紫陽花よ 心の如く 七変化
鉄砲百合の 固いつぼみや 背を伸ばし
散歩する 向夏の陽射し じりじりと
新のつく 野菜の旨き 走り梅雨
プレバト纏め 2019年6月6日
梅雨の物干ハンガーで一句
特待生昇格試験
岩永徹也
梅雨寒や ジャズレコードの 傷拾う
(触角と聴覚を巧みに表現した句
「寒」と「傷」がわずかに響き合っている)
立川志らく
洗濯機の 中に住みつく 梅雨空
⇓(破調の句 語順が間違っている 「か」の押さえが大事)
洗濯機の 中に梅雨空 住みつくか
1位 中川翔子
梅雨の音 猫が眺める 洗濯機
(「梅雨音の」では違和感が残る 「梅雨の音」と
することで、いろんな梅雨のイメージが聞こえてくる)
2位 パックン
五月闇 干して三日の 生乾き
⇓(五月闇は陰暦の五月、梅雨の頃の本来は夜の暗さ、
昼間の厚い雲に覆われた暗さを表現
五月闇を梅雨曇りや梅雨寒に変更することもできる)
梅雨曇り 干して三日の 生乾き
梅雨寒や 干して三日の 生乾き
3位 渡部正行
ツバメ達 物干竿に 雨やどり
⇓(安易な擬人化を映像を
個人的には「燕」を「つばくらめ」と詠んだ欲しかったです)
干し竿に 雨の燕の ひと並び
4位 姿月あさと
吊るす場所 考え始める 走り梅雨
⇓(説明ではなく描写)
干す場所を あれやこれやと 走り梅雨
5位 水上颯
梅雨音の 調和数列 服眠る
⇓(調和数列とは分数の分母の差が等間隔の数列の事
比喩と擬人化を十七音に盛り込むと損をする
比喩で一句 擬人化で一句に分けると丁度いい塩梅の分量
私はこの句は素晴らしいと思いました)
雨音は 調和数列 梅雨の朝
次回のお題は「梅雨の花屋さん」
夏井いつき先生は才能なしの5位にされていましたが
私は水上颯さんの俳句に魅力を感じました。
岩永徹也さんとパックンの俳句には及ばないものの
幼い俳句よりよっぽど良いように思いました。
幼稚性はいかがなものかと…。
多くの日本人は幼稚性を好みますが、
私はどうも好きになれません。
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