2022年2月15日火曜日

兼題「絵踏」

春の風飲み干し浮かぶ十文字
求めあい共に歩まん風光る
春望や隙間がゆとり生み出さん
春日向出来損ないの集まりて
春浅しスクラム組みていざ行かん

NHK俳句 兼題「絵踏」
選者 阪西敦子 ゲスト イッセー尾形 司会 中川緑

冒頭の俳句
絵踏する女こつちを見てをりぬ   阪西敦子

季題あるがまま 絵踏

「絵踏」の俳句
荒海や佐渡によこたふ天の河   松尾芭蕉
旅に病で夢は枯野をかけ廻る   松尾芭蕉

泥濘(ぬかるみ)や絵踏のマリア空を見る   イッセー尾形
冒頭では「ぬかるみ」とルビが打たれていたのですが
最後の説明の時は「でいねい」と記されていました。

映画「沈黙」では絵踏を行う側の井上筑後守を演じた
イッセー尾形氏ならではの視点で詠まれていました。

「絵踏」の例句
踏絵あり埃の如く古(ふ)りにけり   阿波野青畝
太柱の蔭よりいでて踏絵かな   野村喜舟

今週のお気に入り
絵踏してひとりぽつちとなりにけり   菅野公子
絵踏せぬ人かたまれる目をつむる   青木 爽
絵踏せし蹠(あうら)を草の上に置く   木原 登
おりてゆく踏絵の街の光かな   山河重弥
俯きし影が踏絵を覆ひけり   日比野 勝

イッセー尾形氏のお話をうかがっての一句!
夕風やみなに絵踏をさせ終えて   阪西敦子
「馬に乗っている情景が浮かぶ」と、
イッセー尾形氏は大喜びされていました。

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