2022年8月22日月曜日

兼題「朝顔」

目の薄い人の掃除や秋暑し
闘いを好む人をり秋乾き
つんばいに寄り添う枯葉秋の雲
澄む秋や家畜化された十姉妹(じゅうしまつ)
星月夜自己家畜化へ進化せり

□NHK俳句 
選者 星野高士 ゲスト ロバート・キャンベル 司会 武井壮

■冒頭の俳句
朝顔や濁り初めたる市の空   杉田久女

ロバート・キャンベル氏の大好きな星野高士氏の俳句
白桃に夜の灯(ひ)交ることもなく   星野高士句集「混沌」より

■会いたい俳人12人 杉田久女
星野高士氏曰く「まっすぐな視線をもった俳人」

花衣ぬぐやまつはる紐いろいろ   杉田久女
谺(こだま)して山ほととぎすほしいまゝ   杉田久女
鳥雲にわれは明日たつ筑紫かな   杉田久女(最期の句)

■入選九句 兼題「朝顔」
陽はいつも先に来てをり牽牛花(けんぎゅうか) 内野悠
(牽牛花 俳句では朝顔の傍題として使われる。朝顔の中国での別称。
日本のおもてなしとも共通とロバート・キャンベル氏は解釈。)
朝顔の押し広げたる大気かな   柏原才子(ロバート・キャンベル選)
朝顔に呑みこまれたる空家かな   上田一樹(武井壮選)
住み込みの窓は小さし牽牛花   加藤草児
朝顔や鞄(かばん)の軽(かろ)き登校日   山田蹴人
この路地は抜けられません牽牛花   岩本健一郎
朝顔のほほゑんでゐる朝帰り   太田邦子
朝顔の向き変(か)へ土曜日のひとり   大和田美信
空はまだ汚れておらず牽牛花   阿部奈津紀

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