2019年12月24日火曜日

霜柱俳句は切字響きけり 石田波郷

レープクーヘン 匂いを纏う ツリーかな
イヴのしきたり シュトレン焼いて 仏壇へ
冬銀河 音程外す オペラ歌手
プロ歌手が 音外すなよ 冬景色
木枯らしや 賀状書く手の かじかめり

NHK俳句 名句ミュージアム 石田波郷
テーマ「テーマを響かせる」

霜柱 俳句は切字 響きけり 石田波郷

堀本裕樹先生の解説…。

この句からは冬の冷え切った朝、
針のような細い氷の柱が束になって
土を押し上げている容姿が目に浮かびます。
実は作者は切字を使って句を
作ることを強く勧めた俳人でした。

諸君は無理にでも「や」「かな」「けり」を使へ。
若しくは絶対に切字を入れよ。
動詞を節約せよ。

そうすれば
何かそこに秀でてくる
玄妙な俳句の力を感じることだ。
出来るであらう。
「石田波郷読本」より

切字には大きく分けて3つの切字があります。
ひとつは詠嘆。
「~だなあ」と言う感動や観劇を表す。
ふたつ目は省略。
それ以上述べずに読み手の解釈や想像に任せる働き。
三つめは格調。
句に品格と整った響きを生み出すのです。

皆さんも積極的に切字を使い俳句の奥行を広げていきましょう。

以上でした。

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