2019年7月10日水曜日

歳時記食堂 客 寂明

生まれくる 不安抱きて 歩む夏
危うい雨と 風に向かいて 送り梅雨
芋の花 雨の音色の 変調す
紫陽花や 胸の谷間を 伝う汗
犬と行く ノウゼンカズラの 落つる道

旬の食材を使った料理と俳句を楽しめる場所
NHK俳句」増刊号
歳時記食堂~美味しい俳句いただきます~より
女将 宇多喜代子(俳人)
看板娘 南沢奈央
常連客 小坂大魔王
本日の客 奥田瑛二(俳号 寂明 俳句歴33年)

歳時記食堂のお品書きは俳句
そら豆は まことに青き 味したり 細見綾子

宇多喜代子女史の選ぶ細見綾子の代表句
チューリップ 喜びだけを 持っている
ふだん着で ふだんの心 桃の花
つばめつばめ 泥が好きになる 燕かな

大粒の 雨が来さうよ 鱧の皮 草間時彦
ぐい吞みを 小鉢代りの 木の芽和 草間時彦

単純な 蜜豆でした わが青春 上原恒子(95歳 5年前に詠んだ句)

珊瑚礁 暮行く年の 波の音 上原信一郎
(捕虜になった時、収容所で行われた句会で詠んだ句)

そら豆の さやをはがして 口づける 寂明(奥田瑛二)

増刊号に嬉々としてしまっています。
いつもは再放送だったのに…。
こんな素敵な番組を作ってくださり感謝です。

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