2022年10月6日木曜日

いつもそばに、17音がいた~俳句甲子園2022~

運動会透明の声響きをり
秋の声時間買われて時間買う
(備前焼)伝統を未来へ継承星月夜
創造は確信持ちて秋麗
髪なびかせてアーチくぐらん空高く

いつもそばに、17音がいた~俳句甲子園2022~
草いきれ子牛身体で呼吸する   藤沢香椎
竜淵に潜む避難区域の町   髙橋ひより

言葉少なきふたりを包む良夜かな
寝落ちして朝寝のそばに君のアイコン
牛舎での疲れを癒す冬銀河   藤沢香椎(かしい)
産声の牛舎に満てる良夜かな   藤沢香椎
草いきれ子牛身体で呼吸する   藤沢香椎

竜淵に潜む避難区域の町   髙橋ひより

予選リーグの季語
七月 日傘 蚊 草いきれ
決勝リーグの季語
竜淵に潜む 良夜 秋刀魚 十

七月や社会を知らぬ選挙箱   新谷桜子
新聞に「侵攻」の文字蚊を打てり   村上綾
夜の蚊の蛇口の下におぼれたり   佐藤光太楼
七月の勇者のHPわずか   佐藤光太楼
更衣(ころもが)へ「善人」の皮着続ける   佐藤光太楼

火ぶくれの地球のただ中に日傘   馬場叶羽(かなう)
祖父の眼は透明な森シクラメン   馬場叶羽
胎内の呼吸へ還る草いきれ   馬場叶羽

猫のいる碑までの距離や夏落葉
切り岸へ波を暑さを一人旅
曇天の海の透明半夏生
対岸に風の抜け殻春浅し
しまなみの雨を孕(はら)んで沙羅(さら)の花
潮の香の密度浜木綿(はまゆう)咲き始む
春分や化石の多い海と聞く

むきだしの七月の腕海を編む   馬場叶羽

龍に潜む眼鏡に小さき螺子   南幸佑
くちびるに雲呑触れて竜淵に   高井彩香
草いきれプロテクターに誰かの血   H君
七月や兄にピアスの増えてをり   村上綾
七月や雲なき空が鳥鍛へ
朝の駅ゼラチン質の七月です

産毛より逞しき蚊の足である
熟を出て良夜の中の母に寄る
露草に十年先の来てをりぬ
絵日傘の人のきれいな鼻濁音
地下鉄が良夜へ顔をだすところ
いつときは日傘を畳む墓の前
秋刀魚焼く地球があって僕がいて   H君

昼の蚊や花瓶の水を入れ替へて   尾崎貫太
四十雀息を継ぐ間のわずかなる   蒋騰

俳句って自分を曝け出すものなのでは…❓
番組の中で見た女子高校生は声を裏返し
自分を作りに作っていました。
うんざりしました。
難し気に言葉を並べる前に堂々と
自分を出して欲しいと思いました。
社会を斜めに見たり他人を批判する前に
まず自分と向き合って欲しく思いました。

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