2025年11月20日木曜日

俳句道場「亥の子」&夏井いつきのよみ旅!in山口 後編

(矢沢永吉氏)止まったら死んじゃうのよね鮪(しび)みたく

泥の中から一輪の梅開く

山眠る色の消えた一週間

クリスマス寺のイベント誘われて

広き空雪で太った過疎の祖谷

 

■ギュッと!四国 家藤正人の俳句道場 

兼題「亥の子(いのこ)(冬の季語)

 

・ギュッと!特選

絵巻には与一が弓矢射る亥の子   土佐藩俳句百姓豊哲

(経験者の実感

 豊年を喜び、土地を尊ぶ、亥の子という季語の持つ重みが伝わる秀句)

 

・放送された俳句

佳作 ゐのこゐのこ十(とう)のおだての数へ歌   佐藤ゆま

亥の子つく秋の夕暮れ子等の声   中山秋菊

のこのこと亥の子の渡る過疎の昼   富永武司

秀作 亥の子突く子ら宝船漕ぐやうに   となりの天然水

百歳の祖父亥の子待ちわび暖をとる   木槿(むくげ)

佳作 亥の子唄子ら競い合い吉田の子   平田球坊

秀作 大鉢のわかめスープや亥の子の日   太田怒忘(どぼう)

膳反し皿は砕けり亥の子祭   柿本苧麻

(返し皿砕けり亥の子祭)

亥の子突き二人の吾子はイクメンに   一美

童住む街にもいちど亥の子餅   亀くみ

佳作 駐車場畳の上の亥の子かな   田門平昌

秀作 縄さばく指に熱あり亥の子突   樫の木

 

・秀作への道 「“数”を効果的に使おう」

亥の子餅限界集落来年も   いの鉄橋

(具体的な表現にするには数詞を使う)

佳作 亥の子石縄八本に子ら五人   水晶文旦

(人数が足りないことを数詞の差によって表現している)

 

次回予告 鴨:冬の季語

次回募集 河豚:冬の季語

 

参照:https://www.nhk.or.jp/matsuyama/info/articles/310/021/21

 

■夏井いつきのよみ旅!in山口 後編

秋吉台の絶景と大地が育む味覚を堪能!

秋吉台 美祢()

秋芳洞:秋吉台の地下の鍾乳洞 雨水が石灰岩を溶かして形成

鍾乳石

 

1/5句目

両手衝()くサインエールや秋高し   さち今宵(こよい)

 

2/5句目

化粧して歩いて参る十七夜   釣井(つるい)伸一郎

十七夜:秋の季語 旧暦の815日 観音様のご縁日

 

3/5句目

夏休み終わるユウウツ盆用意   小・望月(こもちづき)

盆用意:秋の季語

 

・秋吉台特産 美東ごぼうピザを堪能!

美東ごぼうの特徴がとても甘い

ミネラル豊富な粘土でゆっくり太る 食感は柔らかく風味豊か

 

美東ごぼう生産者 村上雄一さん 妻・綾香さん

 

俳句ひとくちMEMO

牛蒡引くは秋の季語 根が深いごぼうを引き抜く様子

 

力込め凍える手先ごぼう引き   村上雄一

 

求むとは秋の高原走る風   夏井いつき

 

4/5句目

迎火や歴代藩主墓所灯し   田村美恵子

迎火:秋の季語

大照院の迎え火:萩藩主 毛利家の菩提寺で600基の石灯籠に火をともす

迎え火での呈茶:弟子たちが浴衣を着てお点前をして迎え火を盛り上げしのぶ

 

お茶の文化も若い人たちがつないでいってくれたら

萩の観光にもつながるのでは…。

 

5/5句目

いらないよサンタは真実届けくる   西村美保

サンタ:冬の季語 夫:孝洋さん

 

孝洋さんMEMO

昨年12月に転職 現在は車販売の営業をしている

 

おまけ

赤ちゃんを抱っこの授業小六月   河村加南子

手焙りの待合魚焼く匂ひ   早川眞佐子

教え子の声まだ胸にある夜長   クラウド坂の上

 

■夏井いつき俳句チャンネル

【第15回おしゃべり俳句】前回の感想と入選句【前編】

半分だね割れちゃったのかなお月さま   かほ3

宝石ドーナツは泡みたいだよ星月夜   釜玉うどん

崎戸に三ヶ月留学したいな扇風機   孫7

首相って何で首なの蚯蚓鳴く   さやぽよ11

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