冬夕焼不安定なる空間よ
冬の森虹を織る人ぎぢぎぢと
冬草やDNAは受け継がれ
粗探し楽しいですか?声冴ゆる
批判してマウントとりて北颪
NHK短歌 題「時間」
選者 田村元 ゲスト 松陰寺太勇 司会 星野真里
冒頭句
パソコンとわれと一日(ひとひ)を向き合ひてわれのみが礼をして帰りゆく
田村 元
入選九句 お気に入り
髪の毛は時間の可視化ちりとりに僕と誰かの日々がからまる
東京都江戸川区 石川真琴
若き日は流しっぱなしにせし時間今は小皿に受けて味わう
大阪府池田市 宮脇典子
魚焼きグリルは9の点滅中ちゃちゃっと一品作るとするか
香川県高松市 二宮史佳
黄ばみたる「全国赤ちゃんコンクール」の賞状にわが名黒々とあり
宮崎県国富町 佐藤公子
熱血!短歌ノック!
十三時間分の私を語る間に夫は飲むように牛丼を食む
星野真里 添削
十三時間分の私を聞きながら夫は飲むように牛丼を食む
大きさを恐れるほどの月が出て母に会えない時間が満ちる
カン・ハンナ(添削)
夕空に恐いくらいの月が出て母に会えない時間が満ちる
松陰寺太勇さんからの題「息」
悪くない きれいに俺を捨ててゆく息がイぺーを揺らすのならば
星野真里(添削)
悪くない 俺を見切って捨ててゆく息がイぺーを揺らすのならば
息を吸う息を吐くのを繰り返しそれでもたまに虹を見つける
カン・ハンナ(添削)
息を吸い吐くことをただ繰り返しそれでもたまに虹を見つける
選者の話 「歌人、この一軒」
寺山修司が40代の頃、足しげく通ったという
渋谷の台湾料理店「麗郷」を紹介くださいました。
暗室に閉じ込められしままついに現像されることのなき蝶
寺山修司
短歌 あなたならどうする
腸詰のうすくれなゐを愛でながら□□
腸詰のうすくれなゐを愛でながら他国で他国の味を楽しむ
カン・ハンナ
腸詰のうすくれなゐを愛でながら一口でいくいや二口でいく
松陰寺太勇
腸詰のうすくれなゐを愛でながら色づく気配のない君の頬
星野真里
(元歌)
腸詰のうすくれなゐを愛でながら友と語れり時を戻して
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