2023年2月26日日曜日

夏井いつきのよみ旅❣in鳥取(後編)&白魚飯&春淡し

答えなき問いと向き合う春の霜
春の雲なんでやねんとええやんか
朧夜や人の仕事の終わりあり
愛包むバーンスタイン春の星
春の月祭りを神がやるでなし

■夏井いつきのよみ旅!in鳥取(後編)
テーマ ハッピーニュース・バッドニュース

起き抜けのポストの下や夜兎(やと)の跡   山本焼子

盂蘭盆(うらぼん)四千人の傘の華   陸谷ヒロ子
(盂蘭盆は秋の季語)(鳥取しゃんしゃん祭 鳥取最大級の祭り)
添削 「に」を「や」か「の」にすれば良かった。勿体ない。
(傘踊り 2014年同時に1688人が踊りギネス認定)

瞬刻(しゅんこく)の砂丘写す手は悴(かじか)み   小椋宣洋

未来が見えてしまった瞬間がもっと怖い   ROLAND

冬の星相撲で掴むぞ大金星   鳴海旭十

ぶつかりで転んで起きて雪だるま   松田天

冬たのもし突き出す五杯目の丼   夏井いつき

漁火の先の祖国や宵涼み   チェブラコワ・イリーナ

一周忌ふるーと響く冬の虹   アゾースキー
(大好物のとうふちくわを広めるため2006年から演奏)

■一分季語ウンチク 白魚飯(しらうおめし)
「白魚」が春の季語になるのですが
歳時記 特に大きい歳時記を見ると
別の項目として「白魚飯」が
単独で項目がたっています。
本家となる「白魚」の方を見ると
「白魚」という魚 「白魚」を捕まえる「白魚漁」などが
季語として傍題として載っています。
その獲った「白魚」の食べ方まで
わざわざ季語にたっているところに
人々の食への愛着というものでしょうか
それを季語として扱おうという食欲の業が見えてきます。
「白魚飯」と言うのは炊きあがった味付けご飯に
生の「白魚」を乗せた料理だそうです。
段々ご飯の熱によってゆっくり蒸れて
その「白魚」がちょっと白く濁り始めてきます。
旨そうですね。

え~っ!これだけはご勘弁。絶対に食べたくありません。

■一分季語ウンチク 春淡し
「春淡し」という季語のニュアンス
難しいな、面白いな、と
歳時記をめくりながら見ていました。
「春淡し」というのはあくまで傍題になっていまして
メインとして据えられている季語は
「早春」となっています。
何故この「早春」のことを「春淡」と言うのか
あくまで感覚的なことになりますが
徐々に春らしい兆しというのでしょうか
いろんな草が萌え出てきたり少し大気の中に
光の分量が増えてきたりとそういった感覚を
「淡し」と言っているのかなと推測いたします。
かなり似た季語として「春浅し」という言い方もあります。
これはまた別の項目としてたっています。
「春浅し」の方がまだちょっと寒さの実感が
残っているというそんな使い分けになってくるでしょうか。

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