2022年10月11日火曜日

題「調理」

優劣も勝ち負けもなし芸術に(無季句)
秋の声肯定せねば生きられず
秋の空居場所求めて彷徨いて
秋麗内なるものを外向きに
現実か❓非現実か❓秋の夢

NHK短歌 題「調理」
選者 笹公人 ゲスト 水田信二 
レギュラー 元髙克樹 矢花黎 カン・ハンナ 司会 星野真里

■冒頭の短歌
紙袋にはみ出す葱見て奥さんに「今夜はすき焼き?」と聞けた昭和よ
笹公人

■短歌の穴埋め挑戦!~グルメで一首~
網駕籠(あみかご)に野菜盛られてキッチンは邪馬台国の宴のごとし
笹公人
カン・ハンナ 中秋節
水田信二 畑座のあと
星野真里 鬼の退治の

■入選九首 テーマ 調理(買い出し含む)
父の求め来し皮付きの牛たんの色と太さに魘(うな)さるる子ら
犬山裕之
オムレツを濡れおしぼりで繰り返し練習した日々昭和の昔
中野賢一
暑い日に限って父は汗だくになりつつラーメン作りはじめる
長谷井慶子
💮調味料実験のごと正確に測りてをれば妻に笑はる
南浦義勝
静謐(せいひつ)な漁師町にある祖母の家海を調理してきた台所
田中佳
弥生人の煮炊きで煤(すす)けた素焼土器昨日焦がした鍋思い出す
稲田新吾
亡き夫の折りしページはそのままに美味しかったよ蛸の天ぷら
簾田淳美
見てくれは味と無縁ぞ大津港吊るし切り見るアンコウ料理
上原厚美
包丁が切れなさすぎと律子さんは研ぎ道具持ちて娘の家へ
三瓶敦子 

■短歌侍武者修行 元髙克樹 矢花黎
ボルタリングに挑戦
動作を詠む
体の動きを詠むことで臨場感を伝える

■歌人のグルメ
大鍋に放り込むのはかつての恋よくもよくもと木べらを回す
松村由利子

■短歌ボナペティ
キーワード 鰯
黒ずんだ今日のイワシ鍋で煮て青く光った昨日を飲み込む
カン・ハンナ
手際よく鰯をつみれに変えてゆく俺を眺める人なき夜に
星野真里
刺身用の鰯をつみれにして食めばひとりの夜も染みてかなしも
笹公人

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