2022年10月9日日曜日

俳句甲子園

比類なき今を生き抜くほしづくよ
生き甲斐を持ちて人生秋日和
最明寺見頃の萩や声を聴く
百三十の株を揺らせん萩の花
天高し集団自決いかように

夏井いつき俳句チャンネル
■【俳句甲子園】下五で組長を魅了した高校生の俳句 より

最優秀賞受賞俳句
草いきれ吸って私は鬼の裔(すえ)   阿部なつみ
(元々住んでいた人のことを「鬼」と言う。
虐げられるものである。
裔は「すえ」ではなく「えい」と読むことに拘る先生も…。
「えい」と読むことで精神的柱が建つ。)

小澤實先生の最優秀賞
露草に十年先の来てをりぬ   谷田部慶
(露草自身の強さ、しなやかでしぶとく、したたかで柔らかい花。
それを踏まえての季語の持つ味わいが違ってくる。
ディぺートになりにくい。)

西村麒麟先生の最優秀賞受賞
七月や雲なき空が鳥鍛へ   荒川理生(りき)
(最後の審査に残してくれた喜び、感謝があった。
下五の終わり方が優れている。
オリジナリティーとリアリティーを手にした句。)

■【俳句甲子園】大会を通して組長が高校生に伝えたいこと

岸本尚毅先生個人賞
龍淵に潜む眼鏡に小さき螺子(ねじ)   南幸佑

夏井いつき先生個人賞
熟を出て良夜の中の母に寄る   角田光

神野紗希先生個人賞
朝の駅ゼラチン質の七月です   阿部縁(ゆかり)

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