2025年9月3日水曜日

あの本、読みました?塩田武士

頼られてあてにされても秋旱(ひでり)

悪気なく吐かれた言葉秋意かな

粋に着た白茶こしまき秋の夕

秋の風粋な芸者の白茶色

伝統を芸者受け継ぎ秋の夕

 

■あの本、読みました?文春砲に布告宣言!「踊りつかれて」社会派作家・塩田武士

週刊誌批判を描いた小説「踊りつかれて」直木賞候補作

「週刊文春」に連載されたもの

塩田武士 鈴木保奈美 山本倖千恵 林祐輔P

 

「踊りつかれて」の一文 塩田武士著/文藝春秋

よく聞け、匿名性で武装した卑怯者ども。

(中略)

SNSなんてなんてなくなればいいのにな。

えっ、ダメ?余計なこと言うなって?そうだよなぁ。

やっとおまえら権力者になれたもんな。

炎上させて誰かが何かを諦めたときに、

社会を変えてやったと実感できるもんな。

そうやって表面的な正義感で研いだナイフで、

悪意の魂でつくった毒で世直ししてるもんな。

(中略)

やっぱり俺は週刊誌とお前たちは赦せない。

だからやってやるよ。俺には俺のケジメのつけ方ってもんがあるんだよ。

(中略)

これから重罪認定した八十三人の氏名、年齢、住所、会社、学校、

判明した個人情報の全てを公開していく。

(中略)

明日にはお前たちの人生はめちゃくちゃになっている。

奥田美月や天童ショージのように。せめて今日を楽しめよ。あばよ。

 

「歪んだ波紋」塩田武士著/講談社文庫

新聞、テレビ、週刊誌、ネットメディア。リアルもフェイクも混じった情報に

囲まれている現代で、「誤報」を通じて社会の虚と実に迫る問題作

 

さぜ週刊文春に連載しようと思った?

2016年ぐらいから世の中から見られ方が変わってきていた。

週刊誌では中心的存在になっていた。

2023年に遂に週刊文春から原稿依頼がやってきた。

 

週刊文春で連載するため担当編集者に仕掛けた作戦

週刊文春に信頼感

こだわった公判シーン

 

「踊りつかれて」の一文 塩田武士著/文藝春秋

SNSが定着して十年が経ち、もう当たり前のツールになっていると

多くの人が思っています。

しかし、情報が一部のマスメディアから解放されたことの反動は、

想像より遥かに激しく、容易に収まらないものだと分かりました。

冷静に考えれば、現状は「個人で発信できるようになった」だけなのです。

「醜い言葉の刃で誰かを追い詰めること」

「感情に任せて私刑を誘発すること」

「嘘の情報をタレ流すこと」「正確さよりも面白さを優先すること」が、

いつ認められるようになったのでしょうか?

(中略)

「匿名性」は悪意の免罪符ではありません。

人間の成熟度をシビアに測る物差しです。

 

フィクションだから書ける SNS社会の問題点

フィクションの存在意義がここにある 社会は小説の存在意義

 

「踊りつかれて」の一文 塩田武士著/文藝春秋

「声」のレコーディングの前、美月が緊張で震えていたんですよ。

一発撮りは彼女が言い出したことだし、伊豆のスタジオにみんなが

集まってるから、そりゃ重圧を感じますよ。

その場は私を入れて三人しかいなかったんですが、政やんが

ピアニストみたいな手で美月の両手をそっと包んで

「何があっても最後まで付き合うから」って言ったんです。

ちょっとキザでしょ?何言ってんだって。

でも、妙に神々しい雰囲気が漂ってたんですよ。

それから美月の顔つきが変わって、あの名曲が誕生したんです。

 

昔 漫才師だった… 塩田

「おっさんばかり」で まさかの主人公変更

 

80年代と現在が見事に交錯 事実の軽視

 

「盤上のアルファ」塩田武士著/講談社文庫

 

プロ騎士になるには三段リーグ戦の上位2名だけが四段に昇段=プロ棋士となれる。

26歳までに四段位上がれなければ、原則退会。(*特別制度あり)

26歳の騎士との実話がベース

これで第5回小説現代長編新人賞受賞

退職願を胸に編集局長の部屋へ

小説現代長編新人賞 受賞の記事を自分で書け…

神戸新聞のセンスに乾杯!

 

「盤上のアルファ」の一文 塩田武士著/講談社文庫

「いらっしゃい、秋葉さん」静からほのかにゆずの香がする

温かいおしぼりを受け取った。決して大きくはない切れ長な目が、

親しげに笑い掛ける。落ち着いた藤色の着物に気分が和む。

(中略)

「また、タイトル戦?」静は客の話をよく覚えている。

それはこの商売において必須かもしれないが、彼女の場合は

固有名詞まで完璧に記憶している。会話のセンスもある。

 

作品に登場する女性は理想の女性のはずが…

女性の好みは変化することを知った。静が以前は理想だったが今は怖い…。

 

読み聞かせは「松本清張」だった

 

「テロリストのパラソル」藤原伊織著/角川文庫

主人公のバーテンダーが、爆弾テロ事件の真相に迫る。

史上唯一の直木賞&江戸川乱歩ダブル受賞作。

 

石田衣良

広告制作会社勤務を経て、1997年「池袋ウエストゲートパーク」作家デビュー。

2003年「4TEENフォーティーン」で直木賞受賞。

石田衣良氏に退職時の印象を聞くと「空が青かったね」と答えられたとか…。

塩田武士氏も神戸新聞を辞めた時、空を見上げると真っ青だったとか…。

 

「罪の声」塩田武士著/講談社文庫

担当編集者から「まだ書くな」と言われた。

事件を追う新聞記者の心情を書くために…。

新聞からテレビへ メディアの主役交代

 

二児同時誘拐事件から始まる「存在のすべてを」

警視庁の管轄区域は東京都内

リアル感を生み出すため地図で街を歩く

アート&音楽も!社会派+エンタメ小説

♪「あこがれ/愛」ジョージ・ウィンストン

♪「踊りつかれて」アンドレ・ギャニオン

♪「ボーイズ・オン・ザ・ラン」馬場俊英

小説ごとにテーマ曲のアルバムを作成しているとか…

プレイリストを公開してくださいと保奈美さま!

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