2019年8月24日土曜日

夏の終わり・夕方の空港で一句

秋さびし 亀の命も 終わりあり
秋懐や 雲の流れの 速すぎる
万物の 性を掘り下げ 秋思かな
天高し 威厳讃えて 寿いで
養生し 命永らえ 秋あわれ

プレバト纏め 2019822

夏の終わり・夕方の空港で一句

永世名人への道
村上健志
八月の 機内に点る 読書灯
(映像に思いが託されている。
八月と言う季語は原爆、お盆、終戦、と
言った複雑な思いを持っている。
この言葉の中には作者の思いが全部含まれている。)

梅沢富美男
秋夕焼 機内に遺影の 席ひとつ
(あえての中八が成功している。
 「秋夕焼の 機内遺影の 席ひとつと」とも言える。
 しかし、それでは作者の立ち位置が違ってくる。
 第三者の目線で遭遇したことがここでは詠まれている。)

1位 伍代夏子
惜別の スカイデッキや 秋夕焼(あきゆやけ)
(手堅い作り方。
季語が持っている叙情が表現されている。)

2位 ブルゾンちえみ
秋風 混ざる荷物の 異邦の香
(「と」では秋風と同等のものとして混ざってくる印象がある。
 「に」にすると秋風を主役に押し出す大事なポイントとなる。)
秋風 混ざる荷物の 異邦の香

3位 鈴木梨央
機窓にて 心リセット 秋夕焼け(ゆやけ)
(語順で風景を分断している。
 上五は字余りが許容されるので
「心リセット」から始めると良い。)
心リセット 秋夕焼(ゆうやけ)の 機窓にて

4位 Kis-My-Ft2 二階堂高嗣
歓声に 浸る間なく 別れ鳥
(ツアーを詠むのに「別れ鳥」と言う悲しい季語は使わない。
 スターっぽい季語を入れると良い。)
歓声に 手を振り 別れゆく虹よ

5位 三山ひろし
カブトムシ 胸湧き友と テイクオフ
(旅行に行く人たちと解かる季語を入れる。
 「夏帽子の」と字余りで入れてもよい。)
夏帽子の 友と胸湧く テイクオフ

次回のお題は「回転寿司の秋刀魚」

ブルゾンちえみさんは頭脳明晰な女性でした。
初出演とは思えない素晴らしい句のご紹介でした。
再度の出演に期待しています。
4位と5位になられた方々は
出演したくなかったのだと思います。
無理やり出演させるのは
お互いにとって、負の効果しか齎しません。
これを最後にして欲しいものです。
他のジャンルにご出演されますように…。(願!)

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