2020年1月11日土曜日

冬のお風呂で一句

松過ぎて 田舎の野菜 届きけり  
食べ飽きた 冷たき御節 松過ぎて 
新年や 綺麗ごとには 裏のあり
初春に 飲み込む言葉 吐く言葉
春隣 忘れたきこと 消え去らず

プレバト纏め 202019

冬のお風呂で一句

特待生昇格試験
立川志らく 
冬の蚊の 申し訳なさそうなふう
(冬の季語である冬の蚊の本意を抑えなくてはならない。
 夏と秋と冬の蚊の使い分けが必要。)
冬の蚊の 申し訳なさそうに寄る
冬の蚊の 申し訳なさそうに鳴く
冬の蚊の 申し訳なさそうに刺す

皆藤愛子
シャンプーの 泡伝う 霜焼の耳
(感覚のリアリティー。
表現しようとしたニュアンスで決めればよい。)
シャンプーの泡 霜焼の 耳伝う

1位 相田翔子
抱き寄せて 湯に浮く柚子の 船となる
 (感覚が達人。動詞の多用なのに破綻していない。)

2位 パンサー 向井慧
微睡(まどろみ)の 番台起こす 春隣
(季語の選び方が良い。微睡はびすいとも読める。
 今回の句はひらがな表記の方が内容にあっている。)
まどろみの 番台起こす 春隣

3位 磯野貴理子
冬の夜(よる) 明日があるさと 湯がしみる
(語順を変え句またがりにするとよくなる。
 「冬の夜の湯がしみる」と繋げた方がよい。)
明日があるさと 冬の夜()の 湯がしみる

4位 田山涼成
気泡立つ タオル風船 冬至かな
(句またがりにするとよい)
タオル風船 気泡の香る 冬至かな

5位 高橋真麻
炊きたての 湯か湯豆腐か 夫(つま)に問ふ
(漢字を間違えています。
この場合でしたら焚くと書きます。)
お湯ですか 湯豆腐ですか 夫に問ふ

来週のお題は「1月の浅草と着物」

田山涼成さんの俳句の向き合い方に好感を持っています。
一生懸命に考えあぐねた俳句だってことが伝わってきます。
向井慧さんもです。
もっと報われて欲しいです。
一生懸命な人が必ずしも報われない俳句の世界ですが
大いに楽しんで誰にも詠めない俳句を詠んでくださいね。

俳句の世界では「本意」は「ほい」と読むらしい…。

0 件のコメント:

コメントを投稿