2025年9月25日木曜日

老いを詠む&「小鳥来る」&「鰯雲」&恋川春町&ルーシー・リー&小林達雄&「葡萄酒醸す」

秋の夢自己満足の趣味の壁

秋の夜や小豆と芋と栗が攣る

半端ない攣る痛み来し月渡る

星月夜どこにも敵はおりませぬ(ダニーさんのちゃぶだい)

長き夜敵こしらえていがみ合い

 

■「老い」を詠む

江戸狂歌

横井也有(やゆう)

皴はよるほくろはできる背はかがむあたまははげる毛は白うなる

くどくなる気短になる愚痴になる思いつく事みな古うなる

 

シルバー川柳

ディサービス「お迎えです」はやめてくれ

年重ねくしゃみするのも命がけ

うまかった何を食べたか忘れたが

 

■ギュッと!四国 

家藤正人の俳句道場 兼題「小鳥来る」秋の季語

 

本能というナビ搭載し小鳥来る   ボタニカル

夜明け前めざめの友の小鳥来る   吾朗

佳作 小鳥来る我子は二児のパパとなる   友健

秀作 島ひとつ買ひたきものぞ小鳥来る   ふにふにヤンマー

佳作 小鳥来る自転車漕いで風感じ   蘇我のあすか

秀作 好古像の勇ましき背(せな)小鳥来る   東田一鮎

小鳥来る庭にチラホラ何羽かな   松野のマル

秀作 小鳥居る小枝を超へ()て小鳥来る   修平

小鳥来る句会の朝や友勤務   小山浩

添削 小鳥来る友は忙しき句会の日

佳作 バター塗るカリリカリリと小鳥来る   梨山碧

小鳥来るボンネットのしみ我慢する   小原みどり

曇天の空車の車列小鳥来る   澤木悠

 

秀作への道

重複したことばを外してみよう

病院の窓に来たる小鳥来る   平本文

添削

病院の窓に忙しき小鳥来る

病院の窓に術後の小鳥来る

 

ギュッと特選

小鳥来るなんて明るい孤独だらう   江口朔太郎

選句のポイント

明暗のバランス

 

次回の兼題「新蕎麦」

11月の兼題「亥の子(いのこ)

 

■夏井いつきのおウチde俳句

一分季語ウンチク「 鰯雲」

 

秋の空に見られる代表的な美しい雲の群れのひとつですね

気象用語でいうと「鰯雲」のことは「巻積雲」というようですね

ポッポッポッポッと白い雲たちが無数にこう雲に散らばっていて

それが薄く広く何処までも連なっていると

そんな状態になっています

「鰯雲」という言い方なのですが他にも「鱗(うろこ)雲」と言ったり

「鯖(さば)雲」という言い方もあったりします

これも地域によってどの言い方が一番共感が得られる

通りがいいかっていうのは個人差があるかもしれないですね

私日本全国色んな学校にも行って子どもたちと雲を見ながら

俳句のことを話したりなんてこともあるんですけれども

割と最近の子たちと話していると「鰯雲」だと

通じないことも増えてきたかなという個人的な実感があります

鰯をあまり食べなくなったのか あるいは 鰮達が群れてやってきてる

ところを見なくなったのか それよりかは「鰯雲」と言った方が

今の世代にはちょっと通じが良かったりするのかもしれませんね

 

■べらぼう~蔦重永華乃夢噺~㊱鸚鵡(おうむ)のけりは鴨

恋川春町

我もまた 身はなきものと おもひしが 今はの際は さびしかり鳬(けり)

 

■日曜美術館 アートシーン より

ルーシー・リーの言葉

新しい作品は新たな出発私はいつも生徒です

 

■考古学者 小林達雄氏 曰く

「文化への投資を抑制し、さらに経済一辺倒を加速させて、良しとする。

そこには文化に対する哲学がひとかけらもない」

「これは徳島、ひいては日本における文化の行方、

あるいは地域の誇りやアイデンティティーにかかわる重大な問題である」

 

■夏井いつきのおウチde俳句

一分季語ウンチク「葡萄酒醸す」

 

葡萄酒とはワインのこと そのワインを造るという季語になるんですね

この葡萄酒 ワインというもの自体は世界中で紀元前7,000年ぐらいからは

作られていたという記録があるようです

日本にワインというものが入ってきたのは16世紀頃

ザビエルによってもたらされたというのが

歴史の中に記録されているようです

字際に日本で葡萄酒というものが製品化されていった

本格的に造られて流通し始めていったのは

明治時代に入ってからのことだそうです そう考えると 

比較的歴史の浅い季語と言えるのかもしれないですね

最近では日本中でいろんなワインが造られています

いろいろ飲み比べてみたいものです 

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