2021年11月16日火曜日

兼題「木の葉髪」

唐突に祖谷山系に冬が来た
冬色に染まる祖谷にてすする蕎麦
コロナ禍にドローンで観る冬の色
冬陽射し背に受け紙へ模造筆
青き空父母がいた日の木守柿(きもりがき)

NHK俳句 兼題「木の葉髪」
選者 阪西敦子 ゲスト IKKO 司会 岸本葉子

冒頭の俳句
本閉ぢて降りたる人の木の葉髪   阪西敦子

テーマ「季題あるがまま」
今回は「木の葉髪」
木の葉髪とは木の葉のような落ちる髪のこと。

木の葉髪には二つの捉え方があります。

うつくしき言葉のひとつ木の葉髪   野澤節子
抜け毛を美しい言葉に変えた表現。

木の葉髪いそぎて捨つる誰か来る   山口波津女
「木の葉髪」を物として捉えることもある。

気を付けることはまずはこの季節の抜け毛のことを
こう表現するのだということに興味を持って
眺めていると表現に広がりが出てくる。

今週のお気に入り
図書室のひかり埃や木の葉髪   冨森笙子
音もせず離れてゆくよ木の葉髪   川角由美子
母一人帰る背中や木の葉髪   加藤悦子

地に触るるまでのかがよひ木の葉髪   阪西敦子
(「かがよひ」とは輝きのこと)

阪西敦子さん 曰く 「俳句は、日常の感覚を大切にしたい。」

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