2022年10月18日火曜日

題「束縛・嫉妬」

経済の動脈硬化秋渇き
秋草や寝そべり族のはびこらん
秋の草アバター越しの自己主張
月の雲アルコリズムを追いかけて
買い場は株安円高北北斗

NHK短歌 題「束縛・嫉妬」
選者 江戸雪 momohaha 司会 星野真里 
レギュラー カン・ハンナ 本髙克樹 矢花黎

■冒頭の短歌
きらきらと君が見つめている虹の悪口を言うぼくのくちびる
江戸雪

■恋のフレーズ短歌
笑ってる隣の子誰じりじりと私だけ見て ハンカチをかむ
    Momohaha    カン・ハンナ 星野真里

■入選九首 テーマ「束縛・嫉妬」
嫉妬などしてないようにひと褒めるハイビスカスの花の陰より
濱田道子
うめ味のガムを噛みつつ微笑んであの子とデートかそれはよかった
原拓
夏の日の藤棚の蔭何でもないどってことない嫉妬なわけない
石井宏子
ラインには既読がつかず折り紙の風鈴がくるくる震え出す
涸れ井戸
あなたから誰かへ宛てたハートマーク挽き肉にして今夜は餃子
甘夏せと香
伏せられたスマホに触れる世界一知らなくていいきみを知るため
星野珠青
💮便箋に筆圧だけで浮き上がる私ではない誰かへの文字
奈々帆
嫉妬して嫉妬して狂いそうな夜は林檎の皮がするする剥ける
吉行直人
おねえちゃん休みたいなという娘をブランケットに包み抱く夜
毛糸

■恋バナ短歌
二人でも楽しめるから無人島の楽園を出ずずっと遊ぼう
カン・ハンナ
恋人になりたいわけじゃない彼の緊急連絡先でありたい
星野真里
終わらないドライブをする僕たちは寄り道しながら星へと向かう
江戸雪

■短歌侍武者修行 テーマ「励ます」
ボルダリングを体験
動作を詠む
体の動きを詠むことで臨場感を伝える
本髙克樹 矢花黎

迷うほど指に食い込むホールドは遠く見えても5cmとなり
矢花黎
(カン・ハンナさんのアドバイス
要素が多すぎて臨場感が薄れる。
「迷うほど」というのが伝わらない。
必死につかんでいる状態の動作が見えてくると面白い。)

元髙克樹
体句を使う。と告げる。
栗木京子先生の「観覧車」
観覧車回れよ回れ想ひ出は君には一日(ひとひ)我には一生(ひとよ)
が例として出されていました。
対句とは表現が似ている句を並べる技法。
行き止まるのか離す勇気か。と悩む元髙克樹君。
下の句の繰り返しができてくると面白い。
とアドバイスするカン・ハンナさん。

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