2020年12月10日木曜日

北大路翼氏 令和の新星

残された時間はへベル冬の景
湯豆腐や死と向き合ひて今日を生く
寒すばる積極的に逃げるって
霜柱生きろ生きろと無責任
冬すばる認められたし尊厳死

NHK俳句 より
今回の小澤實先生が選ばれた
「令和の新星」は北大路翼氏でした。

次の嚏(くしゃみ)をポケットティッシュは耐えられまい   北大路翼

北大路翼氏は種田山頭火に出会われ俳句に興味を持たれたそうです。

石に腰を、墓であったか   種田山頭火
この句がお気に召されたとか…。

高校時代、俳人の今井聖氏が先生だったとか…。
今井聖氏の師匠である加藤青邨(しゅうそん)の
闘う姿勢、表現者としての生きざま、
耐えることで己を磨くことなどと言ったDNAを
確り受け継いでおられると小澤實先生。

と言うことで「人間探求無頼派」と命名されました。

小澤實先生のお気に入りの句は…。
雪合戦顔に当てられたら怒鳴る   北大路翼

北大路翼氏は「加藤青邨の百句」を著されています。
生きてあれ冬の北斗の柄の下に   加藤楸邨

豹と牛の柄のシャツに身を包み
まるでやぁさんのようないでたちでのご出演でした。
すっかりファンになってしまいました。

今週、私のお気に入りだった句は…。
じっちゃんの嚏(くさめ)放屁ともないて 東京都府中市 竹内省司
全身の全霊の大嚏なり 東京都調布市 ハードエッジ

やはり、私はくすっと笑える俳句が好きです。

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