2022年6月30日木曜日

名言と赤潮

マイナスの美学示さん蓮浮葉
暗闇を明滅す夏の二藍(ふたあい)
音の中佇むダンサー額の花
束の間のやすらぎ分かつ雨休み
えごの花仲間とともに俯かん

■一分季語ウンチク 赤潮
海無県の人にとっては
縁遠い季語なのかもしれませんが
瀬戸内の愛媛県にとっては非常に深刻な季語です。
「赤潮」というのは海中のプランクトンの
異常増殖などによって海に赤い潮が
出てくることをいうのですが
それによって色んな養殖や
愛媛県の真珠なんかもやっているのですが
そういう色んな養殖している魚たちが
大変多く死んでしまうという深刻な問題を抱えています。
愛媛県水産研究センターでは
日々の赤潮の状況も監視しています。
海中のプランクトン シャットネラ コクロディニウム
ヘテロシグマ カレニア の増殖数が
どれぐらいなのかという情報も纏められています。
科学の力で立ち向かってはいるのですが深刻な問題です。

■名言
孔子 曰く
「君子は平安でのびのびしているが、
 小人はいつでもくよくよしている。」

孫正義 曰く
「勇気は最初から
 備わっているのではない。
 何かを守りたいという責任感から
 湧いてくるものである。」

二宮尊徳 曰く
「貧者は昨日のために今日働き、
 富者は明日のために今日働く。」

2022年6月29日水曜日

哲学の言葉と名言

利下げの為の利上げとは苔茂る
原点はゴッホもミロも夏の色
夏の雨石にも命与えをり
五つ目の季節に合わん月涼し
夏椿削ぎ落された美しさ

■ロッチと子羊 より
今日のお役立ち哲学

ベルクソン 曰く
「人間が笑うということは
 決してアイデアのせいだけではありません。
 自然なしなやかさの中に出現する
 機械的こわばりが笑いを生み出すのです。」

フィヒテ 曰く
「この世界には才能のない人は
 一人もいません。
 才能を発揮するには非我の視点が
 必要です。」

■夏井いつきの俳句チャンネル より
【誤変換】このチャンネルで見かける字幕ミスについて

草木零落すほくろの相談会   河野しんじゆ(たねださんとうか)
南海⇨難解
退陣⇨タイ人
確認⇨角煮
変身⇨返信
ぽめろオヤジ⇨褒めろオヤジ

■名言
ラルフ・エマーソン 曰く
「英雄とはふつうの人より
 五分だけ長く勇敢で
 いられる人のことだ。」

2022年6月28日火曜日

題「泣」

抱き合う勿忘草と鈴蘭と
椋鳥や汚れ落とさぬ洗濯機
爆音だけの掃除ロボット牛蛙
鵯(ひよどり)や節電無視の照明器
滴りや謎の環水平アーク

NHK短歌
選者 佐佐木定綱 ゲスト 村井美樹 司会 星野真里
レギュラー出演 本髙克樹 矢花黎

■冒頭の短歌
一匹のナメクジが紙の政治家を泣き顔に変えてゆくを見ており
佐佐木定綱

いつしかも集まりて来しみちのくのこけし二三十本のそれぞれの過去
小池光

■入選九首 題「泣」
褐色の体毛匂ふヘゴの芽は泣いてゐるのか掌をにぎりしむ
鹿児島県奄美市 浜田ゆり子
三粒のぬぐった涙をポケットにしまえばこんなに熱いポケット
広島県広島市 堀眞希
泣かぬ子に泣いていいよと言ってみる泣き出す100階建ての滝のように
兵庫県神戸市 藤濤拓郎
「進学」の文字歪んでく高3の進路調査書に涙は落ちて
岐阜県岐阜市 野口優菜
チューリップ刈りとるようにあっさりと泣きじゃくる児を抱いて園バス
神奈川県横浜市 須藤悦子
泣きじゃくる我にまるめし鼻紙のごとく群れ咲く白躑躅の花
東京都足立区 鏡綾子
居酒屋で先に泣き出す友だちをなだめ私の喪中は明ける
東京都品川区 あまりりす
コーヒーをブラックで飲むいつからか泣くことを上手に避けながら
東京都八王子市 早月くら
泣いたってピーチムースの美味しさも海の青さも変わらないんだ
青森県八戸市 夏野あゆね

■佐佐木先生の短歌というドラマ
歌の背景を通して一首を深く味わう!
韓衣(からころむ)裾に取り付き泣く子らを置きてそ来(き)ぬや母(おも)なしにして
他田舎人大島(おさだのとねりおおしま) 「万葉集」
(防人とは大陸からの攻撃に備え東国より微集 北九州近辺で警備に当たった人々。)

■佐佐木定綱さんからの宿題提出
題「泣」で「別れに泣いた経験」を詠んでください

真夜中にユーミンを聴きて咽(むせ)び泣く幼き日々の父の歌声
村井美樹さん 別の案
真夜中にユーミンを聴きて咽び泣く父の子守の声重なりて

ウォークインクローゼットのドンつきの壁よ写せよ泣いてる夜を
星野真里 別の案(悲しがる仲間を欲しがっているテイストもありかな?)
ウォークインクローゼットのドンつきの壁よお前も泣いてくれるか

■短歌侍 
抱きしめてあなたの全て奪い取るだって私は絞め殺しの木
元髙克樹
ペルーまで黄色いドレスを脱ぎ捨てて飛び立ってゆけパキスタキスよ
矢花黎

2022年6月27日月曜日

テーマ「料理」

参道を三万株の七変化
岳人の森すまし顔して夏椿
夏の山レンゲショウマの戯れん
紫陽花や斜面一体埋め尽くし
命より大事を説かん木下闇(こしたやみ)

NHK俳句 テーマ「料理」
選者 堀本裕樹 ゲスト 土井義晴 司会 武井壮

冒頭の俳句
そら豆はまことに青き味したり   細見綾子

そら豆に背中を押されポンと出る   土井義晴

あなたのエピソード俳句にします
テーマ「料理」
妻を師に男の料理雲の峰   木下貴友
添削
妻を師に料理をかしや雲の峰
(をかし おもしろい・趣がある・風情がある
 雲の峰 夏の季語)

伊藤順子さんのエピソード
蚕豆はおかめに似たる面輪かな   堀本祐樹
(より伝わる言葉を探す 単語を吟味する。)
そら豆やその名の通りおかめかな   土井𠮷晴
(今回の堀本祐樹先生の句は類句の何物でもないと思いました。)

入選六句 テーマ「料理」
季語 茄子漬
一椀(いちわん)の粥茄子漬に助けられ   北山和枝
季語 豆飯
豆飯を炊くや不思議と子らが来る   上西左大信
季語 夏料理
夏料理に野暮な栄養論議かな   板坂壽一
季語 冷奴
ゆふぐれの余白のやうな冷奴   久蔵久蔵
季語 涼し
ジュレ涼し輝きの新美術館   西川由野
特選 季語 鱧
鱧料理楽しみにして母の逝(ゆ)く   柴土一廣

ゲストのエピソード、俳句にします
テーマ「料理」
土はらひ齧る独活こそ目を見張れ   堀本祐樹
(「こそ」はかかり助詞。独活は春の季語を強調。
 こそ+已(い)然形 見張れは已然形)

2022年6月26日日曜日

名言

休耕田の色とりどりの花菖蒲
波山に見る気韻生動(きいんせいどう)牡丹かな
毛玉(いとだま)出土の南蔵本熱き日よ
糸玉やなぞとロマンの暑き夜
島田島増えるや増える大賀ハス

■名言
アブラハム・マズロー 曰く
「持っている唯一の道具が金づちだと、
 すべての問題を釘と見てしまう。」

メルヴィル 曰く
「不幸はナイフのようなものだ。
 刃をつかむと手を切るが、
 とってをつかめば役に立つ。」

ナポレオン・ヒル 曰く
「次に災難に出会ったら、
 そこからうまく利益を引き出すことだ。
 どんな災難や不幸にも必ず伴っている
 それに見合った恩恵の種子、
 それを探し出すことだ。」

ウラジミール ホロヴィッツ 曰く
「完全であること自体が不完全なのだ。」

ウェル デュラント 曰く
「勉強する事は
 自分の無知を徐々に発見していく事である。」

2022年6月25日土曜日

キッチンカーで一句

あんず色した肌ほほえみて喜雨休み
打つ雨や枇杷の実たわわ伸び伸びと
感情と知性をなくしハンモック
巣立鳥翼広げてまた落下
コウノトリ三羽揃って巣立鳥

■プレバト纏め 2022年6月23日
名人&永世名人一世査定
ガッツポーズで一句

永世名人への道
千原ジュニア
夏いよよサンドバッグは歪(ゆが)みけり
(「けり」は元々は過去の意味を持つ助動詞だったが
  次第に詠嘆に使われるようになってきた。
  ずっとあった状況にハッと気づいた瞬間の表現。)

永世名人村上のお手本
村上健志
延長の末に引き分け夏の月
添削(あまり勝負にこだわってないなら「月涼し」
   引き分けが悔しい、不快なら「月赤し」)
延長の末に引き分け月涼し
延長に引き分け夏の月赤し

永世名人富美男のお手本
梅沢富美男
バーディで上がるホールや青葉木菟(あおばずく)
添削(青葉木菟はフクロウを小さくした鳥 三夏の季語)
   季語が置き去りになっている。
   フレーズの「や」の詠嘆ではしゃぎ過ぎ。
   自分より季語を前に出す謙虚さが必要。)
バーディーで上がる青葉木菟のホール

次回のお題は「キッチンカー」

■俳句
蝸牛(かたつむり)角(つの)ふりわけよ須磨明石   松尾芭蕉
古来人は幻の中に夢を見ている、人間の栄花位はかないものは無い。

2022年6月24日金曜日

瀧口修三のミロへの言葉と名言

強き陽や畑で凛と蓮の花
蓮の花風吹くたびにゆらゆらと
7本の薔薇を束ねた恋心
アンニュイを装い闊歩夏柳
七変化言葉は人を創りけり

■ロッチと子羊
今日のお役立ち哲学 より

ブーバー 曰く
世界は「我―汝」のつながりでできています
そのことを理解すれば対立は協力に変わります

あなたも意見が違って困っている相手と
地下水脈見つけてみませせんか?

Innewarden
Inne warden フーバーの造語
インネ ヴェルデン
内側に 成る という意味。
意見の違う人同志が対話しながら
井戸を掘りように自分の内面を探っていくと
お互いの地下水脈が見つかるという方法。

■名言
サミュエル・ジョンソン 曰く
「いまから一年も経てば、
 私の現在の悩みなど、
 およそくだらないものに見えることだろう。」

■「無題」
ジュアン・ミロの絵画に書かれた瀧口修三の言葉

ミロよ
あなたにならって
とんぼの誕生日を祝おう
この長い島々の国で
あなたがもたらした
第五の季節の
ある晴れた日に

2022年6月23日木曜日

言葉にできない、そんな夜。

きょろきょろと挙動不審のルリビタキ 
悠々と青を背負ったルリビタキ 
青と黄を見せびらかせてルリビタキ 
紅き実を胸張り突くルリビタキ 
老鶯(ろうおう)や鳴き声高く消え行かん

言葉にできない、そんな夜。 より

怒りは「逃走」か「闘争」その時の感情は「焦土」美村里江

怒りが頂点に達したときの表現
普通、人は
急激に頭に血がのぼったとき
キレたやぶちキレた
などの言葉を使う。
でも私はつながった。
いままで故意に
つなげずにいた線が、
遂につながって電流が行き渡り、
充電完了。
綿矢りさ「かわいそうだね?」

憤怒 激しい怒り
憤激 許せない激しい怒り
憤懣(ふんまん) 我慢できない怒り

八月の末、文藝春秋を
本屋の店頭で
読んだところが、
あなたの文章があった。
「作者目下の生活に
厭な雲ありて、云々。」
事実、私は憤怒に燃えた。
幾夜も寝苦し思いもした。
小鳥を飼い、舞踏を見るのが
そんなに立派な生活なのか。
刺す。そうも思った。
大悪党だと思った。
川端康成への書簡 太宰治

求心と延伸の温度差よ
この空気の主成分は優しさ。
皆わかっていて、また気まずい。
美村里江

ごめんとしか言えず、時間が抜け落ちる。
崎山蒼志

あやまりすぎると余計白ける
綿矢りさ

「はい!ジャンガジャンガ♪
で、笑ってくれる
君でいてくれ
ヒャダイン

傷(しょう)増すと 業 ON
小沢一敬

野茂は竹
しなることはあるけど折れることはない
ラソーダ監督

やめてくれ、何度も
何度も思った、
何に対してかはわからない。
やめてくれ、
あたしから背骨を、
奪わないでくれ。
推しがいなくなったら
あたしは本当に、
生きていけなくなる。
宇佐見りん 「推し、燃ゆ」 より

あの一回。
最後にこの目に焼き付けた
あの一回。
何百万回再生ではない
あの一回。
ファンに引退はない。
今日もあの偉大なる姿に
背中を押される。
金子茂樹

いろいろ思うことあるのに
私、ずっと「ありがとう」しか叫んでいなかった。
そういう事なんだろうな。ね。うん。
生まれてきてくれてありがとう。
私は感情を知ったよ。ありがとう。ありがとう。
ヒャダイン

2022年6月22日水曜日

鰣(はす)と名言

体温と金利は同じ椿挿す
迫力の目力放つ青葉木菟(あおばずく)
インドからやってきたのか?青葉木菟
雷鳥や出会い頭に見つめ合い
緑陰へ向かってクラブ振りあげん

■一分季語ウンチク 鰣(はす)

魚の名前シリーズって魚偏に何って書いて
読めないっていうもの凄く多いと思うのですけれども
私も今回歳時記をめくって始めて知りました。
琵琶湖などに住むコイ科の淡水魚なのだそうです。
コイ科の魚は草食性、コケなどを食べることが
多いらしいのですが、この「鰣」という魚は
肉食、他の魚とかを食べるのだそうです。
鮎とかの稚魚を食べたりもするらしいのですが
その他に小魚や昆虫など食べるようです。
婚姻色といって6~8月の産卵期には
オスには白い星のような模様が出てくるそうです。
一度見てみたいものですねぇ。

■名言
宮本武蔵 曰く
「我、事において後悔せず。」

赤瀬川原平 曰く
「ふつうは歳をとったとか、モーロクしたとか、
 あいつもだいぶボケたとかいうんだけど、
 そういう言葉の代わりに、
 『あいつもかなり老人力がついてきたな』
 というふうにいうのである。
 そうすると何だか、
 歳をとることに積極性が出てきてなかなかいい。」

吉田松陰 曰く
「君子は何事に臨んでも、
 それが道理に合っているか否かと考えて、
 その上で行動する。
 小人は何事に臨んでも、
 それが利益になるか否かと考えて、
 その上で行動する。」

サミュエル・ジョンソン 曰く
「今から一年も経てば
 私の現在の悩みなど、
 およそくだらないものに
 見えることだろう。」

2022年6月21日火曜日

題「告白」

スギ苔や優しい陽射し好みけり
ハイ苔や岩を覆わん這うように
ホソバオキナゴケ雨重そうな朝
苔茂る栄枯盛衰眠りをり
青苔や足跡続く影もまた

NHK短歌
選者 江戸雪 ゲスト 小島よしお 
レギュラー カン・ハンナ 司会 星野真里
短歌侍 本髙克樹 矢花黎

冒頭の短歌
あなたへの風のつよさを告げている丘にカンナの花揺れやまぬ
江戸雪

■入選九句 題「告白」
一輪の花をあげます空に咲く真っ赤な色の薔薇青雲を
兵庫県神戸市 上杉憲一
「すきなひとだあれ?」と聞けばあじさいを描いたノートにわたしの名前
大阪府大阪市 キナコモチコ
好きですとペン走らせしその時にこころは空飛ぶカバとなりたり
長野県長野市 原田浩生
閉店と告げられ記念の一冊をゆつくり選ぶ町の書店に
長野県長野市 堀あき代
勉強苦手なんです運動嫌いなんですきみすきです
東京都西東京市 和田直樹
(私の特選です!大好きです。
助詞を「は」で統一したことがよいと、江戸雪先生)
好きなんて言えずに焼いたブラウニーいちばん綺麗な四角をあげる
東京都八王子市 美好ゆか
頼まれて友の告白書きながらいつの間にやら我が恋文に
千葉県柏市 福川敏機
「一緒に帰りませんか」とメール来て一緒に帰った五月の夕暮れ
埼玉県熊谷市 岩本実佳
ああ虹が綺麗だねえが好きだよに聞こえてわたし飛んでゆきそう
北海道札幌市 住吉和歌子

■選者の話 恋をしたなら
出会いからずっと心に広がってきた夕焼けを言葉に還す
堂園昌彦
(この短歌は江戸雪先生にとっては「告白の歌」だとか…。)

■恋バナ短歌 テーマ「告白」
チューリップ、ツルニチニチソウ、アジサイも好きだった君は平和主義者
カン・ハンナ
〈Y君が告った順に並べなさい〉五つ目の欄に我が名を記す
星野真里
見ては惚れ又見ては惚れ見ては惚れ聞いてなかった塾の弊害
小島よしお
添削(動詞をこんなに入れるのは禁じ手なのに成功している。勢いがある!)
見ては惚れ又見ては惚れ見ては惚れ聞いてなかった塾の魔物を

「あの時をゆっくり振り返るのが短歌!」 小島よしお

短歌武者修行!
ポイント 具体的な描写をする
アドバイス 色を具体的に入れて様々な描写ができる
絵を描くように表現する

気持ちとか意思とか臨場感が出ていればよいかな 矢花黎
初めて擬人化にチャレンジし、挑戦した擬人化が
「絞め殺しの木」にいきているかチェックして欲しい 元髙克樹

2022年6月20日月曜日

兼題「万緑」

「遊びましょ」梅雨の晴れ間へ声響く
目で聞かん濤声(とうせい)遙か夏の風
したたかに老い弄ぶ夏の蝶
黒揚羽自ら網へ入りけり
茅花流し(つばなながし)よ作為なき景観よ

NHK俳句
選者 星野高士 ゲスト 松本梨香 司会 武井壮
兼題「万緑」

冒頭の俳句
萬緑の中や吾子の歯生え初(そ)むる   中村草田男

■会いたい俳人、12人
中村草田男(純白の俳人)

降る雪や明治は遠くなりにけり   中村草田男
(どんどんどんどん雪が降っていますと
いつの間にか時間の観念が消えて
そうして今が昔か昔が今か
分からないような気持になります
しかしそういう時にまた反対にはっきりと
明治という自分が少年時代、幼年時代を暮らした
時代はもうとっくに過ぎ去ってしまったのだ
自分だけではない、日本人にとって意味のあった
あのなつかしい明治時代は
もう遠く過ぎ去ってしまったのだ、という気持ちが
はっきりと意識されたという句であります)音声

妻二タ夜あらずフタ夜の天の川   中村草田男
(何か用事がありまして、妻が出かけて行って
その晩は帰ってきませんでした。
そういう時、てもちぶさたなままに
縁側に出てみますと
頭上を天の川がぼうぼうと渡っておるのであります。
そういうことは、その翌晩もまた続いたのでありまして
そういう新生活の、独特の気持ちというようなもの
それがうたわれているのであります)音声

萬緑の中や吾子の歯生え初むる   中村草田男
(いろいろ様々な木がいろいろ様々な緑を茂らせておる時
ふと見ると自分の幼い子どもの下歯茎から
やはり大きな自然の力の恵みで
真っ白な歯がふたつ、わずかに生え初めていた
それが親の目としては、いかにも大きな
力の動きのように、喜ばしかったのであります)音声

■入選九句 兼題「万緑」
万緑や途方に暮るる烏(からす)二羽   竹田仁美
無限とはこの万緑のあふれやう   桜井教人
万緑や鳥も獣も声豊か   小板卓史
万緑や隠沼(こもりぬ)に魚跳ねる音   末永拓男
万緑や言葉少なき人と会う   櫱(ひこばえ)
万緑の中へ傘寿のどんこ舟   峰松朱実
万緑に誘はるるまま奥の院   山口勝
万緑の底に名水掬ひけり   竹内白熊
万緑や五右衛門風呂の煙立つ   笹谷雅子

2022年6月19日日曜日

クーポンで一句

慢性的ストレス抱え深き海霧(じり)
百日紅(さるすべり)ご先祖様に寄り添わん
蝉生るみじかき命たゆみなく
梅雨空よ崖っぷちなる自給率
防衛費倍増の意図茄子の花

プレバト纏め 2022年6月16日
クーポンで一句

永世名人富美男のお手本
梅沢富美男
赤札のプードルを抱く帰路夕焼
(特価の札を生き物につけている意外性と悲哀。
 後半の着地で場所・行動・人物を表現。
 夕焼には悲哀がある。
 「夕焼」の赤と「赤」札がそれぞれの存在感を持たせた。)

永世名人英夫のお手本
東国原英夫
帰省してゐる周遊のついでかな
(夏井いつき先生なら
 「帰省なぞしてゐる周遊のついで」と詠まれるとか…。
 「かな」は作者の表現意図に関わる創作であり
 添削の範囲でなく許容しないといけない。)

特待生昇格試験
横尾渉
夕虹のA席タイムラプスの街 
(「A席」で何を想像するかは読み手への誠意。
 飛行機なら「機窓」で良い。
 後半の展開で横に動く地上の乗り物の動き。
 飛行機から俯瞰する街の動きと光景が広がる。
 タイムラプスとは早送りのような動画にする撮影法。
 こだわりの言葉選び。
 色んな街の夕虹を見せる作者の企みがある。)

1位 本髙克樹
虫食いのクーポン埋める梅雨の星
添削(星が増えたという気持ちと「虫食い」の対比。)
虫食いのクーポン梅雨の星ふえて
虫食いのクーポン梅雨の星ふゆる

2位 高島礼子
嵩を増し藻の花飾る井戸の水
添削(描写する姿勢は良い。とのことですが私には意味不明です。)
嵩を増す井戸水藻の花の白し

3位 音月桂
白南風や郷里へ急ぐ乗
添削(お題は無視ですか❓)
郷里へ音楽学校夏休み

4位 亜生
夏休み余ったお金で氷菓子
添削(季重なり及び意味不明。お題との関連が解らない。)
クーポンや浮いたお金で買うアイス

次回のお題は「ガッツポーズ」

2022年6月18日土曜日

山頭火と名言

緩き風夕日に染まる棚田かな
夏痩や泣いてばかりの晴れ女
色付きたたわわに実る枇杷の実よ
無防備に雨に打たれん実る枇杷
揺らされて雨に向かって咲く菖蒲

■夏井いつき俳句チャンネル

□【第3回ベンチで山頭火】種田山頭火の句を査定していきます

◎へうへうとして水を味(あじわ)ふ   
△落ちかかる月を観てゐるに一人
○ひとりで蚊にくはれてゐる
△投げだしてまだ陽のある脚
△山の奥から繭負うて来た
○笠にとんぼをとまらせてあるく
○歩きつづける彼岸花咲きつづける
◎まっすぐな道でさみしい
○だまって今日の草履(わらじ)穿(は)く
△ほろほろ酔うて木の葉ふる

□【添削の依頼】「●●はもう言わないで下さい」組長が思うこと

①添削はみんなが嫌な思いをしています。
そこまで解っていてあんなにひどい言葉でののしっておられるのですか❓
②俳句をカッコよくしてあげるのが添削ではない。
時々、夏井いつき先生も改作をやっておられますよ。
③添削以来はしないでください。
出版社もイベント関係者も何を考えているのでしょうね。
自分がされて嫌なことは他人にさせるのも良くありません。

■名言

ロッチと子羊 より
ソクラテス 曰く
「相談とは相手から答えをもらうのではありません。
 自分の中にある答えを見つけることなのです。」

デカルト 曰く
「我思う、ゆえに我あり」

2022年6月17日金曜日

太宰治とモディリアーニと名言

短夜や欠片に見る葆光釉(ほこうゆう)
月涼し見掛け倒しのろくでなし
夏の風非永続性だからこそ
明易しプロが詐欺師へ手を染めん
美しい殺し合いなど夏の星

■人間失格 太宰治
自分は本棚からモジリアニの画集を出し
焼けた赤銅のような肌のれいの裸婦の像を竹一に見せました
「すげえなあ」竹一は眼を丸くして感嘆しました
「地獄の馬みたい」「やっぱりお化けかね」
「俺もこんなお化けの絵が描きたいよ」
ここに将来の自分の仲間がいると自分は涙が出たほどに興奮し
「僕も描くよお化けの絵を描くよ地獄の馬を描くよ」
なぜだかひどく声を潜めて竹一に言ったのでした

■ティツィアーノの「ウルビーノのヴィーナス」を真似た 
モディリアーニ「髪をほどいた横たわる裸婦」

モディリアーニを真似た中原實と竹久夢二

■名言
新庄剛志氏 曰く
「ピンチはチャンスって考えちゃダメ。
 チャンスと考えると力が入ってしまうから。
 『ラッキー !こんな逆境で活躍したら、
 みんなが喜んでくれるやん!』
 って思わなきゃ。」

アーノルド・シュワルツェネッガー 曰く
「強さは勝利から得るものではない。
 もがき苦しんだ分だけ強くなる。
 苦しい時を過ごしながらも
 投げ出さないことを決心する、
 それが強さだ。」

2022年6月16日木曜日

阿部公房著「砂の女」

逆イールドや景気後退夏の霧
アービトラージチャンス来た来た青嵐
中立金利超えての利上げはたたがみ
抑えの効かぬインフレーション深き海霧(じり)
世界的値上げラッシュや草茂る

■100de名著 より

穴の中でももがく姿は自由を求めることが
いかに困難であるかを私たちにつきつけます。
阿部公房が砂に込めた意味とは
現代の視点から読み解きます。

砂の女の初版本には
阿部公房本人の言葉が記されています。
鳥のように、飛び立ちたいと
願う自由もあれば、
巣ごもって、誰からも
邪魔されまいと願う自由もある。
飛砂におそわれ、埋もれていく、
色も、匂いもない、
砂との戦いを通じて、
その二つの自由の関係を
追求してみたのが、
この作品である。

ヤマザキマリ女史 曰く
意思の疎通もできないシュールレアリズム的な存在である。
虫を観察するかのように
人間社会を深い洞察で見ている観察者なのです。
不条理性だったりシュールさ、寓話性のある、
象徴的なモチーフで物語を展開していく
その出だしとしては素晴らしい。

2022年6月15日水曜日

夜盗虫とお金の真実と名言

水遊びホワイトライのつけぬ人
引き算の世界を生きる朝茶の湯
父のもぐ枇杷ていねいに籠の中
鏡中やくせ毛爆発梅雨の朝
現田市松なくして板谷波山なし(無季句)

■一分季語ウンチク 夜盗虫(よとうむし)

農家の人にとっては身近にいる大変嫌な存在、
と言うことになります。
「夜盗虫」と言うのは昼間のうちは
作物の根元のあたりに潜っていて
夜になったら地面の中からニョキニョキと出てきて
そこら辺の作物を食害するという虫なのです。
夜盗蛾と言う蛾の幼虫であります。
毛虫みたいに毛は生えていない芋虫型の虫です。
私は愛媛県の片田舎で生まれたものですから
昔はこの「夜盗虫」がそこら辺に出てきたのを
見つけたら菜切り鋏みでちょん切って
殺してしまえと親からは教えていただいておりました。
農家の敵、虫、大変ですね。

■全ての人が知っておくべき お金の真実
①稼げる器はすでに決まっている
②年収とは、信用の偏差値である
③お金が自分の体を大切に扱わない人を嫌う
④お金を停滞させていると、濁る
⑤長時間労働や運に頼る人はお金に嫌われる

■名言
カロン・ド・ボーマルシェ 曰く
「泣きたいときには、笑い飛ばすことにしている。」

2022年6月14日火曜日

題「パン」

枝下す許容範囲の狭まりて
夏点前社交辞令か戯言か
短夜や優しい嘘の裏表
花菖蒲雨音だけの待ち時間
紫陽花やインスタ映えの潮明寺

NHK短歌 題「パン」
選者 笹公人 ゲスト 後藤拓実 レギュラー カン・ハンナ 
司会 星野真里
新コーナー 短歌侍の武者修行 本髙克樹 矢花黎

冒頭の短歌
縄文展ワクワク体験コーナーの団栗パンの列まばらなり
笹公人

■グルメの画像「クロワッサン」から一首
カン・ハンナ
クロワッサンの皮すべらかに捕らえつつ片手でアイスコーヒーを飲む

後藤拓実
クロワッサンの皮すべらかに捕らえつつ床に降る雨に左手で傘

星野真里
クロワッサンの皮すべらかに捕らえつつ人差し指にできたささくれ

笹公人の元歌は
クロワッサンの皮すべらかに捕らえつついま来客のドアに急げり

■入選九句
泣きながらメロンが無いと言う吾子のパンに掘られたいくつもの穴
愛知県名古屋市 睦月雪花
メロンパンの甲羅を背負ったウミガメを噛むとき「イタイッ」と言ってくる姉
東京都新宿区 岡部颯馬
この屑は五秒前まで偉そうにパン・ド・カンパーニュと呼ばれてたっけ
東京都新宿区 手塚マキ
淡き茶に焦げ茶と黒を置きながらフランスパンの岩肌を描く
東京都豊島区 草波ことり
バゲットを抱えた私が映り込むショーウィンドーは欧州の街
神奈川県川崎市 三浦直子
焼きそばもカレーもジャムも包み込む懐深きパンになりたい
神奈川県横浜市 檜澤さくら
庭先にパンをついばむスズメたち時々仲間のくちばしついばむ
千葉県船橋市 大武正子
まったりとパンをちぎって鯉にやるもうすぐ売られてしまうこの家
岩手県盛岡市 小倉るい
力尽き辞めてくひとのロッカーの奥の食べかけのメロンパン 
北海道札幌市 柄谷月子

■選者の話 歌人のグルメ
砂糖パンほんとおいしいと川のほとり草の上こゑを揃へて言ひき
小池光

■短歌ボナペティ
後輩と鶏レバーペースト分け合ってバゲット2切れ夜も深まる
カン・ハンナ
卓上のスライスされたバゲットの皮もやんわりデンくん笑えば
星野真里
バゲットをちぎりにちぎって後輩のホストのタメ口咎(とが)めずにいる
笹 公人

■短歌武者修行! 
指導 カン・ハンナ 短歌侍 本髙克樹 矢花黎

「ポイントは具体的な描写をする」と、カン・ハンナ

板橋の空と地面にのびのびと手足広げる締め殺しの木
本髙克樹

2022年6月13日月曜日

兼題「南風(みなみ)」

邪魔されまいと願う自由や夏の雲
沸々とチャンスイメージソーダ水
夏の女(ひと)華麗と枯痩(こそう)混交せり
夏の雨山に向かって独り言
夏空へ無言でクラブ振り続け

NHK俳句 兼題「南風」
選者 井上弘美 ゲスト マツモトクラブ 司会 武井壮

冒頭俳句
南風や渚に軋む水牛車   井上弘美

■俳句ナビ 風の名前 南風(みなみ)
春 鰆東風(さわらごち) 東風の一つ
夏 黄雀風(こうじゃくふう) 陰暦五月に吹く南東風
秋 雁渡し(かりわたし) 雁が渡って来る九、十月頃に吹く北風
冬 虎落笛(もがりぶえ) 冬の激しい風が竹垣や柵などに吹きつけて発する笛のような音

みなみ風百貨店前ひやし風   マツモトクラブ
添削
みなみ吹くデパート前は少し冷え

川底の石丸々と山椒魚   武井壮
(言い換え不能の言葉に出会うまで推敲)

■入選九句 兼題「南風」
白南風(しろはえ)や牛車(ぎっしゃ)で渡る珊瑚海(さんごかい)   澤聖紫
(白南風 梅雨あけに吹く南風)
灯台は大き日時計南風吹く   荒木信夫
南風吹くローカル線は海の色   山田由美子
海鳥の両翼に南風(はえ)惜しみなく   真砂光子
フェニキアの舟の封緘(ふうかん)南風   古関聡
南吹く丸太造りの小学校   坂本昭子
泥染めの糸の波うつ大南風(おおみなみ)   内山真理子
荒南風(あらはえ)離島を巡る医療船   田中由紀子
南風吹く山羊のチーズと濃きワイン   佐藤秀酔

■俳句ナビ 添削コーナー
ナビゲーションポイント
風は吹いているだけで良い(関係づけなくて良い)

月桃の葉をさわさわと撫でる南風
添削
月桃の葉擦れさわさわ南風

荒南風に負けぬ競り声暁(あけ)の市
添削
暁(あかつき)の一の競り声南風

南風に誰か奏づる手風琴
添削
南吹く遠く誰かの手風琴

金管のきれいな音色南風
添削
金管の音色きらめく南風

2022年6月12日日曜日

Twitterより








 

墓じまいと兼題「メロン」

短夜や絵空事にも好奇の眼
夏空や重荷背負いてうずくまり
心なき流す涙よ夕立かな
夏怒涛仕掛けられたる陥穽(かんせい)よ
夏の夕さざ波染まり泡立ちて

ギュッと!四国 より
■墓じまい 
墓を撤去して移動させること。改葬とも言う。
「お墓ディレクター」という肩書のある人が存在する。
墓じまいのプロ。
移設前⇒撤去⇒設置⇒移設後 お墓の引っ越しをする。
永代供養 お寺などに持っていく。
新しい墓地への新設&移設
墓じまいのポイント
親族・墓の関係者の合意を取る。
墓(お骨)の移動先を決めておく。
引っ越し先として自宅やお墓お寺以外のところを選べない。
行政への申請が必要 それが「改葬許可申請書」
改葬の場所、死亡者の氏名、本籍、住所、死亡年月日が必要。
改葬業者は供養、骨壺回収、依頼者やお寺に渡す。
墓石の磨き直しもやってもらえる。

お墓じまいとは?費用や流れと3つのトラブル対策
https://www.hasegawa.jp/blogs/ohaka/ohakajimai-meaning#:~:text=お墓じまいとは、墓石を撤去し、墓所,られることがほとんどです。

■俳句道場
兼題「メロン」

ギュッと!特選
スプンにて掬(すく)うメロンの上澄みを   平良嘉列乙

秀作
麗しき皿にメロンの切り目あり   クララの杖
ずぶずぶとメロンへ沈む銀の匙(さじ)   濃厚エッグタルト
めろんめろんいたいはどこにいくんだろう   大史華家
種取らぬ程度の愛のメロンかな   世子
モルヒネを投与せし夜メロン切る   ナサケモノ

秀作への道
メロンじゅるじゅるなめるよう食べる孫   気楽老後
添削
子はメロンじゅるじゅるなめるように食う
児はメロンじゅるじゅるなめるように吸う

孫エプロン濡らしてニッコリメロンの香   松山のオジサン
添削
よだれかけ濡らしにっこりメロンの香
ベビースタイ濡らしにっこりメロンの香

参照
https://www.nhk.jp/p/gyuttoshikoku/ts/7MXVZZ52K3/blog/bl/pKyjJXApJB/bp/pOXBalKEJv/

2022年6月11日土曜日

最後の一個で一句

見て見てと一万本の花菖蒲
ついり雲口を開けばまた文句
梅雨寒し病んでいるのか?気まぐれか?
強風雨たわわな枇杷のいじらしさ
六月の風と語らう海を背に

プレバト纏め 2022年6月9日
最後の一個で一句

永世名人富美男のお手本
梅沢富美男
言の葉や追えば消えゆく夏の蝶
添削(蝶の描写としてはありがちでゆるい。
   上五で切ると中七が季語で描写できる。)
言の葉や追えば夏蝶風に消ゆ
言の葉や追えば揚羽蝶は風に
言の葉や追えば黒揚羽は風に

特待生昇格試験
千賀健永
雷声や絶島のロンサムジョージ
(「声」の一字で絶滅する生物の叫びが
「絶」に絶滅・拒絶されたイメージが表現できている。)

立川志らく
清貧の菓子屋青簾に忌中
(まるで短編小説。前半で小さなストーリーがある。
「青」と「忌中」の白と黒が色彩的に鮮やかに表現。)

1位 高橋克実
梅雨夕焼タイムセールへ駆ける父
(季語を主役にする配慮のある語順である。
 梅雨夕焼が夏の季語。)

2位 平井理央
鼻に汗最後のグミを舐める吾子
添削(季語「汗」を主役にする。)
子の鼻の汗最後のグミを舐め

3位 藤真利子
老ひて濡れ傘杖に苺買ふ
添削(濡れ傘を杖にするなら「老い」は想像できる。)
苺買ふ母よ濡れ傘杖として

4位 小籔千豊
前の人頼む!頼むな!ラス苺
添削(字面では情景が解らない。
   絶叫ではなく淡々と場面の描写を…。)
苺ケーキ残り一つの列にゐる

次回のお題は「クーポン」

2022年6月10日金曜日

名言と宝厳寺

板谷波山へ
しもだての色の異なる観音様(無季句)
遺族へと鎮魂込めた観音様(無季句)
鳩杖や老をねぎらいそれぞれに(無季句)
葡萄に込めたる波山の願い
煌めかん牡丹を守る葆光釉(ほこうゆう)

■ロッチと子羊 より
今日のお役立ち哲学

ヘーゲル 曰く
「人はなぜ働くのか?
 それは生きるためだけにあらず
 ひと角の人物になるためである。」

荘子 曰く
「万物斉同
 すべてのものは一つである」

■夏井いつき俳句チャンネル より
【久しぶりの外ロケ】宝厳寺にやって来ました!

宝厳寺(ほうごんじ)に通じる坂が上人坂。
8月に本堂と庫裏が全焼してしまう事故がありました。
その時に、境内にある二本の銀杏の木が
火を防いでくれて山門だけが焼けずに済んだそうです。
子規の句碑があります。
「色里や十歩はなれて秋の風   正岡子規」
色里とは遊郭のこと。
上人坂には遊郭が並んでいたそうです。
上人坂のどん尻が宝厳寺。
宝厳寺は時宗の一遍上人が生まれたお寺だと言われています。

2022年6月9日木曜日

言葉にできない、そんな夜。

葆光釉(ほこうゆう)白細やかに煌めかん(無季句)
青嵐閾値(いきいち)あげてにんまりと
暑き日の痛みの修飾メカニズム
夏の空響き合う波ノクターン 
風の香やジャポネズリーは今を生く 

言葉にできない、そんな夜。 より

なんでこんな話合わないのに、
集まってんだろうね私たち?
会いたいって気持ちが、一緒だからだね。   綿矢りさ

何言ってるか正直分からないけど、
勧誘してこないだけマシと思おう   綿矢りさ

繰り返しに含まれた歓び
さようなら時間の速度は紙一重ながら
とても早くなにも掴めないまま   崎山蒼志「ただ今と言えば」より

ノーベル文学賞受賞ロマン・ローラン(1866-1944)
ジャン・クリフトフ 豊島与志雄訳 より
(昔からの友達と価値観が変わってしまったと感じたときの気持ち)
結婚した友はいかにつとめても、
もはや昔どおりの友ではない。
男の魂にはもうかなわず
女の魂が交っている。

一年の折り返しだとか
一生の折り返しだとか
人は時々、口にするけど
折り返して戻るつもりはないよ
まっすぐいくよ to you   小沢一敬

さようなら。
もうお目にかかりません。
でもすこしだけ
誰かのものになれてうれしかった。   江國香織「ふりむく」

君と僕の人生という道が
もう二度と交わらない事をお喜び申し上げます。
今教会のドアを足で開けて君の手を強く握って
走り出す勇気なんてものは無いよ
Back number「そのドレスちょっと待った」

想い出は何故にこうも綺麗なのか。
あんなに大変だったのにね。
想像する。君のバージンロードは、
んなわけない花ばかり咲く。   ヒャダイン

2022年6月8日水曜日

富士の雪解と家藤正人氏の選句

万緑や詫び寂び極む光明寺
投資家の辛抱続く夏の月
くされ潮暗号資産日々降下
コインベースに試練の予兆くだり
社会毒不安煽られ雨蛙

■一分季語ウンチク 「富士の雪解(ゆきげ)」

単純に「雪解」というと春の季語になってきますが
この「富士の雪解」と言う季語は夏の季語です。
それも仲夏、夏の中頃の季語になるわけです。
そこら辺の雪は春に解けるのですが
富士は日本一の山、すごく高いので
雪も中々解けないのです。
仲夏の頃になってようやく訪れる「富士の雪解」。
静岡県側から見るか、山梨県側から見るかでも
印象が違ってくると歳時記には解説があります。
富士山の山麓一帯が緑に満ちてくる
新緑の頃になってようやくという
そのコントラストも綺麗ですね。
静岡県側から見るとなだらかな裾野があって
山梨県から見ると急峻なそそり立つ山の
雪が見えてくるようです。

■夏井いつき俳句チャンネル より
【正人のお礼】雑誌『俳句四季』で4月の名句を紹介させて頂きました

落椿みづにも暖(ゆる)くあるとろみ   シュリ
くづれかけのいうれいが椿をささへてをる   いかちゃん
折れ針を小瓶へ春の雨静か   仁和田永
山羊はめぇ人はをんをん啼(な)く朧   柊月子

乞食の小屋が向き合うて海辺の昼があたたかい   橋本無道
(家藤正人さんの大好きな句
 エメラルドの麦踏む只恍惚と恍惚と   橋本無道)
留学の話がおもんない花見   山本先生
まっしろな春へ伸ばすオウムガイの触手   いさな歌鈴(かりん)
青き踏めマスクを鳩として放て   夏井いつき

2022年6月7日火曜日

題「嬉しい」

夏の朝蕪の糠漬け香(こう)ゆたか
循環の社会を生きる夏の月
消えるもの生まれくるもの夏の波
輪廻は繰り返す緑陰を歩く
空隠す野山の茂り余力かな

NHK短歌
選者 栗木京子 レギュラー 元髙克樹 矢花黎 司会 小沢一敬
題「嬉しい」

冒頭の短歌
口笛に応へて走り出す犬のうれしさよ誰も独りの秋に
栗木京子

前回の復習侍
妹と自分を重ねた卒業式僕は家からリモート参加
矢花黎 添削
妹の卒業式を祝ってる僕はリモート参加しながら

今日のテーマ 嬉しい
■Lesson1
感情をストレートに表さない

悪い例(余白がない。読者に入っていく余地を残す。)
羨ましいいつでもパンダは人気者ギャグと違って飽きる事なし
小島よしお
今日のポイント 描写に思いを託す

良い例
昔から家族であったかのようにふたつの家族は笑い合いたり
三原由起子
(できれば重複する言葉は避けたほうが良い。ただ生きる場合もある。)

■Lesson2
視聴者のエピソードを短歌に
(人物を描写することで嬉しさを表現)
ポイント 嬉しいという言葉を使わない

人知れずしわを刻んだ両手から食卓に並ぶ母の温もり
矢花黎 添削
いつからか少しシワある両手から食卓に並ぶ母の温もり

電話越し言えない弱音察したか母は私の好物を置く
本髙克樹 添削
電話越し言えない弱音察したか母は並べる私の好物

玄関で出迎えてくれた母親のエプロンからは唐揚げのにおい
小沢一敬 添削
玄関で(出)迎えてくれた母親のエプロンからは唐揚げのにおい

■入選六首 テーマ 嬉しい
悦びに帽子を投げる人もいて空の片隅向日葵の咲く
香川県高松市 樋口淳一郎
鞄には九十二点のテストあり嬉しく道の石に躓く
大谷高等学校 大鄉倖人
嬉しさよ春の坂道高遠のそこ曲がってと助手席の君
長野県辰野町 井上武明
喜ぶの隣に男と書くならばさびしと読めり娘の結婚
山形県酒田市 齋藤要一 (嬉)
序の口の推しの勝ち星確かめるローカルニュースは小さな宴
宮城県山元町 杜野詩季
好きなものためらいながら言いあってビンゴが続く新しい友
アメリカメリーランド州 毛糸

■Lesson3 
出演者の(小沢一敬さん)のエピソードを短歌に
古着屋の奥に吊られた革ジャンがまだまだいけると僕に囁く
小沢一敬 

もう今は製造されぬ革ジャンを友に譲ったぶり古着屋で
本髙克樹 添削
もう今は製造されぬ革ジャンが古着屋で待つあの日の色で

青春の思い出残るジャンパーと再会果たす名古屋の店先
矢花黎 添削
十代で友に譲ったジャンパーと再会果たす名古屋の店先

■短歌対決!
見る度に写真に収めたレスポール右手に担ぎ家路に急ぐ
矢花黎 添削(「レスポール」とはエレキギター。バランスが悪い。)
見る度に撮った黄色のレスポール右手に担ぎ家路に急ぐ

15個の貯めたスタンプラーメンに換える予定があるカレンダー
本髙克樹 添削(切れるところを明確に。)
15個のスタンプ貯めてラーメンに換える予定があるカレンダー

友の声背中越しでも楽しそう席は遠いがお酒が進む
小沢一敬 添削
友の声弾んでいるよ背中越し席は遠いがお酒進む

レギュラー二人の反省点
写真じゃなくて動画で想像する。
音までの想像ができてなかった。
レギュラー二人の成長が速過ぎる…。素晴らしい!

2022年6月6日月曜日

兼題「蛍」

世界的コストプッシュインフレの夏
まさか玉葱デマンドプレインフレ
夏の風米リセッションするしない?
落雷や世界経済ブロック化
落雷や仮想通貨の動向は?

◆NHK俳句
水(み)漬(づ)きたる橋の瓦礫や初蛍   高柳克弘
選者 高柳克弘 ゲスト 篠原かをり 司会 武井壮

俳句と映像(動画を観ながら俳句を楽しむ)

■6月の題 蛍

草の葉を落つるより飛ぶ蛍かな   芭蕉
(予想外の展開を詠んだインパクトのある句)

人の目に見えぬ蛍もそこにいる   篠原かをり
(人の社会を詠んでいるようなと高柳克弘氏)

■入選九句 兼題「蛍」

蛍見に闇を食われにゆくところ   優木ごまヲ
叡山(えいざん)の闇のみだれや螢沢   中村良一
ほうたるや友は今日から恋敵   鈴木正芳
蛍狩うちはにこつりこつりかな   鶴巻冬野
腕を引く力蛍を見つけた子   二重格子(にじゅうこうし)
跳び箱のすき間にほたる入りけり   木下荘従(そうじゅう)
明日の夜は一泊蛍つきホテル   杉浦正恵
ほうたるや譲りあひたる石の橋   野地垂木(のじたるき)
曲線と点の造形蛍の夜   大谷博光

■お題の動画で一句

タイムラプスで撮った動画をご紹介下さいました。
蛍きて闇夜に情の生まれけり   武井壮
蛍火の軌跡に太き細きかな   高柳克弘

2022年6月5日日曜日

米憲法と短歌と名言

紅の花今も光を求めをり
紅の花捨てられてなほ燃え上がり
Spam来る因果応報夏の潮
群をなす蠅も失恋致しをり
今日も今日とて言葉の貯畜指折らん

■❝アメリカ合衆国憲法 修正第2条
規律ある民兵団は
自由な国家の安全にとって必要であるから
国民が武器を保有し携行する権利は侵してはならない❞
(この憲法がアメリカを分断しているのですね。
最近は解釈でどうにかなるのではないか?
との見解も出てきているようです。)

■短歌
きつね火に王子田ばたのよしあしをしらんとここへこんりじかな
(昔の人は月の出ない夜も楽しいでいたのですね…。)

■名言
デール・カーネギー 曰く
「笑顔は一ドルの元手もいらず
 百万の価値を生み出す。」

ジェームズ.A.ガーフィールド 曰く
「誰かが覆さない限り、世の中のものは覆らない。」

ハンス・セリエ 曰く
「ストレスは、
 『生活のスパイス』と考えなさい。」

2022年6月4日土曜日

突然の雨で一句

夏柳自然そのままあるがまま
不自然がいつの間にやら夏の草
アサギマダラ続々飛来鷲敷へと
人生は今の連続夏の雲
人生は有限短夜(みじかよ)を遊ぶ

プレバト纏め 2022年6月2日
突然の雨で一句

永世名人富美男のお手本
梅沢富美男
まず眼鏡次に手のひらすぐ夕立
添削(説明がクドい。
   「まず」「次に」「すぐ」これだけの音数が必要か?
   これだけの音数があると臨場感を増やすことができる。
   俳句は17音!ちょっとした差に命を懸ける。)
まず眼鏡おでこ手の平あら夕立

永世名人への道
村上健志
夕立や楽譜にカンマ書き入れる
(季語の力を信じている。
 カンマの息付ぎと詠嘆が響き合っている。
 「楽譜・カンマ・書き」の「か」音で韻律を作った。)

特待生昇級試験
北山宏光
浮葉の雫止めるシャッターボタン
添削(「止める」が陳腐な発想。
   語順はシャッターボタンから始めるべき。
     「止める」を映像化の言葉
   「ふくらみ来」が俳句の時間の止め方。)
シャッターボタン浮葉の雫ふくらみ来(く)

1位 新妻聖子
夕立にすれ違いしか同級生
アドバイス(リアリティーのある発想。
      語順をかえると余韻が作れる。)
級友か夕立にすれ違いしは

2位 田中要次
過雨あがり歩道橋より虹の端(はし)
添削(過雨とは通り雨のこと。語順が悪い。
   切れは有効なアイテム
   歩道橋の映像を最後に見せて季語で遠近感をだす。)
虹の端(は)や過雨あがりたる歩道橋

3位 大園玲
夏服の肩擦れ合う傘底に
添削(「擦れ合う」にマイナスイメージ。
   「相合傘」と書かないと伝わらない。)
夏服の肩のふれ合う相合傘

4位 山﨑ケイ
相合いに照れしまう傘梅雨はじまる
添削(季語「走り梅雨」梅雨に先立って雨が降り続く。)
走り梅雨相合い傘はまだ早い

次回のお題は「最後の一個」

2022年6月3日金曜日

杉田玄白の俳句と明恵上人の短歌

終末を明るく語る夏の夜
雲の峰歳重ねても末期(まつご)の眼
夏の海森羅万象煌めかん
亡き人の声が聞こえる竹落葉
悔やんでも悔やみきれない朝まだき

◆杉田玄白の俳句
ながらへて今年も見たり山桜

◆明恵上人
■明恵上人(みょうえしょうにん)の短歌
むらさきの 雲のうえへにぞ みをやどす 風にみだるる 藤をしたてて
あかあかや あかあかあかや あかあかや あかあかあかや あかあかや月
夢の世の うつつなりせば いかがせむ さめゆくほどを 待てばこそあれ(新勅撰和歌集選)
参照 https://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%98%8E%E6%81%B5 

■明恵の歌への姿勢は、弟子に対する言葉によく表れています。
「和歌はよく詠まんなんどするからは、無下にまさなきなり。
 ただ、何となく読み散らして、心のまことにすきたるは、くるしくもなきなり」。
和歌はうまく詠もうとしなくていい、何となく、心の思うままに詠めばいいと。
明恵の和歌のうち、特徴的なものとして、次の歌が挙げられます。
「あかあかや あかあかあかや あかあかや あかあかあかや あかあかや月」

■栂尾(とがお)明恵上人の言葉
「我は後世たすからんと云(い)う者には非(あら)ず。
 ただ現世に先(ま)づあるべきようにあらんと云(い)う者なり」
意味
「私はあの世で救われたいなどと考えてはいない。
まずこの世であるべき姿で生きたいと考えているのだ。」

参照すべきURL
https://tankanokoto.com/2021/01/myoue.html

2022年6月2日木曜日

東洋美学と西洋:翻訳の問題

事もなげ博学多識涼気(りょうき)かな
巣立鳥本気の愛に育まれ
晩節を汚すことなど夏の風
四つん這い立てず転げて明易し
清滝をさまよう蛍追いかけて

日本美術史の近代とその外部(‘18) より
稲賀繁美先生 
ゲスト 渡辺俊夫先生
イースト・アングリア大学教授
ロンドン芸術大学名誉教授
「英米ジャポニスム研究の表と裏」著

ジェイムズ・マックニール・ホィスラー「ノクターン」に
刺激を受けて 西洋の波と日本の波が響き合っている
「月夜の波」を横山大観は描く。

濃淡の代表作は俵屋宗達の「蓮池水禽図(れんちすいきんず)」

デクパージュ(切り取る)⇩
アサンブラージュ(寄せ集め)⇩
モンタージュ(どう組み合わせるか)
アーサー・ウェズレー・ダウ「構図」の中で解いている。

ホィスラーが絵空事Esoragotoという言葉を流行らせた。

ジョサイヤ・コンドルは河鍋暁斎に師事し「暁英」の号を得る。
本多錦吉郎の著作「図解庭造伝」などを
参照し「真行草」などの概念で日本庭園を分析。

原田次郎は岡倉天心の影響を受けてその精神性を説いています。
竜安寺がどうして日本のシンボルになったのかということに関しては
山田奨治「禅という名の日本丸」弘文堂2005にも詳しい研究があります。

渡辺俊夫先生 曰く
日本庭園は和食とともに日本最大のジャポニスムであると思っています。
最初は美、そして宗教的精神性、現在は癒しとしての日本庭園である。
ディストピア化した都市環境の中で日本庭園は和式を提供している。

橋本関雪
https://ja.wikipedia.org/wiki/橋本関雪

豊子愷
https://ja.wikipedia.org/wiki/豊子愷

西洋の絵画に比べて東洋の絵画は
科学的な精神においては劣るかもしれないが
迫真の感を深くすることにおいて特異の地位を占めるものである。

2022年6月1日水曜日

ブルーベリー初収穫❣




 








今年初めて色づきました❣
美味しかった❣

小林凛君の俳句と名言

夏の月愛するために生かされて
生きるとは愛することと花潜(はなむぐり)
あの世は無独りは豊か髪洗う
野垂れ死に客死また良し夏の星
都草愛することに理由なし

■「ロシア兵のいないウクライナ!」
大学生になった“ランドセル俳人”が紡いだ言葉
https://nordot.app/901437827496378368?c=39546741839462401 より

上記を拝見した時、涙を止めることができませんでした。
よくぞ生きていてくれてありがとう…。

小林凛(本名 西村凛太郎)さんの俳句
冬蜘蛛(ぐも)が糸にからまる受難かな (俳号・小林凜・8歳)
天井に小蜘蛛一匹冬の旅 (7歳)
いじめられ行きたし行けぬ春の雨 (11歳)
柊(ひいらぎ)に刺した鰯(いわし)が吾を見つめ (12歳)
房もげば一粒落つる葡萄(ぶどう)かな (15歳)
紅雨(こうう)とは焼かれし虫の涙とも (12歳)
春の虫踏むなせっかく生きてきた (8歳)
武器捨てし露兵の涙春の泥 (20歳)
おお蟻(あり)よお前らの国いじめなし (11歳)
実ざくろの割れて魂解き放つ (10歳)
無花果(いちじく)を割るや歴史の広がりて (10歳)
蒲公英(たんぽぽ)や霜将軍にやられずに (8歳)
冬の薔薇(ばら)立ち向かうこと恐れずに (12歳)
空青く足もと黄色つづみぐさ (20歳)

戦争が廊下の奥に立つてゐた (1939年 渡辺白泉)

■名言
ラ・フォンテーヌ 曰く
「急いでもダメだ。
 大切なのは間に合うように始めることだ。」

グリルパルツァー 曰く
「自分の限界を知る者こそ、
 自由な者である。
 自分を自由だと妄想する者は、
 その妄想の奴隷である。」

スティーブン・R・コヴィー 曰く
「間違いを犯すことは一つの問題であるが、
 それを認めないのはもっと大きな問題である。」