2026年6月15日月曜日

第27回NHK全国俳句大会②&第27回NHK全国短歌大会②

パンを食むお腹ぎゅるぎゅる夏の朝

シオマネキ繁殖場所はゴミの山

星涼し結一無二のイマージュよ

夏の夜や今を楽しむルノワール

デッサンは声なき会話夏の星

 

NHK俳句 第27NHK全国俳句大会②

大会選者 西村和子 星野高士 夏井いつき 

大会リポート:庄司浩平 司会:小林千恵

 

選者 夏井いつき 星野高士 西村和子 堀田季何 小川軽舟 

井上弘美 小澤實 岸本尚毅 神野紗希 阪西敦子 和田華凜 高野ムツオ

龍太賞 選考委員 髙柳克弘

 

題詠 自由題 龍太賞

 

題詠「口」

坂西敦子選

つる銭口に雨残りたる若葉かな   北藤詩旦

(遠山に日の当たりたる枯野かな   高浜虚子)

 

夏井いつき選

仮の名を山口さんと月の下   吉野利美子

 

岸本尚毅選

浅く舌噛んで昼寝の吾子の口   此村奈積

(吾子俳句の名句は客観性を持った男性の方が多い

 万緑の中や吾子の歯生え初むる   中村草田男)

 

小川軽舟 たった五七五でもそこから人生が見える

小沢實 嬉しい緊張

 

和田華凛選

小春日や親子口開け離乳食   田村フミ江

(描こうと思って言葉を選んでいくと説明を回避できる場合もある

 写生句は強い 見て作るそうすると理屈とか考えていられない

 写生句で怖いのは日記で終わってしまう 詩に昇華しないといけない)

 

堀田希何選

人類は口から亡(ほろ)ぶジギタリス   下村やす子

(ジギタリス:夏の季語 薬にも毒にもなる)

 

西村和子選

寂しさを口には出さずしゃぼん玉   橋本信子

 

NHK短歌 第27 NHK全国短歌大会②

俵万智 荻原裕幸 寺井龍哉 司会:石井かおる

 

選者 

永田和宏 俵万智 山崎聡子 荻原裕幸 小島ゆかり 小池光 

木下龍也 佐佐木頼綱 永田紅 松村正直 米川千嘉子 寺井龍哉

 

題詠「口」

荻原裕幸選

龍口寺の門前すぎた江ノ電は干し物屋の軒をかすめて走る

落合和子

 

松村正直選

妊活を卒()えて樋口家代々の墓の々(どうのじてん)に一礼

澁戸なずむ

(昨年の受賞作品)世界一短い短詩世界一短い祈り出生届)

自分の生きてきた人生を歌うというのを今込めている 昨年度を対に

なるようなところがあって幸運だと思っています

 

永田紅選

ぐるぐるの思考の出口が見つかった遠心力のしっぽにつかまり

波田野伸子

 

歌を作る時視野を広げるには?

あえて短歌に出てきそうもない言葉を意識的に使う

自分の見聞を広げていく

 

山桜花散り果てし木の幹を静かに露の伝ひゐるかも

馬場あき子

 

永田和宏選

十五年亀飼うてれば何処となく似てくるものよ口元なんか

渡辺啓充(ひろみち)

 

木下龍也選

口元に歯磨き粉まだついており多分半日この顔で母は

国兼麻貴

 

寺井龍哉選

旅といふことばを口にするごとにとほくうるほふ母のひとみは

片山佳代子

2026年度「NHK短歌」第3週 年間テーマ 伝統的な言葉を生かして

旧仮名遣いを使うことによって独特の雰囲気歴史的な記憶を呼び寄せてくれる

 

・いちご摘み

のこぎりや鍋も楽器になる星で君のため吹く淡き口笛

本条恵(好きな歌人 笹公人)

にんげんの吹き過ぐるまでしろたへの雪降る街に麒麟たちをり

渡邊新月(好きな歌人 藤原定家)

やをら取る扇は夜に濡れながらひかりを劈()けるごとくひらけり

連作「楚樹」より

古典の言葉で現代の感情なり現代の自分たちの人生を生き直す

古い言葉遣いを遣うことによって逆に現代の文化社会を新しく詠める

摘んだのは「吹く」人間を超えた力を感じる


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