樹木は夜育みて背伸びせん(無季句)
星飛ぶや17歳のアントニオ(ポルトガルバレエダンサー)
十月や傷つけられてさようなら
朝熊(あさま)山の一輪のアサマリンドウ(無季句)
折句に秘めた心通じず露時雨
NHK俳句 兼題「棉(わた)」
顧問 櫂未知子 部長 塚地武雅 部員 いとうまい子
「棉」は植物の季語で秋。「綿」は生活の季語で冬。
行き止まり人の入れぬ花野かな 塚地武雅
添削(行き止まりをあくまでも、どこまでも)
新蕎麦を食べて下山の準備せり 塚地武雅
添削(新蕎麦やそろそろ下山すべきかと)
ガラス戸にうつる人影秋ともし いとうまい子
添削(秋灯や玻僂璃戸(はりど)映る人の影)
キーボード乗る猫下ろし夜なべかな いとうまい子
添削(キーボードに乗る猫下ろし夜なべかな)
かはたれに栗菓子求む客の列 田中要次
添削(かはたれや栗菓子求め客の列)
入選句 大賞おめでとうございます!
棉の実や遊子(ゆうし)愛(かな)しむ空の色
徳島県徳島市 鈴木マリ子
遊子とは旅人のこと
雲白く遊子愛(かな)しむという詩がある。
棉を摘むときをり遠(おち)に目を休め 東京都大田区 阿部千保子
をちこちの意味は あちらこちら。
遠近(おちこち) 遠い所と近い所。あちらこちら。という意味。
俳句、二歩目へ 「や・かな・けり」
稲妻や箒に残る母の癖 櫂未知子
をりとりてはらりとおもきすすきかな 飯田蛇笏
秋晴れの何処かに杖を忘れけり 松本たかし
注意点
① 「や」+「けり」「や」+「かな」に注意!
② 三音の季語+「かな」を試そう
③ 下五に「けり」は使おう
俳句ドリル
□□冬支度
靴下を厚手にするも冬支度 いとうまい子
添削(厚手にするを入れ替へたる)
信楽の土鍋選ぶも冬支度 塚地武雅
添削(土鍋を器)
ぽっちゃりと猫も我が身も冬支度 田中要次
添削(ぽっちゃりとをふつくらと)
透明な器仕舞ふ冬支度 マネージャー
(素晴らし過ぎるマネージャー)
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