2025年12月30日火曜日

国本武春&俳句道場

武相荘白侘助のお出迎え

冬の空しがみつくよに萱に苔

武相荘次郎と正子冬を笑む

いらっしゃい釣り花活けで待つあけび

武相荘本白玉よ清らかに

 

■あの人に会いたい 国本武春(浪曲師)

1960-2015(平成27)年 55歳没

そこに当り前じゃない風を起こしたいじゃないですか

日本にこんなに凄いエンターテインメントがあるぞということを

日本の中だけじゃなく外国にも言いたい

「面白いね なるほどあれだったらいいね」っていうのを

受け入れていかないと悔しいんですよね 

そういうものをまずは細々でいいから作っていって

それを段々広げていきたいなと思うんですよね

 

たまに三味線の師匠が遊びに来たりしていましたけど

ずっと子どもの頃から聴いているわけでも何でもないんですよ

 

アメリカのカントリーミュージックから派生 

こんなすごい音楽があるのか ちょうどバンジョー(弦楽器)の速弾きが

タンタカタカタカという速弾きがそういうのが耳に残りましてね

これはすごいなといってもう 虜になって 

 

高校時代「寿ブラザーズ」を結成

(演奏の)合間に水戸黄門 銭形平次 時代劇とかね 色々織り交ぜながら

寸劇みたいなものを入れたりして 笑っていただこうというような

そうすると ワッと受けるわけですよ 

 

三味線が入って歌って語ってストーリーがあって ドラマがあって

泣かせるところがあって これは1人でやる話芸としては

最高の形なんじゃないかなと思ったんですよ

 

1981年 浪曲師 東家幸楽に弟子入り

入った頃はまったくその客席に若い人がいませんでしたから

聴いてる人は7080代なんですよ これはね将来的な心配が

すごくありまして これは開拓をしていかないと 少しその開拓を

するというか 自分のお客さんをね いろいろこう見つけていかないと

(浪曲が)なくなっちゃうんじゃないかなという 

 

長唄とか民謡ばかりじゃなく ロック ブルース バラード

いろんなものを三味線で歌ってみようじゃないか (浪曲は)

もっと広がりがあってどこから入っても入れるようなね

間口の広い芸であると思うんですよ 浪曲の要素というのは

現代に通用するし 逆に今それがかっこいい時代になっていくんじゃ

ないかなと期待はしているんですけどね 

 

2000(平成12)年 ブロードウェイ・ミュージカル

「太平洋序曲 Pacific Overtures」に出演

 

「にほんごであそぼ」(2008) うなりやべべん で登場

(私これはしっかり記憶していて 大好きなキャラクターでした)

 

(浪曲師は)みんなオリジナルを作るんですよ 自分のスタイルを

自分のスタイルを作ったものが勝つという 先輩たちが寛大ですから

「昔はいろんなやつがいたんだ 大いにやれ」と「浪曲という

名前が出るだけでいいから頑張れ」 もう本当に応援してくださって

 

芸術選奨文部大臣新人賞 文化庁芸術祭演芸部門新人賞など

数々の賞を受賞

 

2010(平成22)年 ヘルペス脳炎と診断される

 

2011年 舞台に復帰

 

2012年 大病から奇跡の復活! 

半月ぐらいは意識がなかったわけで 意識が出てきたときにはね

だいぶ体重が減ったり 痩せたり 点滴がついたり 

いろいろしていましたけども すぐよくなるものだと

思っていたんですけど 

 

あの寄席の ちょうちんの感じ お客さんの拍手 雰囲気

自分が出てきたその様子で サーッとね 一瞬にして 何か戻るんですね

「ああ浪曲師なんだな」というのがね そのときに急に入ったんですね

それで「ああ これはいけるな」と思って 「大丈夫 大丈夫」

という感じになりました 

 

自分の力で どうにかしようとか そのためには あれもしよう

これもしよう こんな人にも会おう というようなことは すごくあって

それが体験の中で どんどんいいことが 積み重なってきて

いたりするので 僕はもう一生途中でいいと思うんですよ

やり続けていくっていうか 探し続けていくっていうか

自分の価値感というか そういうものを自分で持って

それは人がなんと言おうと 揺るぎないものがあれば

いいんじゃないでしょうか

 

■ギュッと!四国 家藤正人の俳句道場

兼題「鴨」冬の季語

傍題 青頸(くび) 真鴨 巴鴨 など

 

ギュッと!特選

みづがひかりが鴨の丸みを愛しけり   家守らびすけ

(選句ポイント) 主語の置き方が上手い

 

放送で紹介された句

佳作 ポケットに片道切符鴨が来る   クラウド坂の上

寒朝の水辺のカモに励まされ   タンポポグランマ

鴨の群れ今日は()山の池におり   立花かおる

秀作 眠そうなあれは美味しい鴨ですか   白沢ポピー

佳作 身を寄せる両国橋の鴨の群れ   ルアン

秀作 水の面()に雲の震へて鴨のこゑ   綾竹あんどれ

鴨の眼はドローン並みだね良く見える   ムレの婆さん

水田に波かけ分ける合鴨の群れ   浜松ヘイタパパ

佳作 親子でも夫婦でも良し鴨の二羽   三浦洋子

佳作 鴨群れて歳月しずか湖面澄む   桜丸

忘却を遥かに置き去り鴨来たる   四万十川翁

秀作 鴨の声がんばらないを頑張る日   沖原イヲ

 

・秀作への道「助詞を使って音数を調整しよう」

佳作 とてとてとあと追う歩み稚児と鴨   見世黙夜

添削

とてとてとあと追う歩み児と鴨と

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