2023年1月17日火曜日

題「鍋」

蠟梅の香に誘われて曲がり角
オオイヌノフグリ空を見上げて空色に
寒椿闇にこっそり誘われて
薄日射す埠頭に一人乾っ風
冬茜れんこん畑紅く染め

NHK短歌 題「鍋」
選者 笹公人 ゲスト ホリ 司会 星野真里 
レギュラー 本髙克樹 矢花黎 カン・ハンナ

▪冒頭の短歌
湯豆腐に怒りて家を飛び出してバーガー喰らいし十六歳(じゅうろく)の夜
笹公人

▪短歌の穴埋め挑戦!~グルメで一首~
湯に浸し赤身を白に変えてゆく美味しい手品を見せてあげよう
笹公人

□の中
カン・ハンナ 魔法 ホリ 湯気 星野真里 波

▪入選九首 テーマ 鍋
③ホリチャーハンは中華鍋で跳ねるとき刹那(せつな)息止め外を眺める
富田清人
鍋底のエキスをぜんぶ吸いこんだうどんみたいに図太く生きる
春ひより
コロナ鍋ならば具材はなににする外出できず考えていた
丹羽口(にわぐち)憲夫
畑から山から海から味たちが集まる鍋という繁華街
武藤義哉
💮星野真里ひとり鍋二人鍋から家族鍋とき経て今宵ふたりカニ鍋
萩原純子
②●湯豆腐を夫に掬いて聴くラジオ明日あなたの町は初雪
さいとうすみこ
一年中週二ペースで鍋すれば相撲部屋かと娘つぶやく
金井雅之
一人用鍋のアルミの器からはみ出しているえのきのやる気
芍薬
カン・ハンナあらかたの具を失ったキムチ鍋がまだやれそうな顔をしている
西鎮(しゃあちん)

▪短歌侍 武者修行! 元髙克樹 矢花黎
今回の課題「歌の飛躍」

▪歌人のグルメ
ていねいなくらしにすがりつくように、私は鍋に昆布を入れる
岡本真帆

▪短歌ボナペティ
しゃぶしゃぶを二人で食べる冬の夜は煮立ち過ぎずに弱火過ぎずに
カン・ハンナ
先駆者の真似をマネしてまね続け湯通し豚をしゃぶしゃぶとよぶ
星野真里
しゃぶしゃぶと出汁のプールに飛び込んで千切りキャベツをまとわせ口に
ホリ

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