出文庫
忙しさにかまけている俺は、そのすくすく育つ鉢の方ばかり見てしまい、
肝心の新顔に注意を向けなかったのだった。
その罰がつまり死である。この間まで風にそよいで
気持ちよさげだった植物が、いきなり葉を落とす。
まさか…と思ってもすでに手遅れである。
植物を育てるきっかけは?
●あなたの暮らしを変えるかもしれない本
ベランダ園芸かえあ室内園芸名付けてルーマーとして
室内で様々な植物を育てる日々の記録。
いとうさんが尊敬するチェコの作家であり園芸家でもある
カレル・チャペックについて綴った一節。
「日日是植物」の一文 いとうせいこう著/マガジンハウス
そのチャペックはヒットラーらファシストがドイツで台頭する間も、
苛烈にファシズムを批判し、同時に自分の庭での園芸をやめることなく、
花や葉や根についてだけひたすらストイックにものを書き、
ついにはチェコに侵攻してきたゲシュタポが逮捕のため彼の庭を
急襲した時には、その鼻を明かすようにとっくに亡くなっていた人でした。
暴力的な言葉が飛び交い、悲惨なニュースが輪をかけて悲惨に放送される
ような毎日の中で、俺たちがどれだけ長く良心を明け渡さずに
いらえるかにも園芸は大きな役割を果たすのではないでしょうか?
すなわち諸君、これは園芸という不服従なのであります。
本は植物の慣れの果て パピルス
●本好きさんと本屋さんぽ 番外編
上の棚にある本ってどんな本?
日本十進分類法 日本の殆どの図書館で採用されている図書の分類法
売れ行きが悪いから上にあるわけではなく
書店ごとに定めた分類ルールに基づいて陳列
通常の書店より棚を高く設計⇨安定する踏み台をオリジナルで製作
丸善には100台近くある
『科学と賢治と宗教と「知・情・意」を生きる』石川裕二著/工作舎
『ルース・ベイダー・ギングバーグ アメリカを変えた女性』
ルース・ベイダー・ギングバーグ著 アマンダ・L・タイラー著/晶文社
『こころ(下)』夏目漱石著/フロンティア文庫
『斜陽』太宰治著/フロンティア文庫
『ポケットマスターピース01 カフカ』
多和田葉子・編 川島隆・編集協力/集英社文庫ヘリテージシリーズ
『ポケットマスターピース06 マーク・トウェイン』
柴田元幸・編 中垣垣太郎・編集協力/集英社文庫ヘリテージシリーズ
鈴木保奈美女史が気に入った一冊
お風呂で読める👑『斜陽』太宰治著/フロンティア文庫 でした。
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