2019年7月24日水曜日

速水御舟作「炎舞」

(速水御舟作「炎舞」に寄せて)
観察と 技巧を究め 夏に描く
九匹の 蛾と舞う炎 夏の妖
黄口朱 塗り重ねられ 炎ゆ絵画
金泥や 空気の動き 止まる夏
炎昼や 神秘の炎 揺らめかん

新美の巨人で速水御舟が取り上げられていました。

速水御舟の言葉
「梯子の頂上に登る勇気は貴い。
 更に、そこから降りて来て、
 再び、登り返す勇気を持つ者はさらに貴い。」

番組中、速水御舟を形容した言葉を記しておきます。

「深い闇に燃え上がる紅蓮の炎。
 渦巻、揺らめき、立ち昇った炎はやがて闇に溶け込んで
 その強烈な光に引き込まれるように、蛾が舞っています。
 夢現か妖しく儚く美しく。」

「技巧の限りを尽くした幻想の世界。
 写真を超えた先に神秘の炎が揺らめいています。
 黒に秘めた美。
 あえて炎に身を焦がし美しく舞う蛾は
 御舟自身の魂なのかもしれません。
 だから蛾の目が生きているのです。
 蛾に姿を託したのは、より高みを目指して
 生まれ変わると言う決意。
 炎と蛾の行方に希望を乗せて
 創造と破壊を繰り返しより高く、より深く、
 美を追求し続けた速水御舟は40歳の時、
 昭和10(1935)腸チフスにより急逝されました。」

速水御舟 「炎舞」今一つの命 今ひとたびの夢

1枚の絵画への説明に感動しました。素晴らしかった。

0 件のコメント:

コメントを投稿