霜柱電力会社よお主まで
冬の月変体仮名の息遣い
冬の夜連綿の高野切(こうやぎれ)
冬の夜息吹きかけん小鍋立て
仇となる親切心をからっ風
NHK俳句 兼題 咳
選者 星野高士 ゲスト 三倉茉奈 司会 武井壮
冒頭の俳句
咳の子のなぞなぞあそびきりもなや 中村汀女
■会いたい俳人、12人 中村汀女
我に返り見直す隅に寒菊赤し 中村汀女
中村汀女女史の言葉
玄関の式台を拭いていてふっと気がつくと
いつもそこには寒菊がある
ああ今年もあるなそれこそ「我に返り」ですわ
あああそこにもあるなと思ったときに
思ったことをそのまま
言ったのがわたしの最初の俳句だないわば
心にあったものをね十七文字に預ける
本当は心のうちにそういうもの
いつも私たちは持っているかもしれませんよ
それを引っ張り出すか
引っ張り出さないかのさかい
咳の子のなぞなぞあそびきりもなや 中村汀女
中村汀女女史の言葉
私の次男のそうですねまだ4つぐらいの時の
句でございますね
ちょっと相手になってなぞなぞをやりはじめますと
いつまででも「もっともっと」と言ってね
きりもなく遊んであるわけにもいかない
何かそわそわとしていることがね子どもにも
すまなかったような気が致しますけど
ゆで玉子むけばかがやく花曇 中村汀女
入選九句 兼題 咳
💮咳ひとつ消えゆくまでの広さかな 岩橋潤
②白湯飲んで咳の治まる雨の窓 竹内木形子(こけし)
寄席太鼓前座の席のまじりたる 中村起一
星ひとつ飲み込むやうに咳ひとつ じゃすみん
武井咳込むやビロードの椅子やはらかし 内藤由美
終電の発車のベルに咳一つ 鈴木由花子
咳一つ残し消えたる旅の僧 古矢敏光
③この咳は仲間と思ふ交差点 碩(せき)真由美
三倉咳の子のそれでも向ふ机かな 望月勝男
■吾子俳句
小学校に上がるくらいまでの子供を詠む
左手に破魔矢右手は吾子の手を 星野高士
冬の朝吾子好きなもの好きになる 星野高士
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