2022年4月23日土曜日

美容院で一句

悲しくもないのに流す涙みる(無季句)
春の泥苦になる時間過ごしけり
春の草鉢で一気に萌えいずる
三枚に巧くおろせぬ桜鯛
桜鯛引き締まりたる身の硬さ

プレバト纏め 2022年4月21日
美容院で一句

永世名人富美男のお手本
梅沢富美男
髭あたる泡の甘やか目借り時
(そつがない。「髪あたる」は歴史的表現。)

永世名人への道
村上健志
春の色絵本の並ぶ美容院
添削(後半のフレーズが秀逸。
上五の季語「春の色」を確信をもって使っている。
映像として言葉のスケッチができている。)

特待生昇格試験
ミッツ・マングローブ
付け睫毛のやや剝がれたる春更けし
(時間軸がバラバラ。「春更けし」春深しの傍題。
 春もたけなわを過ぎていよいよ深まった様子。
 季語も過去形にしなくてはいけない。)
春更くや剥がれかけたる付け睫毛

1位 犬山紙子
菜の花を切って美容院に電話
(展開が軽やか。語っていない部分が想像できる。)

2位 大久保佳代子
春セーター息を潜めて白髪染め
添削(中七の安易な擬人化が良くない。)
白髪染めクロスの下の春セーター

3位 二階堂高嗣
初虹や隣で見てた夢の道
添削(後半のフレーズがダサい。)
美容師の夢を叶えて春の虹
美容師の夢を見守り春の虹

4位 藤本隆宏
けふ母に梳かし洗うは春の虹
添削(「髪洗う」は夏の季語だが下五の季語を立てれば使ってよい。)
けふ母の髪を洗はん春の虹

次回のお題は「ゴールデンウィーク」

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