2021年10月29日金曜日

俵万智と池田澄子の歌

貴船菊好み色々メルニコワ
風呂上り大きなくしゃみ夜寒(よさむ)かな
紅葉と霧氷織りなす剣山
干潟に生きる絶滅危惧種秋深む
園児の奇声十月の干潟より

俵万智 短歌
この国の未来のサイズ思うとき脱いだっていい1枚の空
制服は未来のサイズ入学のどの子どの子も未来着ている 
好きすぎてどこが好きかはわからない付箋だらけの歌集のように 

池田澄子 俳句
町内に鶯の居る濃い空気
飛ぶ花と英語のところどころかな
夏は嫌この珈琲がうすいから
葦咲いてわが命けっこう永し
逢うやこの秋たましいは体内に
ボジョレ・ヌーボーちがうこと思っているのね 
おはようと写真に言って夏に入る
また夏を賜る朝のおでこかな

天命を待ちくたびれて枯紫苑 塚本邦雄
山男紫苑の丈を眩しめる 石田郷子
紫苑揺るをりをり目にもとまらずに 京極杞陽
紫苑とは紫そつけなかりけり 後藤夜半
瀬戸内の紫苑日和のよかりけり 宮原青也
紫苑晴九月の空をおもふべし 宮原青也

宮原青也@nHVHYxHnb16oYfW より

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