秋陰や顔面骨折後遺症
撮れました捕ったことなき秋茜
一斉に最敬礼の稲穂かな
青き空巨大な西瓜裂果せり
ずっしりと畝に埋もれた胡瓜かな
究極の短歌・俳句100選ベストセレクション(4)「女性とは」
短歌
黒髪の乱れも知らずうち臥せばまづかきやりし人ぞ恋しき
和泉式部・平安
春みじかし何に不滅の命ぞとちからある乳(ち)を手にさぐらせぬ
与謝野晶子・明治
後世は猶今生(こんじやう)だにも願はざるわがふところにさくら来てちる
山川登美子・明治
早春のレモンに深くナイフ立つるをとめよ素晴らしき人生を得よ
葛原妙子・昭和戦後
灼きつくす口づけさへも目をあけてうけたる我をかなしみ給へ
中城ふみ子・昭和戦後
かたはらにおく幻の椅子一つあくがれて待つ夜もなし今は
大西民子・昭和戦後
たとへばガサッと落葉すくふやうに私をさらつて行つてはくれぬか
河野裕子・昭和戦後
俳句
おほた子に髪なぶらるゝ暑さ哉
斯波園女(しばそのじょ)・江戸
咳の子のなぞなぞあそびきりもなや
中村汀女・昭和戦前
囀(さえずり)をこぼさじと抱く大樹かな
星野立子・昭和戦前
足袋つぐやノラともならず教師妻
杉田久女・大正
夏痩せて嫌(きら)ひなものは嫌ひなり
三橋鷹女・昭和戦前
今日の推し短歌
花の上にしばしうつろふ夕づく日入るともなしに影きえにけり
永福門院・鎌倉
夜半さめて見れば夜半さえしらじらと桜散りおりとどまらざらん
馬場あき子・昭和戦後
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