2020年2月24日月曜日

第21回全国俳句大賞 兼題「生」


過ちを 繰り返す日々 朧月
寒戻り 歴史学ばず 青臭く
運命が 受け入れられず しみ返る
梅咲けど 委ねることは できません
仰ぎ見た 空に笑わる 春茜 

21回全国俳句大賞 より
兼題「生」
大賞
三回で 大なわとびの 音になる  遠音
雀には 雀の丈の 秋の空  柿谷有史
淡き日を 拾ひ拾ひて 秋の蝶  種田瀬音

ジュニアの部
ひいじいの はかでうまれた せみがとぶ  清水奏多
梅干を 食べると 口が開かないよ  根本直輝
もぐっては プールの私は 水になる  押谷優瞳
夏祭り あふれる人と 動かぬ木  住谷拓明
光より ダダダと落ちる 男滝かな  村上蒼梧
偏差値よ 線香花火の 火の玉よ  山田広基

学校大賞
埼玉県 加須市立高柳小学校
広島県 福山暁の星女子中学校

「龍太賞」(飯田龍太 19202007)
「雛まつり」伊藤節子
思ひ出は 母の手料理 雛まつり
看取る手を しばらくやすめ 蝶の昼
身の丈に 合ひたる暮し 涼しけれ
コスモスの 咲くとこ 風の通るみち
室咲や 佳き人よりの よき便り

自由題 入賞作品
人呑みし 川とは見えず 櫨紅葉  若本鴻遊
滝落つる 大地途切れし 驚きに  池田純子
なで肩の 鬼も交じりて 追儺式(ついなしき)  渡辺啓充
遠く見て 母語り出す 端居かな  野崎郁雄
タイムスリップするなら未来 星流る  古賀睦子
雀には 雀の丈の 秋の空  柿谷有史
あの茂みに 届いたら ホームランな  あいだほ
淡き日を 拾ひ拾ひて 秋の蝶   種田瀬音
北窓を塞ぐ 自画像 立てかけて  山口あや子
小鳥来る プテラノバンも 飛びし空  乗松明美
全鱗の 恍惚として 蛇泳ぐ  此花悠
降る雪は わが故郷の 宝物  板垣柳子
コンビニは 光る水槽 夜の秋  青木喜代江

番組を途中から見たので最初に紹介された
入選俳句を認めることができませんでした。
今回、私が最も魅了された作品は下記でした。

明日は伐る 大木の影 今日の月  田原より子


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