食べ飽きた 冷たき御節 松過ぎて
新年や 綺麗ごとには 裏のあり
初春に 飲み込む言葉 吐く言葉
春隣 忘れたきこと 消え去らず
プレバト纏め 2020年1月9日
冬のお風呂で一句
特待生昇格試験
立川志らく
冬の蚊の 申し訳なさそうなふう
⇩(冬の季語である冬の蚊の本意を抑えなくてはならない。
夏と秋と冬の蚊の使い分けが必要。)
冬の蚊の 申し訳なさそうに寄る
冬の蚊の 申し訳なさそうに鳴く
冬の蚊の 申し訳なさそうに刺す
皆藤愛子
シャンプーの 泡伝う 霜焼の耳
⇩(感覚のリアリティー。
表現しようとしたニュアンスで決めればよい。)
シャンプーの泡 霜焼の 耳伝う
1位 相田翔子
抱き寄せて 湯に浮く柚子の 船となる
(感覚が達人。動詞の多用なのに破綻していない。)
2位 パンサー 向井慧
微睡(まどろみ)の 番台起こす 春隣
⇩(季語の選び方が良い。微睡はびすいとも読める。
今回の句はひらがな表記の方が内容にあっている。)
まどろみの 番台起こす 春隣
3位 磯野貴理子
冬の夜(よる) 明日があるさと 湯がしみる
⇩(語順を変え句またがりにするとよくなる。
「冬の夜の湯がしみる」と繋げた方がよい。)
明日があるさと 冬の夜(よ)の 湯がしみる
4位 田山涼成
気泡立つ タオル風船 冬至かな
⇩(句またがりにするとよい)
タオル風船 気泡の香る 冬至かな
5位 高橋真麻
炊きたての 湯か湯豆腐か 夫(つま)に問ふ
⇩(漢字を間違えています。
この場合でしたら焚くと書きます。)
お湯ですか 湯豆腐ですか 夫に問ふ
来週のお題は「1月の浅草と着物」
田山涼成さんの俳句の向き合い方に好感を持っています。
一生懸命に考えあぐねた俳句だってことが伝わってきます。
向井慧さんもです。
もっと報われて欲しいです。
一生懸命な人が必ずしも報われない俳句の世界ですが
大いに楽しんで誰にも詠めない俳句を詠んでくださいね。
俳句の世界では「本意」は「ほい」と読むらしい…。
俳句の世界では「本意」は「ほい」と読むらしい…。
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