2019年8月7日水曜日

向田邦子「水羊羹」

プレートに カラフル野菜 夏を食ぶ
髪洗ふ 健康寿命 伸ばしたく
建前を 本音の如く 吐いた夏
前髪を 斜めに切られ レモン水
閉じた目や 口数減りて 昼寝かな

美の壺 選「涼を楽しむ夏の甘味」より

氷菓互ひに 中年の恋 ほろにがき
少女らへ 満艦飾の 氷菓来る

夏井いつき先生がご紹介くださった俳句です。
「五感で氷菓を体験したら、
良い俳句が詠める!」と言われていました。
確り、氷菓を体験したいと思います。

向田邦子エッセー『眠る盃』「水羊羹」より

「水羊羹が一年中あればいいという人もいますが、
私はそうは思いません。
新茶の出る頃から店にならび、
うちわを仕舞う頃には
ひっそりと姿を消す、
その短い命がいいのです。」

なんて素敵な一文でしょう!
私も同じ考えを持っています。
短い命だからこその魅力があるように思います。                 


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