腰の低いR指定秋日射
ひらがなに託す国宝秋の夢
(三日月宗近)刀剣に連なる夕日秋の暮
機能美よ隠した苦労秋の声
短刀のリサイクルをや秋懐
■プレバト纏め 2022年10月27日
セルフのうどん店で一句
永世名人富美男のお手本
秋寒や焦げた天麩羅箸の先 梅沢富美男
(「焦げた」の語順が映像をフォーカス。
小林一茶「秋寒や行く先々は人の家」と同様の
1つの世界が描けている。)
特待生昇格試験
露の世のいつぽん長きうどんかな 春風亭昇吉
(「露」だけで秋の季語。
「露の世」に人生の儚さ・思いが意味に乗っかってくる。
元々「かな」は読み手に投げかける詠嘆。
昇吉さんの俳句大好きです。本当に素敵です。)
更待(ふけまち)やぶっかけすすり出港す 中田喜子
(さりげない時間の経過を表現。
陰暦9月20日夜10時頃に出る半分欠けた月。
夜が更けて出る月。)
1位 二階堂高嗣
夕月夜一人暮らしの光熱費
2位 こがけん
行く秋やうどん繰る子の箸高く
添削
箸高くうどん繰る子や秋は行く
3位 森迫永依
秋の夜たゆたう湯気メガネ曇らせ
添削
秋の夜のうどんに曇る眼鏡かな
4位 勝村政信
出番待つ揚げ物軍隊秋の宵
添削
揚げ物も万端うどん屋の秋宵(しゅうしょう)
次回のお題は「スーパーの鮭」
■勝村の舞台に感動して詠んだ12句
汗と薔薇 夏井いつき
舞台には椅子と机と夏の月
若臭き汗もまぶしきネクタイも
汗疹華やか騎士の衣装の首苦し
夏星やにせの剣に紙の雛
椅子蹴って喚(わめ)けば第三場の薔薇
金髪のカツラを叩きつけ裸
台詞ふつ飛ぶドライアイスの霧深く
煙草ふかしふかす暑苦しき暗転
鏡引き寄せれば吾の汗に曇る
それ俺のブラシ楽屋に臭ふ汗
薔薇老いてお疲れさまといふ哀しび
喝采のかすか手のひらには胡蝶
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