2019年6月8日土曜日

梅雨の物干ハンガーで一句

夏の寺 真空妙有 ここにあり
紫陽花よ 心の如く 七変化
鉄砲百合の 固いつぼみや 背を伸ばし
散歩する 向夏の陽射し じりじりと
新のつく 野菜の旨き 走り梅雨

プレバト纏め 201966

梅雨の物干ハンガーで一句

特待生昇格試験
岩永徹也
梅雨寒や ジャズレコードの 傷拾う
(触角と聴覚を巧みに表現した句
「寒」と「傷」がわずかに響き合っている)

立川志らく
洗濯機の 中に住みつく 梅雨空
(破調の句 語順が間違っている 「か」の押さえが大事)
洗濯機の 中に梅雨空 住みつく

1位 中川翔子
梅雨の音 猫が眺める 洗濯機
(「梅雨音の」では違和感が残る 「梅雨の音」と
することで、いろんな梅雨のイメージが聞こえてくる)

2位 パックン
五月闇 干して三日の 生乾き
(五月闇は陰暦の五月、梅雨の頃の本来は夜の暗さ、
昼間の厚い雲に覆われた暗さを表現
五月闇を梅雨曇りや梅雨寒に変更することもできる)
梅雨曇り 干して三日の 生乾き
梅雨寒や 干して三日の 生乾き

3位 渡部正行
ツバメ達 物干竿に 雨やどり
(安易な擬人化を映像を 
個人的には「燕」を「つばくらめ」と詠んだ欲しかったです)
干し竿に 雨の燕の ひと並び

4位 姿月あさと
吊るす場所 考え始める 走り梅雨
(説明ではなく描写)
干す場所を あれやこれやと 走り梅雨

5位 水上颯
梅雨音の 調和数列 服眠る
(調和数列とは分数の分母の差が等間隔の数列の事
 比喩と擬人化を十七音に盛り込むと損をする
 比喩で一句 擬人化で一句に分けると丁度いい塩梅の分量
 私はこの句は素晴らしいと思いました)
雨音は 調和数列 梅雨の朝 

次回のお題は「梅雨の花屋さん」

夏井いつき先生は才能なしの5位にされていましたが
私は水上颯さんの俳句に魅力を感じました。
岩永徹也さんとパックンの俳句には及ばないものの
幼い俳句よりよっぽど良いように思いました。
幼稚性はいかがなものかと…。
多くの日本人は幼稚性を好みますが、
私はどうも好きになれません。

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